2016-12-01から1ヶ月間の記事一覧
以前何冊か「よりみちパン!セ」シリーズの本(理論社あるいはイースト・プレス)を紹介したことがありますが、この河出書房新社の「14歳の世渡り術」もすばらしい。語りかけるような口調で書かれているので、自分は宗教オンチだと思っている人も、この本な…
自著が少なく主に注釈者であったシャンカラ。 この「ウパデーシャ・サーハスリー」も序盤はウパニシャッドからの引用が多い状態ではじまるのですが、途中からシャンカラ的「人たらしの技術」のようなものが炸裂しており、思わず引き込まれます。この人の言葉…
週に数回利用する都会の駅に、ICカードのチャージと履歴参照・印字だけをする、ひとつだけ追加されたような存在の機械があります。 定位置に並んだどっしりした機械のほうは、とりあえずICカードを入れてから操作ができます。でもこの一台だけ追加されたっぽ…
「上京ものがたり」「女の子ものがたり」につづいて、「営業ものがたり」。 裏切られた。と思いながら読みすすめて、途中でほとんどの人が泣いてしまうだろう、そんな物語がある。この本に収められている「うつくしいのはら」は名作といわれているらしいです…
これは実際にお会いする人からたまに受ける質問です。 今日はわりと意向のまとまった状態で質問を文章化してくださったMさんからのメールをベースに返信ぽく書きます。Mさんはまえに書いた「長編小説を読めなかった頃のこと」のときにお話をした人だったの…
つらい。つらくてクセになる。「上京ものがたり」のあまりの苦しさに、「女の子ものがたり」も気になって読んでみたら、なんということでしょう。目の奥が痛い。 まえに夏目漱石の「坑夫」という小説の読書会をやったときに、シキ(という場所)での描写につ…
この本はヨガの読書会で「パーティーピーポー」という比喩を使う人がいたので、参加してくださるかたの言葉についていかなければ…と思って読みました。 読んでみて、パンピー、サーピー、パリピワナビー、パリピ、フィクサー。 こういう分類は若者カルチャー…
社会の中で役割を認識したうえでなにかを我慢することについて共感するところがあるな…と思う人と、「すべて真夜中の恋人たち」の読書会をしました。 とくにまとまった話をしたことがない人でも、何度かお会いしているうちに継続的な態度から労働観のような…
今年、遠方に住むヨガ仲間とメールのやりとりをしていたら、「こんな私がヨガを教えてすみません的な気持ち」というフレーズが出てきたことがありました。 ああここにも。というか、わりとこういうフレーズをすでに指導者として活動している人から聞くことが…
この本はロングセラーらしく、最近また書店で平積みされているのを見かけました。 そしてこれだけこの本が売れて読まれていても、インターネットで多くの意見が可視化される時代になっても 問題の焦点は、なぜ感情移入を絶対化するのかにある。 (空気の研究…
はじめてお会いした人、久しぶりにお会いした人から、よく筋肉痛の報告をいただきます。 わたしはヨガクラスの後にポジティブな意見を耳にしても、なんというか、「そうですか」です。 こんな会話をよくします。 参加者:楽しかったです! また来ます♪うちこ…
初夏の三四郎読書会で、「広田先生にまったく感情移入できない。キャラクターに魅力を感じない」というかたがいらっしゃいました。 理由に「ダサい。どんくさい。」というのがあって、関西弁だとすごくおもしろく響く(関西開催でした)。 夏目漱石の作品に…
バカとか情弱とか攻撃的な言葉が出てきて、読み始めてから、そうか読書ではなく情報収集の本なのかと気づきました。この本の終盤に「いまは教養ブーム」と書いてあり、なるほどと思いました。 わたしのところには、足がつるとか四十肩だのという話と同じくら…
先日、東京藝大の本を読んで胸がギュウとなりました。周囲がすごい人ばかりに見えて自分が小さくなっていく感じを思い出しました。 別の日にビルボード・ウーマン・オブ・ザ・イヤーのマドンナのスピーチの記事を見て、なんとなく西原理恵子さんの若い頃の話…
松井というのは、松井秀喜さんのことです。 スターは呼び捨てにしてしまう。マイケルのように。「さん」をつけるほうが違和感がある。 それはさておき。わたしは以前は気にせず書いていたこんなことが、どんどん書けなくなっています。 友人に助けられた話と…
よく効果や効用の面でこういうことを言う人がいますが、わたしはまったくそういう感じがありません。 日々余剰エネルギーを発散できているとは思いますが、丸くなるというのは自分で認識するものじゃないので自分主体に言い換えると「丸く対応できている感じ…
わたしはたまにここで「ある種類の感情」について書いているけど、これにずばりとした言葉が見つかりません。 大きなIT企業が踏み込んではいけない領域の沼にずぶずぶと浸かっていったことについて、摂理としては起こりうるこの現象は、いうなればタバコ→お…
奥さんが東京藝大の学生であるという作家のノンフィクション(取材して書いた本)。 美術学部のほうは友人がいたので想像がつく内容でしたが、音楽学部の生徒の話は驚きの連続。まるでアスリート。 いまヨガをしているせいもあるけれど、「音」に対するスタ…
たまにおもしろいことが起こる銀座。 今年の前半におひとり、冒頭のタダーサナで、まだなにも動きのひとつもはじまっちゃいない段階で笑いが止まらなくなってしまった人がいました。初参加のかた。 わたしには平常運用で、ほかのかたも聞き飽きている説明な…
内子町といえばここ、というメインの見どころ。 町家や商家のお屋敷がずらーーーっと続いていて、その長さがすごい。保存区は600メートルとのことでしたが、その周囲もその雰囲気が続いていて、とにかく広くて長い。圧倒的です。ここは「死ぬまでに行きたい…
ここは地図に載っていないのだけど、階段を登ってみたらすごかった場所。 なんとなくそこに神社があるよという雰囲気を出されると、足が向かってしまう。 「あたらし屋」の前の路地近くで、「上の山・天神社」という看板を見つけたので歩いてみました。 路地…
ここは内子聖人と呼ばれた高橋吉衡翁の生家で、通産大臣・高橋龍太郎翁を育てたお屋敷だそうです。その高橋龍太郎翁の息子さんが元アサヒビール株式会社会長なので、昔のビールの広告がすてきに展示されている日本家屋という状態になっています。でも内装は…
うちこという町は「遊びの町」らしく(←八幡神社の人に教えてもらった)、かつて栄えた時代の芝居小屋と映画館があります。 わたしが行った日の内子座は貸切の催しがあり入ることができませんでしたが、外から見るだけでもかなりよい雰囲気! 駅からやってき…
お寺もいいけど、神社もね。今日はうちこの神社探索録。 内子の町で「商いと暮らし博物館」に入ろうとしたのだけど、向かいの神社が気になり…。 そーっと近づいてみてみると、「ぜひ、ゆっくり見てって」と本堂のほうにあるさまざまなものを見せたいご様子の…
まえに【「ネット発のバズ効果」と「人気テレビ番組の影響」を比較してみた】というのを書いたことがありますが、わたしは人が行動したほんとうのデータが大好きです。世の中の調査結果がほとんど信頼できないのに対し、こればっかりはほんとうに、ほんとう…
今年は壇蜜さんに励まされながらがんばれた一年であったように思う。この本はトピックごとの文字数が多く、50編が収められています。 あのキャラクター設定でテレビに出ていながら、書籍のほうでこのスタンスを貫けているのはものすごいバランス感覚。文章を…
予告で気になっていた映画を観てきました。 他人に対する「なぜ、だまって実行できないのか」という思いを、 なぜ、だまっていられないのか。(ネットでの発言も含む) 口に出さずに揶揄するマインドをぐいぐい掘り下げている。 10代後半〜20代のお子さんが…
櫟野寺(らくやじ)は滋賀県甲賀市にある天台寺院。滋賀県の中で比叡山の左下の方向にあります。 ここにある20体の仏像はすべて平安時代のもの。全般、「半眼」の奥の目が見えそうな感じがよいです。 メインの「十一面観音菩薩坐像」は装飾も表情もすてきで…
ストーリーはウェブのほうで先に読んでいたので、「ヴェロニカ先生の特別講義」を中心に読みました。「沈黙のWebマーケティング」と併せて読むとおもしろいです。 この本は「ウェブで書く技術」の話のなかに、「いまどきの感情の乗せかた」という最新の要素…