うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

本音で話すという感覚がわからない

先日、ちょっとした時間に、穏やかに満たされる数分の会話がありました。それは「本音で話せている」というようなパンチはまったくない、静かなやりとりでした。なごり惜しいけれども、それ以上同じ感じは続かないもの。 年々「本音で話せる」という感覚がわ…

ジーキル博士とハイド氏 スティーヴンソン著/田中西二郎 (翻訳)

岩波文庫版(翻訳:海保眞夫)で初めて読んで、この物語はこんな内容だったのかと驚き、続けて新潮文庫版も読んでみました。 二重人格の話というよりかは、ミッドライフ・クライシス期のおじさん版「ひみつのアッコちゃん」なんです。なんだそれと思われそう…

朝床のこと。寝床との接地面が HOT! HOT! で起きること

今年の夏ぐらいからそんな朝が増えてきていたのですが、今日はゆらぎボディの話です。タイトルの意味がわからない人は「身体の一部が HOT! HOT! 」で検索していただけると、そのキレ(?)がわかるかと思います。 いやこれがね、コロナの感染者数が東京で500…

わたしの想い、わたしの世界

今日はあまりにも伝えたいことがシンプルかつ抽象的で、だからなんだと言われたらそれまでなのですが、こういう思いほど語ると陳腐になるものです。無理に言葉にしようとすると、妙にそれらしい言葉を練ってしまって訓示のようになるか、抽象化しすぎてポエ…

チーズはどこへ消えた? スペンサー・ジョンソン著/門田美鈴(翻訳)

1998年にアメリカで出版された世界的ベストセラー・ビジネス書を読んでみました。付箋を貼ろうと思う間もなく読み終えてしまい、反応すべきところがすべてテロップで流れるバラエティ番組を見ているようでした。これが売れたということは、背中を押してほし…

外套 ニコライ・ゴーゴリ著  平井肇(訳)

寒い寒いロシアで、まともな外套なしには身体的にも精神的にも乗り切れない環境で公務員が外套を新調するお話です。序盤から文章の書き方に独特の意地悪さがあって、著者が登場人物を異常にこき下ろしたり、物語を突き放すような文章も入ってくる。途中で、…

かつての夜の練習と、パンデミック以降の昼の練習。昼はヨガニードラを行います

今日の内容は、ここ一年ほどでわたしのことを知ってくださった人には少しわかりにくいかもしれませんが、ご興味を持っていただけたのであれば、どうぞ続きをお読みください。コロナ以前にわたしのヨガクラスに参加いただいたことのあるかたを想定して書いて…

(再読)ババジと18人のシッダ ― クリヤー・ヨーガの伝統と自己覚醒への道 マーシャル・ゴーヴィンダン著/ネオデルフィ(翻訳)

13年ぶりに再読しました。 13年前の自分は聖者伝説に興味津々すぎて痛々しかったのではなかろうか、そんな気持ちでおそるおそる過去のブログを読んでみたのですが、意外とあっけらかんとしていました。 あかんところもなにげにリスクヘッジをしながら書いて…

愚痴と悪口

ぐちとわるぐち、ってなんだかラップみたいですが、わたしはこの頃、周囲の人たちの愚痴のうまさというか、悪口や噂話やデマにならない配慮に時代の変化を感じます。 いったん自分主語の文脈に整えて感情を抱き込んで話してくれると、警戒せずに聞くことがで…

砧の森へ 太陽の下で荷物を担いで歩く力をつけねばと思った(東京都世田谷区用賀)

先日、絵画展を観に世田谷区にある砧公園を通って美術館へ行きました。そこは用賀駅から2キロくらいの距離で、わたしはその前の用事の都合でリュックを背負って行ったのですが、驚くほど疲れました。砧公園はこれまでにたくさん走った場所なので、内部の東西…

塔本シスコ展 シスコ・パラダイス(世田谷美術館)

なにかの広告で目にしたこの絵の世界に引っぱられ、用賀の世田谷美術館へ出かけてきました。 森の中の美術館です。 中へ入ってみたら、胸をぎゅっと掴まれるようなエピソードとパワフルな絵の連続。すっかり魅せられてしまいました。もともと息子さんが画家…

変身 フランツ・カフカ著 原田義人(訳)

学生時代に読んだ気がしていたのに読んでいなかったのか、忘れてしまったのか。序盤から三分の一くらいまでは記憶があって、そのあとは「こんな話だったっけ?」と新鮮な気持ちで読みました。自分の記憶がまったくあてにならない。読んでいたはずの名作と言…

(再読)人間ぎらい Le Misanthrope モリエール著/内藤灌(翻訳)

このごろ、かつて読んでいまも覚えている本を再読しています。引越しや断捨離で手放してしまった本も、見つけたら買い直しています。これまでいろいろ読んだなかでその世界・考え方・意識の展開はこの本でしか得られないと思うものを味わい直しています。そ…

ジーキル博士とハイド氏 R.L. スティーヴンスン著/海保眞夫 (翻訳)

なんとなく知ったつもりになっているけれども読んでいない本がたくさんあります。この本などは、まさにその代表格。他にもフランケンシュタインやドラキュラなど、実は「怪物くん」でキャラクターを知っているだけだったりしてね。 『ジーキル博士とハイド氏…

肝臓先生 / 行雲流水  坂口安吾 著

坂口安吾の小説は映画化もされているのでいつか観ようと思っているのだけど、映画『カンゾー先生』は今日ここに感想を書く2つの作品と『堕落論』の要素が混ざっているらしいので、二つ続けて読んでみました。 肝臓先生 最後までいい話で肩透かしでした。あ…

日々是好日(映画)

茶道を長くやっている女性のお話でした。畳の部屋と庭の映像を見ていると心が安らぎます。それと並行して描かれる日常、そこから侵食してくる心の乱れと波紋にはリアルな苦しみがあって、継続する練習に意味を持たせてくれるのは「長い自分の人生」であって…

わたしの心の脆弱性。事象を「あるがまま」に見られなくなる時のこと

先月、部屋の中にヤモリが入ってしまって、どうやって外に出したらいいのだろうと思って検索していたら、「ヤモリは家を守ると書く。縁起がいい」という情報の文字列についつい惹かれてしまいました。 その翌週は観葉植物の鉢にキノコが生えて、これはジメジ…

インド・ネパール旅の絵本 ― 甦る楽園と地獄 清水潔 著

1986年に出版された旅行記です。古本屋で見つけて買ったのですが、読んでみたらこれは保存版と思う内容で、ものすごくあたたかい気持ちになりました。 わたしは昔のインド旅行記を読むのが好きです。 いまはインターネットで現地に住む人が世界の暮らしをリ…

疲れてる? と言われる微妙な疲労はこのくらいだろうか

いつもそんなに意味のあることを書いていませんが、今日はさらに意味のないことを書きます。わたしは疲れるとかストレスとか忙しいとか緊張するとか、そういうことが自分でもよくわからないので「疲れてる?」と言われると鏡を見ます。 以前会社で、朝エレベ…

北欧スウェーデンのかわいいモノたち 山本由香 著

古本屋で手にし、どうしても後ろ髪を引かれて買いました。目に入れるものが心に与える効果をいまさらながら感じるようになり、近頃こういう本に惹かれます。 この本にある少しスモーキーなトーンのペーパーナプキンやキッチンクロス、壁紙のパターンは、かわ…

「雑念がなくならないんです」という申し立てに対して、いまのわたしが思うこと

これは数年前のことですが、瞑想がうまくできないという意味で「雑念がなくならないんです」という話をされたことがあります。そのかたはどこかでティーチャー・トレーニングを受けたり、熱心にヨガについてのことを学ばれているようでした。わたしのところ…

ちいさい秋

突然ですが、近ごろわたしは四十肩・五十肩を「ちいさい秋」と呼んでいます。ふと、ふわっと見つかる感じが気に入っています。 同世代の仲間があちこちで見つけている。 だぁーれかさんが、だぁーれかさんが、だぁーれかさんが見つけた♪ という風のうわさの…

カレーリーフを摘んでみたら、手のひらに南インド料理店の香りが広がってびっくりした

春に友人からもらったカレーリーフがこの夏に少しずつ大きくなって、まだ小さいのだけど一部茶色くなった葉があったので数枚摘んでみました。こんなに香りのハーブが、この世にあるんですね。はじめてのことだったので驚きました。調理中の厨房のような匂い…

森鴎外記念館(東京都文京区)

ここ数ヶ月で森鴎外の小説をいくつか読んだので、千駄木駅近くにある森鴎外記念館へ行ってきました。この近くに住む友人に声をかけて。 一緒に行った友人は『舞姫』『ヰタ・セクスアリス』を昔読んだことがあるようで、森鴎外が若い頃の写真や発言を見ては「…

あなたにオススメの 本谷有希子 著

思い起こすと2019年ごろから、身近な人と「この除菌カルチャーは苦しいよね」と話していました。当時それは精神のことを指していました。閉塞感みたいなことです。そしてその翌年にはリアルに除菌カルチャーが評価されるパンデミックが起こり、精神にも肉体…

内側のエネルギーを自家発電すること

少し前に、わたしが初めてヨガを教わった、インドからやってきた先生の話を書きました。わたしはいまでも時々、先生の鋭い目つき、大きな声、「Wait! 待って。ゆっくり、ゆっくり」というフレーズがとにかく耳に残っていて、性急な挙動に厳しかったことを思…

五輪書 宮本武蔵 著/渡辺一郎 校注

少し前に読んだ森鴎外の『阿部一族』に61歳(亡くなる一年前)の新免武蔵が登場していて、ずっと本棚にあったこの五輪書をはじめて読みました。もとは兵法三十五箇条という覚書があり、それをさらに意図も含めて書かれたのが五輪書。構成が地水火風空(密教…

日常的に目に入るものを変えたら、一年後にいい感じで影響が出てきた

そろそろ来年の手帳を買わねばな、という時期になりました。今年は日記と手帳を分けて過ごしていたのですが、また来年からA6サイズに戻そうと思っています。昨年の夏から使い始めて今年いっぱいで終わる Ban.do(バンドー)の日記の効果は絶大で、英語で出…

いや〜な夢を見たときは、朝の瞑想のチャンス

今年の春から毎朝『ヨーガ・ヴァーシシュタ』を読んで瞑想をしています。顔を洗って歯を磨いて植物への水やりをし(洗濯をする日は洗濯機のスイッチをオン)、クイックル・ワイパーをしたらいつもの場所に座って本を読み、その内容を瞑想します。そのあと、…

青年  森鴎外 著

いや〜、こじらせたね青年。おもしろい。こじらせ王子♪しかも、賢い。これは困った。この物語の主人公・小泉純一君は、自分が好感度の高いルックスでそれを隠したり自虐したらもう何も書けないことがよくわかっている。なんかいまどきのアイドルみたい。 い…