うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

インド思想

転変と展変、瞑想と冥想。文字を選択するときに考えること

数年前に夏目漱石の小説にハマった頃の理由のひとつに「瞑想と冥想の書き分けをしている」というのがありました。気づいたときにはかなりゾクッとしました。こういうゾクッが生きていることの愉しみだと思っています。 先日、確認したいことがあって久しぶり…

(再読)インドの光 聖ラーマクリシュナの生涯 田中嫺玉 著

7年前にこの本を読んだ時の感想を読み返したら、サブちゃん×ジョージの関係を想起したとありました。あれから時は流れ、再読してみて想起したのはジャニー喜多川さん×タッキーさんであり、恵果さま×空海さまの関係でもありました。なんでそんな感想になるの…

しがみつくにしても、ただ運ばれるにしても、自我の放棄が必要なのね

インド思想を学んでいると、よくここまで要点を絞り込んだなという問いがたくさんあります。そのなかでも格別なインパクトですっかり覚えてしまったものに、猿の道・猫の道というのがあります。信じるということはどういうことか。その方法について論争があ…

ラメッシ・バルセカールとシヴァ・サンヒター

わたしは本を読みながら、ここで述べられていることは別の本のあのことと似ているな…と思うことがあって、手元に本がある場合は確認をします。以下の本を読んでいるときに、これはシヴァ・サンヒターの2章49節・51節にあることと同じことを言っているようだ…

普遍宗教への階梯 ―― スワミ・ヴィヴェカーナンダ講演集 大野純一(翻訳)

この本は買ってから何年も読み進められずにいたのですが、先日「もどってきたアミ」を読んだ直後に開いたらスルスルと読み進めることができました。こういうことって、たまにあるんですよね…。「普遍宗教への階梯」は講演集で改行が少なく文字がギッシリ詰ま…

ガンジー自伝 マハトマ・ガンジー著 蝋山芳郎(翻訳)

この本は2018年の夏に読み終えたのですが、あまりにも衝撃的な内容のため、その後ガンジーやインドに関する別の本を読んだりしながらショックを散らしていきました。 当時の幼児婚と妻に対する対応のひどさは、以下の本を読むことでやり場のない火種を抑える…

ヘルマン・ヘッセの「シッダールタ」とカーマ・スートラ

先日新潮文庫(高橋健二 訳)の「シッダールタ」を読んだことについて書きました。その感想の中でも触れましたが、この本を読むとヘルマン・ヘッセの細やかさがひしひしと伝わってきます。ヨーガの背景の勉強を漠然とむずかしそうだと思っている人に、ひとま…

「言わぬが花」と「沈黙は金」と「思考停止」と「心のはたらきの止滅」はすべて別もの

日本人同士でのコミュニケーションは、日常会話では「心が傷つきやすい」という意味を繊細とかデリケートと表現し、そっとしておく。ビジネスの場面ではバランスを見つけるのがむずかしい案件ほど、デリケートな判断に長期的に耐えうる、繊細に繊細を極めて…

Creativity 創造性 OSHO / 山川紘矢+山川亜希子 訳

これは昨年、同シリーズ「Courage 勇気」の後に読みました。 淡々と説いた説法をテキスト化したシリーズ。テーマは本ごとにざっくり分かれているだけで、いずれも「OSHOはマインドと瞑想についての説明がとてもじょうず」という感想。テキストで読むと少しヘ…

Courage 勇気 OSHO / 山川紘矢+山川亜希子 訳

この本は周囲がみんな敵と感じるとか誹謗中傷を受けてメンタルがやられてしまったとか、そういうときに薬になりそう。悪意の言葉やそこからの妄想にはきっとこういう説法が効く。 OSHOの言葉はインパクトのある喩えやそのとき売れている本を事例に使うから胸…

デーヴァーダーシーとヨーギニー

たまにヨガクラスで「ヨガの練習はもともと男性のものだったので」という話をしますが、今日の話は「男性のもの」であったというとらえかたの根拠の一面です。以下を紹介した2013年当時はブログにコメント欄があったので、びっくりしたという書き込みがいく…

人間ガンディー ― 世界を変えた自己変革 エクナット・イーシュワラン著/スタイナー紀美子(翻訳)

おもに後年のガンディーを伝える内容の本です。末尾に年表もついています。写真がたくさん載っていて妻のカストゥルバイ・ガンディーさんも多く掲載されているのですが、想像以上にかわいらしい人で驚きました。これまでは小さな写真でしか見たことがありま…

インド・東南アジア紀行 ― エロスの神々を訪ねて 宗谷真爾 著

今年はかねてより気になっていたシャクティ信仰について知りたくて、このジャンルの本を読んでいます。1986年の本(わたしの手元にあるのは文庫版)です。この時代に書かれた日本人によるインド旅行記はおもしろいですね。解説を松村剛さんというかたが書か…

近代インド思想の源流 ― ラムモホン・ライの宗教・社会改革 竹内啓二 著

今年の前半に読んだ「インドの顔」でラーム・モーハン・ローイの存在を知り、「ヒンドゥー教 ― インドの聖と俗」という本でその呼び名がベンガル語の発音でラムモホン・ライと綴られることがあると知り、この本にたどり着くことができました。 ラムモホン・…

ヒンドゥー教 ― インドの聖と俗 森本達雄 著

今年読んだ「インドの顔(世界の生活歴史)」で知ったラーム・モーハン・ローイについてさらに知りたくなり、この本を読みました。インドの昔の風習に、未亡人となった女性(寡婦)が夫の後を追って火葬時に焼身自殺をする「サティー」というものがあり、ラ…

The Bhagavad Gita / Ramananda Prasad

日本のアマゾンでは高いのですがアメリカとインドでは買いやすそうなので紹介します。これはわたしがいま書き写しやチャンティングのときに重宝しているバガヴァッド・ギーターで、デリーの「MOTILAL BANARSIDASS」で買ってきました。 「MOTILAL BANARSIDASS…

サンカルパの練習。他者の評価が介在しない目標文章をつくれるか

ヨガニードラーで唱える短い文章(サンカルパ)について。 サンカルパを立てることは、自己と向き合うとても正直な時間です。あまりにもまっすぐすぎて、恥ずかしくて照れくさい、そういう時間です。だからついつい、他人の頭を借りたくなる。それらしいなに…

インドの顔(生活の世界歴史)  辛島昇・奈良康明 著

この本は1975年に出版されて1991年に文庫化されたので、文中の「現在は」は70年代前半のインドです。インド文化は国際化のためには隠しておきたいことばかり。実情は現代に近づくほどオブラートに包まれていく。昔のインド紀行っておもしろいんですよね…。こ…

Rさんのタントラ調口説きメソッドをシヴァ派の教典の中に見つけた

少し前に国際ロマンス詐欺師に遭った話をまとめましたが、このRさんとの会話を振り返って元ネタ探しをするのが、ヨーガの復習勉強になっています。 ▼このかたね… ハタ・ヨーガの教典は現代の感覚で読むとトンデモ感がすごく、腰を据えて一字一句分解し、さま…

シュリーマッド・バーガヴァタム シュリー・クリシュナの神遊びと賢者たち

7年前から英語版でトライしていたのですがなかなか読み終わらないので、インド旅行中に日本語版を持ち歩いて読みました。今回のインド旅行はなんと2週間でこの一冊しか本を読めませんでした。暑くていつも頭から湯気が出ている感じで…。そんなこんなで、毎日…

三つの自分と対話する小さなおまじない。合掌の位置と・アンジャリムドラー

今年の春分の日は満月でした。そして年度末。今年は年号も変わります。特に自分の人生に大きな変化やイベントのない人でも、この時期は自身の中にざわめきを感じる人が多いだろうなと思い、今年はこの日のために考えたメニューでヨガクラスを開催しました。…

シャンティというのはどういう感じか

人にはいろいろな心の状態がありますが、自分の中でそれを示す言葉のバリエーションが少ないことを知らぬまま年齢を重ねてあれよあれよと数十年。わたしは30代の後半からサンスクリット語の単語にたくさん触れるようになり、こんなふうに "穏やかでない" と…

シッダシッダーンタパッダティ ゴーラクシャナータ(Siddhasiddhantapaddhatih / Ghoraksanatha)

シヴァ信仰のヨーガの教典です。論文というほうが近いかもしれません。日本語訳が出ていないので、自分で日本語化しながら読みました。 どれがこの本のタイトルか、今回は件名に迷いましたが「Siddhasiddhantapaddhatih」というテキスト(Natha philosophy …

誰がかまうもんか?!(Who Cares?!) ラメッシ・バルセカールのユニークな教え ブレイン・バルドー (編集)高木悠鼓(翻訳)

たとえば「無邪気にやってしまった」ことが相手にとっては迷惑で、相手にとがめられたとします。一瞬「よかれと思って…」と心の中でつぶやいてみるものの、それでも反省のためにいま一度自分の行為の構成を分解してみる。そこで見えた「無邪気さ」や「よかれ…

モンキーマインドを日本語で言うなら「手当たりしだい」

先日、美容室にあったHuluで「モンキー・マジック 孫悟空誕生」という映画を半分くらい観たのですが、孫悟空が桃を食べるシーンで「そうそう、これこれ」と思う挙動がありました。わたしが子どもの頃にテレビで観ていた西遊記では、猪八戒も同じような食べ方…

ラーマーヤナ ― インド古典物語(上・下)河田清史 著

ラーマーヤナに登場するハヌマーンは孫悟空のモデルといわれたりしていますが、なんのなんの。この物語のフォーマットそのものに西遊記があふれています。 「悪=悪」の一辺倒ではない物語の構成、悪者の葬式でこんなに泣かせる話があるものかという展開。た…

朝三暮四とモンキーマインド

職場にあった行動マーケティングの本を読んでいたら、説明に「朝三暮四」という諺(ことわざ)が出てきて、はじめてその諺を知りました。由来は、以下のことだそう。 中国、宋の狙公(そこう)が、飼っている猿にトチの実を与えるのに、朝に三つ、暮れに四つや…

のめしこき → タマスが優勢(ヨギのための新潟弁講座)

今月のはじめは新潟県で過ごしていました。 新潟県内で行動していると、なんとなく駅やお店で聞こえてくる会話のなかにご当地フレーズがあって、いろいろ拾う中に、すごいのがありました。 のめしこき これ、ネイティブならわかるフレーズかと思うのですが、…

三点倒立の過程・キープで起こるパニックとトリグナ・タンマトラ(三性質・五大要素)

ここで三点倒立のことをよく書いていますが、わたしはヨガのクラスにアームバランスや倒立を積極的に取り入れています。 理由はいくつもあるのですが、そのひとつとして「自分がパニックになるときの性質のヒントを得やすい」というのがあります。 他人に言…

サンカルパの構文

これはわたしが何年もヨガニードラをガイドするなかで考え続けていることです。 ヨガニードラで唱えるサンカルパは、内観が進むほど、より組み立てが主体的になっていきます。 自己に向き合うという段階を踏もうとすると、そのように変わっていきます。 こと…