うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

2021-12-01から1ヶ月間の記事一覧

今年は机の上で回想の旅をした

今年もこのブログを読んでくださったみなさん、こんにちは。 みなさまにとって、2021年はどんな一年でしたか? わたしは正直なところ、あんまり実感がないんですよね・・・。 2021年は2020年と地続きでヌルッとつかみどころがないまま始まって、春ごろになっ…

アシュターヴァクラ・ギーター  トーマス・バイロン(英訳) 福間巌(翻訳)

『ヨーガ・ヴァーシシュタ』の日本語訳の文章に魅了され、同じ訳者のこの本を読みました。『ヨーガ・ヴァーシシュタ』は、これは वासना (ヴァーサナー)を日本語にしたのだろうと思う箇所の訳が絶妙で。こんなふうに母国語で読めるなんて、なんてありがたい…

入門 朱子学と陽明学  小倉紀蔵 著

ヨガを始めてからずっと気にして考えてきたことの背景が少しずつ見えてきました。たとえば伝統的な修行の雰囲気をまとったヨガ道場に「梵我一如」や「知行合一」の四文字が掲げられているのを見たとして、どう思うか。どう感じるか。 梵我一如はまあわかる。…

心理的安全性の高い状況をふと感じたときに考えたこと

今日のタイトルの ”心理的安全性の高い状況” というのは、ことし仕事中にふと起こった感覚です。いまわたしが仕事をしている環境はちょうどパンデミックが始まった頃からの縁で、今となってはすでに一年半以上、フルリモートです。 仕事を始めた頃は「謎のウ…

ヨガはヘンテコでおもしろい! と思った頃のこと

今年はわたしが初めてヨガを教わったインド人の先生とのお別れがあって、ヨガを始めた頃のことをいろいろ思い出しました。とにかくいちいち、先生の話がおもしろくて。 練習中に「結婚は毒リンゴね。食べてみなくちゃわからない」とか、それヨガに関係ある?!…

海と毒薬  遠藤周作 著

社会的に失うものがないと感じている人を「無敵の人」と言うネットスラングがあります。電車や多くの人がいる場所でテロのような無差別殺人事件があると、ネットニュースの中でこの言葉を目にします。 「無敵の人」は、 ”失うもの” という定義が曖昧なまま使…

サットヴァぶってる自分もんだい

先日『プロカウンセラーの聞く技術』を読んで気づいたことをこのブログに書いたら、自分も同じ課題を感じつつそのままにしていた、というかたがその気持ちを文章で伝えてくれました。 物理的に近づかない、関わらない、だけでは 本当の解決にならないんじゃ…

いちばん親切な更年期の教科書 閉経完全マニュアル 高尾美穂 著

ほんとうにいちばん親切な更年期の教科書でした。今年はこれまでに二冊、更年期の本を読んで心の準備をしてきました。そしてこの本「いちばん親切な更年期の教科書」には、自分が該当する兆しが「そうそう、これこれ!」という感じで書いてありました。(→わ…

歌ってくれるな

突然ですが、だいぶ前から中年です。その定義はいつからか知りませんが、だいぶ前からミドルです。そして近頃は、いよいよミドルが盛ってきたなと感じます。友人から受ける相談に中間管理職の悩みが多くなりました。 わたしは話を聞くだけですが、先日「うち…

書けるひとになる! ― 魂の文章術 ナタリー・ゴールドバーグ著/小谷啓子(翻訳)

このブログを毎週読みに来るような人は、この本をヨガと瞑想のエッセイとして読むと、ユニークでちょっと辛口の笑いに触れながら自己を振り返ることができます。『食べて・祈って・恋をして』を読んだ人は、あれよりさらに前の時代(70-80年代)のアメリカの…

なぜの嵐で自分を追い込んで狂わないように(『プロカウンセラーの聞く技術』を読んで)

今月はよい本との出会いがあって、昨年受けたヨーガ哲学講座の内容の濃いところを振り返ることができました。先日、もうひとつのブログにそのことを書きました。 上記の末尾に書いたのですが、『プロカウンセラーの聞く技術』を読んだことで、授業中に何度か…

他人の言葉尻が気になるときは自分が弱ってる

ここ2年近くのコロナ禍といわれる期間に、よいことがありました。同世代の友人と話す機会が増え、相談相手が増えました。基本的にリアルで会うときは必ず二人の前提になったことで話しやすくなったり、テレビ電話で話すことが普通になった人もいて、「密はダ…

濡れた葦/朝夕/就職/多摩川/夜福/淪落  林芙美子 著

ちょっと読み始めたら芋づる式に短編を摂取し続けてしまう林芙美子フェスが、また唐突にはじまりました。ここのところ毎晩開催中です。お風呂に入る前に、ついついダウンロードして読んでしまう。ブログに既読のものを記録していてよかった。フーミンは多作…

ヨガは昔、インドの暇な人が考えた

9月に、この本のことを書きました。 この本を読んでいると、ヨガの教えに触れていろいろカルチャー・ショックを受けた時のことを思い出します。わたしに初めてヨガの話をしてくれたインド人の先生は、こんな調子でした。 ヨガは昔、インドの暇な人が考えた …

アイドリングのない状態での発進と、やさしい運転

今月のはじめに、2年ぶりに再会したヨガ仲間といろいろな話をしました。コロナ禍と言われていた期間に見たいくつかのコミュニケーションの引っかかりについて話し、同じように考えていたことがあってなんだかホッとしました。 そのかたは地方の大都市にお住…

プロカウンセラーの聞く技術 東山紘久 著

読んでいるうちに自分の弱さがよくわかる、それを認めることができる、心を開いてくれる本でした。プロのカウンセラーの技術が書かれているのに、個室でカウンセリングを受けたかのような読後感。 自分の弱い面にひとりで向き合って人格を整えるのは、とても…

宮崎と伊豆からの分身たち カレーリーフとコモンマロウ

昨年から長期で家をあけることがなくなり、いただき物の種を植えてみたり植木鉢に水やりをしたりして、今年は遠方に住む友人宅から持ち帰ってきた植物が元気に育ちました。 左がコモンマロウで、右がカレーリーフです。育て方はよくわかっていないのですが、…

45歳の教科書 ― モードチェンジのすすめ 藤原和博 著

この本を買った日のことを、ものすごくよく覚えています。翌日に25年ぶりに同級生に会う約束をしていて、その友人の住む県の本屋さんで買いました。急に年齢を意識したのでしょう。たぶん、いろんなことを訊かれるだろうなと。 立ち読みの段階で「大丈夫。頑…

なぜ論語は「善」なのに、儒教は「悪」なのか 石平 著

孔子の『論語』は儒教とも新儒教とも礼教とも朱子学とも関係がないと言い切る、著者の熱量がすごい本でした。わたしは四年前に、ベトナム旅行中に『論語』を読みました。きっかけはそのさらに2年前にあり、初めてベトナムへ行った時に感じたことから、孔子に…

首の後ろが頑固になっていませんか? マイルドな「うさぎのポーズ」のススメ

今日はこの一年半ほどでわたしが重視するようになった、首の背面について書きます。2020年の緊急事態宣言以降、首の稼働が徐々に凝り固まり、秋口くらいに "ものすごく硬くなってる!!! " と感じることがありました。ヨガの鋤のポーズや肩立ちのポーズで、つ…

2022年の手帳は無印良品のA5マンスリー・ウィークリー

毎年手帳のことを書いていたのですが、すっかり忘れておりました。今年(2021年)は2020年に引き続き外出が制限されそうなので手帳を大きなサイズにし、日記帳とスケジュール帳を分けていました。約一年半、日記をつけました。 2022年はこれまでの2年の変化…

烏帽子ヶ岳と鬢櫛山へ登った(群馬県高崎市榛名湖町)

また榛名湖へ出かけてきました。前日は霧模様だったのですがこの日は朝から快晴で、登山口から9時20分に登山口を出発し、14時まで休憩をしながら歩き続けました。70代の人と一緒だったので、ゆっくり歩きました。 <この日の散策>湖畔の登山口出発 09:20分…

氷室山と天目山、関東ふれあいの道を歩いた(群馬県高崎市榛名湖町)

11月に飛び石連休がありました。直前になってその休みに気づき、休めそうなスケジュールだったので一泊して榛名湖へ出かけてきました。このエリアへ来るのは三度目で、初回はひとりで来ました。前回と今回は新潟に住んでいる親と合流しました。直前に決めて…

書を捨てよビリヤニを食べよう

頭の中のおしゃべりや反芻思考が止まらないときに、運動はとてもいい。絵を描くことや塗り絵のような作業も、とてもいい。楽器を演奏できる人は、それもよいのだろう。フロー状態に入ると思考が止まる。 今日はそれに加えてトライしやすい方法を再認識したの…

つらい更年期障害をしっかり乗り越える方法 ― 女性ホルモンの攻略による40代からの更年期対策  対馬ルリ子 著

少し前に『閉経のホントがわかる本』を読んだのですが、単著も読んでみたくてこの本も読みました。先に読んだ本よりもエッセイのような講義のような感じの文章で、当時プエラリア・ミリフィカの発見がセンセーショナルだったようで、後半はサプリメントの宣…

秋果 林芙美子 著

この作品の時代の30歳女性は、いまの40歳くらいの感覚じゃないかな。今日は一日なにしてたっけ。それにしても、毎日あれこれやっていながら、なにも成し遂げていない。・・・なんて思う夜に林芙美子の小説を読むと、なんだか気が休まるのです。それが生きて…

幸福の彼方 林芙美子 著

寒くなってきたので、お風呂読書の時間が長くなっています。ここしばらく外国人作家のものを立て続けに読んでいた反動か、この作家がやさしさを炸裂させる文章にノックアウトされちゃいました。 お見合い結婚の話なのだけど、なんとも言えぬせつなさがあって…

クリエイティブな僧侶

今日は有名な僧侶の話を書きます。そのかたの法話を聞きに行った講演会は出版記念イベントを兼ねた場で、会場は日比谷公会堂でした。そのときに、驚くコミュニケーションを見ました。それはイベントの最後によくある、質疑応答の時間に起こりました。 聴き手…

自分の視点を話せると、それだけでクリエイティブな人に見える

このブログをきっかけにいろいろな人と出会ってきたなかで、何度かこんなことを言われたことがあります。 こんなふうに書くヨガの先生って、いるんだ。と思って これはわたしにとって、興味深いことです。その人の “視点” の存在を示してくれるリアクション…