うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

観た映画・映像

細雪 谷崎潤一郎 著/映画『細雪』(市川崑監督 1983年)

個人の性格は役割によって作られるのか、ポジションによって作られるのか、時代によって作られるのか。 こんなことを延々考えさせるおもしろ婚活小説『細雪』。 中巻からはまんまと沼にはまりました。映画も観ました。 原作では戦争が始まる前からドイツ人フ…

わが映画インドに始まる 世界シネマへの旅 サタジット・レイ著 森本素世子(翻訳)

少しずつ読み進めて、やっと読み終えました。インドの映画監督サタジット・レイによるコラムを集めた本です。 アメリカ映画、フランス映画、イタリア映画、ロシア映画、イギリス映画、インドの各部の映画のほか、日本映画についても多く言及されていました。…

また、あなたとブッククラブで(2021年)/Book Club: The Next Chapter(2023年)

年始に乗った飛行機の中で2023年の映画『Book Club: The Next Chapter』を観て、とても素敵な映画だったので、先日アマゾンでその前の作品を観ました。 邦題は『また、あなたとブッククラブで』原題は『Book Club』です。 4人の70代女性が若い頃からずっと…

若尾文子〝宿命の女〟なればこそ 立花珠樹 著

2015年に発売された若尾文子さんのインタビュー本です。 これが80代の人の受け答えかと思うくらい、やっぱりこの人めちゃくちゃ頭いいんだな……というのがわかる。 年齢を重ねながら賢さも進化し続け、ずっと現実を見てる。見ないことにすることも自分で決め…

中年になってから観る『スター・ウォーズ』は完全に別視点

先日、関西でトルストイの『光あるうち光の中を歩め』をヨガの視点で読む読書会を開催してきました。 この物語は儒教とはまた違った家父長制というか、父と息子の物語でもあります。 今回は事前にキリルス長老という人物と青年パンフィリウスの関係性につい…

清作の妻(1965年の映画/増村保造監督・新藤兼人脚本) 原作:吉田絃二郎 著

すばらしい映画を観ました。 こんにちは。水野晴子です。 いやほんと、素晴らしかったの。 日露戦争の頃の庶民の話です。清作という農夫とその妻の話なのですが、愛憎の苦しさと美しさがギュッと濃縮されていて、印象が何日も後を引きました。妻役の若尾文子…

パニック/巨人と玩具/裸の王様/流亡記  開高健 著

『巨人と玩具』という映画を観て、それがとても面白かったので原作小説を読みました。 小説作品の発表から8ヶ月後に映画が公開されており、いまでは考えられないスピードです。昭和33年といえば、わたしの親世代が小中学生の時代。 この物語はキャラメルを…

サンダカン八番娼館 山崎朋子原作/映画:熊井啓監督

今年の夏に映画館で『サンダカン八番娼館 望郷』という映画を観ました。1974年の映画です。 帰国後の "からゆきさん" を演じた田中絹代さんは、この作品でベルリン国際映画祭最優秀主演女優賞を受賞されたそうです。 冒頭の取材者(原作著者)との出会いのシ…

夫婦善哉 織田作之助 著/映画・1955年 豊田四郎監督

名前だけは聞いたことのあった有名な『夫婦善哉』というお話を、映画で観てから原作小説を読み、その内容を知りました。 そもそも夫婦の話ではない(既婚者と愛人の話)ことが序盤でわかり、あれよあれよとその世界に巻き込まれました。男のクズっぷりにムカ…

小津安二郎に憑かれた男 -美術監督・下河原友雄の生と死- 永井健児 著

少し前に、谷崎潤一郎の小説を映画化した『卍』を観ました。 その中で使われているレターセットや紙製品の美しさに魅せられ、映画の美術や小道具が気になり美術監督の名前でこの本にたどり着きました。 読んでみたらとても興味深い本で、著者は美術監督・下…

Webサービスは相手をイメージして自分がワクワクする方法で使っています

少し前に話題になった Meta社の Threads が、音声SNS「Clubhouse」のように過疎化していくのか、どうなのか。それはさておきわたしはここ数週間ほど、 Threads を使っています。 サービス公開からもう二週間以上が経ち、公開一週間後くらいに、フォローした…

ぼくは閃きを味方に生きてきた 横尾忠則/映画「新宿泥棒日記」1969年公開・大島渚監督

スピリチュアルにも色々ありますね。ヨガにハマる人=スピリチュアル、あるいは「スピってる」と小バカにする人がいるけれど、たぶんその境界線は社会の中での自分の居場所の作りかたと連動している。具体的に言葉にした途端に、無駄に誰かを傷つける。 いつ…

本「いのちのレッスン」/映画「鬼婆」(1964年)「ふくろう」(2003年) 新藤兼人監督

自分が70代、80代、90代になったときって、いったいどんな精神状態なんだろう。 「こうありたい」と口にする人はいるけれど、そういうんじゃなくて。 わたしは誰にでも言えるようなことを聞きたいわけじゃない。そういうことじゃなくて、今後もこれまでと同…

ゆれる (映画・小説 西川美和監督)

気持ち悪いことを気持ち悪いと表明するのに、かなり技術が必要な世の中になりました。もともと失礼なことではあるのだけど。 気持ち悪いことを気持ち悪いと感じないようになるまでには時間がかかります。慣れと信頼がそれを乗り越えさせてくれます。 気持ち…

鉄舟寺の墓地の上の観音堂/映画『乱れる』撮影地(静岡市清水区)

静岡市に住む友人のところへ行ってきました。 その際に行きたいところを訊かれて、清水区にある鉄舟寺へ行きたいと言ったら「そこ、場所知ってるけど行ったことない。何かあるの?」と質問されました。 ここは成瀬巳喜男監督の『乱れる』という映画の撮影地…

めし 林芙美子 著 / 映画・成瀬巳喜男監督・1951年

もし可能なら先に原作を読んでから映画を観てほしいと友人に言われ、そのとおりにしました。 友人は映画を観て、いくつかなんとなく腑に落ちないところがあったみたい。 実際映画を観てみたら、その話を原作から削除して再構成するの?! という要素があって、…

流れる(映画・成瀬巳喜男監督 1956年/原作 幸田文)

小説も映画もそれぞれおもしろく、わたしは小説→映画の順で観ましたが、逆の順番でもそれはそれで別の楽しみがあり、双方が最高です。 映画を観ながらこうきたか〜! と思って脚本のお名前を確認したら、 『晩菊』と同じ 田中澄江 × 井手俊郎 の組みわせ。 …

晩菊(映画・成瀬巳喜男監督 1954年)

驚くほどのおもしろさでした。あの短編をどうやって映画化したのだろうと思っていたら、原作どおりなのは後半から。前半は同じ原作者・林芙美子の小説『水仙』『白鷺』のマッシュアップで、魔法のような編集です。 映画では生活調度品や衣装・身なりで視覚的…

姉妹(1953年・美空ひばり主演 脚本:橋田壽賀子)

あらすじの文章はまったく嘘でも間違いでもないのだけど、観たあとにモヤっとする映画でした。 この映画は2月に「国立映画アーカイブ」の小ホールで上映があり、そこで観ました。銀座の近くにある昔の映画を上映している建物で、なんとなくチラシを見て、た…

ひばりの子守唄(1951年) 原作:エーリッヒ・ケストナー『二人のロッテ』

ここしばらく、ひょんなことから「ひばりちゃん映画の世界」にどっぷりハマっておりました。 わたしにとって「美空ひばり」という人物は、認知した時点ですでに大御所。赤や黒のキラキラした森英恵さんデザインの衣装を着て歌っている、 豪華すぎるおばさま…

浮雲(映画・成瀬巳喜男監督 1955年)

原作小説が好きな作品の映画版を観ました。 この話って映像にするとこんなに陰鬱な感じになるのか……というくらい、最後は終戦帰国後の展開が重く印象に残りました。 だけどそれは、主役の男女を注視しすぎているから。 町では「東京ブギウギ」や「リンゴの唄…

こちらあみ子 今村夏子 著/森井勇佑 脚本・監督

友人の勧めで小説を読みました。 ちょうど少し前から黒柳徹子さんのエッセイ『小さいときから考えてきたこと』を読んでいて、わたしは『窓際のトットちゃん』(1981年)を読んだことがないのだけど、あの本がベストセラーになった後のことをそのエッセイで知…

浪華悲歌/祇園の姉妹(1936年の映画)

浪華悲歌は「なにわえれじい」と読みます。 いずれも1936年の溝口健二監督の映画で、87年前のパパ活の話。 欲しいものを買うためのパパ活ではなく、家族を養うため、あるいは自分が生活するためのパパ活。 パパたちはわたしたち世代が子供の頃の小学校の校長…

スワロウテイル(映画)

1996年の映画です。リアルタイムで映画館で観ていたはず。 当時わたしは『Cut』という雑誌を買っていて、そこには邦画に出ている俳優さんやミュージシャンが載っていて、この映画も当然そのカッコよさに惹かれて観たのだけど、今回は27年ぶりにそれとは違う…

教祖誕生(映画:天間敏宏監督/原作小説 ビートたけし著)

映画を観てから原作を読みました。1993年公開の90分の映画で、最もセリフの多い重要な役を原作者(ビートたけし)が演じ、同年の映画『ソナチネ』で監督補をしているかたが、この映画『教祖誕生』の監督をされています。 映画はDVDを中古で買うしかないなか…

星の子 今村夏子 著/大森立嗣 脚本・監督

友人から本も映画もすごく良かったよ、と教えてもらった映画『星の子』を観ました。 わたしは映画を先に観たあとに原作小説を読みました。読まずにはいられないパターンでした。 観はじめたら主人公が秦野駅のあたりを歩いていて、弘法山へ行ったときに見た…

グーグーだって猫である1 大島弓子 著(コミック/映画)

少し上の世代の人たちが読んできた本としてよく名前を目にする、大島弓子さんの本をはじめて読みました。古本屋さんで一巻を買ってきました。 コロナの少し前からわたしの周りでは猫を飼う人が増えていて、なんとなく息抜きに読んでみたくなりました。 グー…

最強のふたり(映画)

ヨガのお仲間のかたが「なんか、いい映画なのよ~」とお話ししてくださった作品を観ました。 観てみたらジョークのキツさに忖度がなく、その中間にある音楽が絶妙に効いていて、こういうのは文章だけでは味わえないなと思いながら二度観ました。 たまたまで…

ラーマーヤナ ラーマ王子伝説(映画)

ソフト化されていない1992年の映画です。8月に開催された東京の上映会で観てきました。 先日は京都で上映があり、このブログでのお知らせで知ったという関西の3名のかたが「行ってきましたよ~」と教えてくれたので、ほかにも何名かご覧になられたかたがいら…

あのこは貴族(映画)

以前友人がおもしろかったと言っていた小説の映画版を観ました。 わたしは東京に住んで25年以上になります。この映画に出てくる場所が、半分くらいわかります。 登場人物が自転車で移動しているあたりを、わたしも自転車で走ることがあります。 東京の中心部…