観た映画・映像
1996年の映画です。リアルタイムで映画館で観ていたはず。 当時わたしは『Cut』という雑誌を買っていて、そこには邦画に出ている俳優さんやミュージシャンが載っていて、この映画も当然そのカッコよさに惹かれて観たのだけど、今回は27年ぶりにそれとは違う…
映画を観てから原作を読みました。1993年公開の90分の映画で、最もセリフの多い重要な役を原作者(ビートたけし)が演じ、同年の映画『ソナチネ』で監督補をしているかたが、この映画『教祖誕生』の監督をされています。 映画はDVDを中古で買うしかないなか…
友人から本も映画もすごく良かったよ、と教えてもらった映画『星の子』を観ました。 わたしは映画を先に観たあとに原作小説を読みました。読まずにはいられないパターンでした。 観はじめたら主人公が秦野駅のあたりを歩いていて、弘法山へ行ったときに見た…
少し上の世代の人たちが読んできた本としてよく名前を目にする、大島弓子さんの本をはじめて読みました。古本屋さんで一巻を買ってきました。 コロナの少し前からわたしの周りでは猫を飼う人が増えていて、なんとなく息抜きに読んでみたくなりました。 グー…
ヨガのお仲間のかたが「なんか、いい映画なのよ~」とお話ししてくださった作品を観ました。 観てみたらジョークのキツさに忖度がなく、その中間にある音楽が絶妙に効いていて、こういうのは文章だけでは味わえないなと思いながら二度観ました。 たまたまで…
ソフト化されていない1992年の映画です。8月に開催された東京の上映会で観てきました。 先日は京都で上映があり、このブログでのお知らせで知ったという関西の3名のかたが「行ってきましたよ~」と教えてくれたので、ほかにも何名かご覧になられたかたがいら…
以前友人がおもしろかったと言っていた小説の映画版を観ました。 わたしは東京に住んで25年以上になります。この映画に出てくる場所が、半分くらいわかります。 登場人物が自転車で移動しているあたりを、わたしも自転車で走ることがあります。 東京の中心部…
わたしには好きなMusic Videoがたくさんあります。 それを一定の順番で見ると元気が出るのですが、今日はその順番を紹介します。 1)ソニプラ配色のガールズ・ポップでアガる 2)レトロなスクール・ガールの世界観でゆるむ 3)刺激的なガール(本家)を注…
ただの真実しかない映画。なのに『疑惑』。ああ、わたしも岩下志麻さまに詰められたい。わたしの “ありかた” を導かれたい!こんな感想はヘンかな。でも、そのくらい登場人物たちの言葉のやりとりに引き込まれました。心を鬼にしないと生きていけない社会な…
余計な説明がなく絶妙なバランスで、いろいろ思い出したり考えることの多い映画でした。まるでドキュメンタリーのよう。この映画を観たきっかけは、少し前に読んだ平野啓一郎さんの小説『本心』とテーマが似ていて、ちょうどその時に自分で死を選ぶことがで…
4月の満月オンラインヨガのあとに、わたしが観たドキュメンタリー映画『A』について話したいというかたがいらっしゃったので少しお話をうかがいました。 この映画です。 今日書くことは、そのときわたしが話したことの掘り下げです。この映画は、 いまのわた…
教祖が逮捕された翌年の、残された信者たちの暮らしに入り込んだドキュメンタリー。数年前に本を読んでいたのですが、このたび映画を初めて観ました。 虫を殺さず近所へ逃がしに出かけるような生活をしている信者たちの戸惑いと、連帯責任をとれ! 謝れ!と…
刑務所から出てきた人の物語でした。主人公は、“正義” と “褒められたさ” が必ずセットになってしまう思考をする人。その人の行動と心のはたらきを描きながら、その思考原理に甘えているかぎり娑婆は息苦しい。その現実が続く。重い罪を犯した人は5年以内に…
このブログを読んでくれている友人の勧めで観てきました。ドキュメンタリー映画です。わたしのフィルタを通した感想を待たれている気がするので、感覚が冷めないうちにアップします。 ***自分はその人の内面も含めてトータルで見ようとしているか。芸術作…
昨年のオリンピックをきっかけに、初回(1964年)との時代背景の違いについて考えることが増えています。この映画はオリンピックの2年前の映画で、よくこれだけの情報を100分に盛り込んだなと思うくらい、当時の庶民の生活を知ることができる映画でした。舞…
茶道を長くやっている女性のお話でした。畳の部屋と庭の映像を見ていると心が安らぎます。それと並行して描かれる日常、そこから侵食してくる心の乱れと波紋にはリアルな苦しみがあって、継続する練習に意味を持たせてくれるのは「長い自分の人生」であって…
2015年の映画です。おもしろくて3回観ました。 ヒューマン・ドラマとして重くならない最大限の工夫がされていて、そんな余裕がある爺さん、いるかーい!というくらい素敵なベン(ロバート・デ・ニーロ)と、一生懸命でキュートな社長・ジュールズ(アン・ハ…
映画版の『キッチン』を観ました。1989年ですって!物語がとてもゆっくりと進んで、原作ではモノローグやセリフに入っている要素がインテリアに反映されています。 植物がいっぱいの家がふたつ出てきて、花屋も出てきて、ほかの意味でも花がたくさん登場しま…
原作を読んだら映画を観たくなり、一度では拾いきれなくて二度観ました。あの分厚い、長い旅行記のような物語をどうやって2時間に収めるのだろうと思いながら観ていたのですが、第二部のインドと第三部のインドネシアは原作のエピソードが濃すぎるため、かな…
友人の勧めで観ました。得体の知れないウイルスの登場によってあらわになった人々の意識について、お互いに思うことを話した時に教えてもらいました。ものすごく響きました。誰かを悪者だということにしたい、自分よりも社会的に害のある存在を決定づけたい…
チャップリン以外の無声映画を初めてみました。小津安二郎監督の作品です。カラー映画「お早よう」の元ネタとも思えるような少年二人が主人公の物語なのですが、音がないぶん動きの表現が充実していて、ものすごくおもしろい!しかもラスト20分くらいがとに…
大人の世界と子供の世界を描いたおもしろい映画でした。定年退職する人が就職活動をしています。その人が「30年勤めて放り出される」と言っていて、どうも計算が合わないなと思ったら、この時代は(映画は1959年)定年の年齢が55歳だったんですね。ちなみに…
タイトルは雌鶏、めんどりです。戦争から帰ってきた夫とその妻のトラブルを描いたもので、夫が妻を階段から突き落としたあと階下に降りるでもなく棒立ちで階上から「大丈夫か」といちおう言って眺めています。こういう、”不器用さからのDVも愛情表現のねじれ…
テーマのわかりやすいドラマで、重たいところは高峰秀子が軽快に崩し、笠智衆がほぐしにくる。ものすごい布陣。悪い男はわかりやすく暴君で、いい男はわかりやすくいい人。 この物語には、妻に自分以外の初恋の人がいることで病む、まるで島崎藤村の「家」の…
映画を観たらひとり強烈な人がいて嫌な気持ちが起こり、確認したくて原作も読みました。その人物は沙奈という名前で、松岡茉優という女優さんが演じていました。この女優さんは精神性の再現職人ね。ああいる、こういう人……と、数々の嫌な印象が思い出されま…
この映画はいろんなことに置き換えてみることができて、じわっと考えることが多いのがよいです。説得というのは外圧でできるものではなくて、相手の中に諦めがついて、やっと納得に変わっていく。そういう心の普遍的な題材をコメディで観せてくれる。 それに…
こばやかわではなく、こはやがわと読みます。変換しても出てこないわ! そう、この家はややこしいのです。いろいろ確認したいことがたくさんあって3回観ました。2時間弱の映画にいつもの嫁入り要素のほか、代々続く家の継承、大旦那の女遊び、若い娘の外国人…
1956年の映画で白黒です。二つのよくある問題が綱のように太く編んであり、どうにもうまいことひとつの物語にするもんですね。みんなふつうの人なのに、名言がいくつもありました。 恋愛沙汰にフォーカスすれば下世話だし、倦怠期の夫婦の状態に視点を移せば…
今年に入ってから小津映画を観始めましたが、これは1962年の映画。字幕なしでも会話の意味が全部わかったのはこれが初めて。それまでは当時の言い方や固有名詞にわからないものがいくつかあって、いろんな昭和の言葉を知りました。この映画はおじさん同士の…
こういう人ってどうして滅びないんだろ。まだまだ偉そうに上のポジションにのさばるんだろうな……とげんなりするほど嫌いだった人をこの上なく大好きになってしまった。そんな奇跡のような経験をしました。 小津安二郎監督の映画は同じ俳優さんがよく出てくる…