うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

読んだ本

痛みもコリも一瞬でとれる筋ツイスト 福冨章 著

この本の表紙はまさにヨガのダウンワード・ドッグのときに意識したい筋肉の流れ。そんな理由で目にとまり、そうそうこれこれ、と思いながら読みました。腕も脚も一本の棒ではなく二本の筒とヒレでできあがっているので、そこを理解して意識するだけでストレ…

(再読)夏物語 川上未映子 著

再読しました。この本は読むといろんなことを誰かと話したくなります。でもだいたいは話せないことばかり。話す相手も慎重に選ばなければいけません。そんなときは自分の思いを整理して書いてみる。今日の内容はこの本を読んでいないとちょっとわからない話…

君に友だちはいらない 瀧本哲史 著

冒頭が映画「七人の侍」の話から始まるからこの表紙なのか! と思いながら読み進める序盤は、いますぐ観たくなる映画レビューのようなおもしろさ。そこから入っていく核心は、むやみにツルんでもいいことないぞという話。若者には「ぼっち」という言葉がある…

「リラ」の女達 林芙美子 著

社会の中で女性が自尊心を保ちながら生きていくエネルギーの土台を揺るがす、リアルな諦念。どすんとくる。 「何にしても、人生つて、くたびれるところなのね」 それでくたびれたなら、逃げてもいいんじゃないか。そう思わせる物語。 この話の舞台は現代でい…

だから日本はズレている 古市憲寿 著

かつての仕事仲間であったヤング(20代の人)が読書SNSに感想を載せているのを見て、どんなことが書いてあるのか気になり読みました。ヤングが ”本当に酷い” と書いていた「心のノート」という道徳教育強化の副読本(小中学校向け)の存在に驚きました。ネッ…

羅生門 芥川龍之介 著

「蜘蛛の糸」を読んで、自分の記憶の薄さに驚いたので羅生門を読んでみました。 こちらは驚くほど10代の頃と記憶が変わらない。ほぼ同じ脳内映像が展開されていたんじゃないかな。羅生門のほうが、その空間のサイズや階段の段数などが具体的に書かれていて、…

哲学の先生と人生の話をしよう 國分功一郎 著

「自分に嘘をつくというのが生きることにおいて一番良くない」「人はひとりで考えていると碌なことになりません」というフレーズが印象に残る本。著者が「観念でしかないものを口に出して物質化しましょう」と書いているのを読んだとき、とてもよい意味で頭…

蜘蛛の糸 芥川龍之介 著

少し前に「魔術」という児童向けの物語を読み、続けて「杜子春」を読み、そこからの「蜘蛛の糸」です。こんな話だったっけ。こんなに短かったっけ。読んでみてびっくりしました。 こういう話への読書感想文を読んで、学校の先生はどうするのだろう。一筆添え…

プロカウンセラーの共感の技術 杉原保史 著

書店で立ち読みをはじめたら止まらなくなった本。わたしは「共感」「親近感」という言葉の意味は「発し手×そのとき」で毎回違うと思っていて、「共感します」「親近感がわきます」の半分くらいは「便乗します」のような、そんなふうに感じることがあります。…

僕らはそれに抵抗できない 「依存症ビジネス」のつくられかた アダム・オルター著 / 上原裕美子(翻訳)

なんでも依存症で片づけてしまうのは仕掛ける側の都合のいい論理。だからこそ、ときどきさまざまな角度で振り返っておきたい。たとえばこのブログ。わたしはここに予告・計画話や裏話・暴露話を書かない。だれかとの思い出を名指しで大々的に写真付きで語る…

ミライの授業 瀧本哲史 著

これは14歳向けに書かれた本。子どもの頃は大人に「なんで勉強しなくちゃいけないの?」という質問をすることができたけれど、 中年になると自分自身への問いが「なんで勉強し続けなきゃいけないの?」になって、その答えは「たのしく生きていくためだよ」に…

晩菊 林芙美子 著

北九州の門司港を歩いていたら「旧門司三井倶楽部」という建物でこの作家の名前を目にし、以前友人がこの小説の映画版の話をしていたのを思い出して読んでみました。門司出身のかたなんですね。 この短編は登場人物が三人。たった半日ほどの出来事を書いてい…

センス・オブ・シェイム 恥の感覚  酒井順子 著

このご時世において、ずいぶんハッキリ書いたものだね!というすがすがしさのあるコラム集。なかでも「中年とSNS」はリアルに身近な友人と話すようなことが書かれており、自慢話をしている人に「すご~い」「さっすが~」と合いの手的リアクションをするのは…

超一流主義 斎藤澪奈子 著

ミス・ミナコ・サイトウ。ミス・ミナコ・サイトウを読んで!友人がわたしの部屋の本棚を見てこのマントラのようなワンフレーズをつぶやいたとき「誰それ?」と思ったのだけど、この本を読んだ後にわたしの頭の中で「ナカムラ・テンプウ ノグチ・ハルチカ オ…

怪魚ウモッカ格闘記 インドへの道  高野秀行 著

先日読んだ「世にも奇妙なマラソン大会」の心理描写がとてもおもしろくて、さっそくもう一冊読みました。インド旅行の話です。特定の魚を見つける目的を達成するための渡印で、学習する言語も準備もとびきり独特。その魚がいるという海のある地域で話される…

すごいインド ― なぜグローバル人材が輩出するのか ― サンジーヴ・スィンハ著

インドは国土が日本の8倍くらいある大きな国。とてもひとことでは語れない。この本は「すごいインド」というタイトルをつけるだけあって、だんだんモディ首相万歳みたいな内容になっていくのですが、序盤はここ数十年で都市化するところはめきめき都市化して…

むらさきのスカートの女 今村夏子 著

存在感がうすく仕事もできないが妄想力は逞しく行動力もある。この行動力の源はどこにあるのだろう。こんな人には会ったことはない。そのくらい、よくよく読むとありそうでありえない話ではあるのだけど、その行動力の源が気になってしょうがない。 人の行動…

シッダルタ ヘルマン・ヘッセ著 手塚富雄(翻訳)

同じ作品が訳によってこんなに違って感じられるのかというくらい、先に読んだ草思社文庫の「シッダールタ」とはまた別の性格を感じる主人公でした。ひとことでいうと、こっちのシッダルタのほうが 「やなやつ」です。これまで意識高い系という言葉はいまひと…

杜子春(とししゅん) 芥川龍之介 著

たとえば「疑心暗鬼」のようなダークとされる心のはたらきを止めることは可能かということと、感情を持たずに生きていくことは可能かという問いがイコールではないことは、もちろんそれはそうなのだけど、そうなのだろうけど・・・、そこについてひとりで突…

地獄変 芥川龍之介 著

これはすごいな…。わたしはニュースを見るとき、いまは基本的に情報を信用しずらくなっているから「これは誰の視点か」「これは誰が得をする伝え方か」「どんな感情を煽る演出になっているか」というのを類推しながら見るのだけど、この小説はものすごくよい…

おとなのきほん 自分の殻を破る方法 松浦弥太郎 著

わたしはこの人のことが好きなんだな、ということに気づく瞬間は、その人の「ぶれ」を見たとき。自分の中でその「ぶれ」をすぐさま肯定的にねじ曲げようとするとき、わたしのなかで発動している火はあきらかに「好き」が火種。この本を読んでそんなことに気…

カルカッタの殺人 アビール・ムカジー著 / 田村義進(翻訳)

歴史ミステリーってこんなにおもしろいの…。というくらい、まるでドラマの「相棒」を見るかのように楽しめる。舞台がコルカタ(旧:カルカッタ)で、出てくる人がイギリス人とアイルランド人とインド人とそのハーフと…。しかも事件の起こる時代はローラット…

世にも奇妙なマラソン大会 高野秀行 著

旅先で起こる理不尽でのっぴきならない事態を、ただの理不尽では終わらせない。旅をおもしろく語る人の魅力って、そこにあるんだよなぁということをありありと感じさせてくれる本でした。メインの中篇「世にも奇妙なマラソン大会」もおもしろかったけれど、…

魔術 芥川龍之介 著

離欲について考えています。この本を読んでしまったからです。インドの教えに触れると毎回この角度から自我のありようを見つめるべく追い込まれますが、それにしてもたいそう楽しい読書時間でした。 この小説のような、こういうのは今では二次創作というのか…

ハッサン・カンの妖術 谷崎潤一郎 著

どこまで事実でどこまで創作なのかわからないのだけど、いずれにしても抱く感想は「あなたもインド人に出会ってちゃぶ台をひっくり返すどころか畳ごと剥がされたような、頭をぐっちゃぐちゃにされる目に遭ったのね! 同士☆ハグ♡」という思い。谷崎潤一郎本人…

人間ガンディー ― 世界を変えた自己変革 エクナット・イーシュワラン著/スタイナー紀美子(翻訳)

おもに後年のガンディーを伝える内容の本です。末尾に年表もついています。写真がたくさん載っていて妻のカストゥルバイ・ガンディーさんも多く掲載されているのですが、想像以上にかわいらしい人で驚きました。これまでは小さな写真でしか見たことがありま…

玄奘三蔵 谷崎潤一郎 著

生きているとこういうことがあるのだから困る。読んでびっくり。内容はなんと玄奘三蔵のガンガー・サイド旅行記。現ウッタル・プラデーシュ州、ウッタラーカンド州で三蔵法師が見たものとは! じゃじゃーん。ヨーギーのクリヤ行法!!! えー。なにその展開。 …

インド・東南アジア紀行 ― エロスの神々を訪ねて 宗谷真爾 著

今年はかねてより気になっていたシャクティ信仰について知りたくて、このジャンルの本を読んでいます。1986年の本(わたしの手元にあるのは文庫版)です。この時代に書かれた日本人によるインド旅行記はおもしろいですね。解説を松村剛さんというかたが書か…

愛と復讐の大地 青山圭秀 著

あまりに壮絶な話で、読んで驚きました。よく生きて帰ってこれたな…と思うほどのインド旅行記で、しかも新婚3ケ月の夫婦の旅行。末尾にこのあとインドへの入国ビザが降りなくなったとあり、わたしの知っているさまざまな「インドでのひどい経験談」の最上級…

近代インド思想の源流 ― ラムモホン・ライの宗教・社会改革 竹内啓二 著

今年の前半に読んだ「インドの顔」でラーム・モーハン・ローイの存在を知り、「ヒンドゥー教 ― インドの聖と俗」という本でその呼び名がベンガル語の発音でラムモホン・ライと綴られることがあると知り、この本にたどり着くことができました。 ラムモホン・…