うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

読んだ本

正欲 朝井リョウ 著

わたしはヨガクラスをするときに「うちこ先生」になるけれど、自分らしい生き方マーケティングもシンプルライフ・マーケティングも苦難を克服マーケティングも求道者マーケティングも寄り添いメンター・マーケティングも引き寄せマーケティングも、そういう…

るん(笑) 酉島伝法 著

わたしの友人に活字潔癖症の人がいる。漢字の変換が氣になるそうだ。(←こういうののこと)真っ先に思いついたことを尋ねたら、「氣志團」は大丈夫らしい。「團」に打ち消しの効果があるからかな。これが「氣志団」だと、なんかデコレーションが中途半端だも…

エーミールと探偵たち エーリヒ・ケストナー著 池田香代子 (翻訳)

子供と大人の関係がとても素敵な物語。子供ごころ特有のあの肥大化する罪悪感、親を大切に思って忖度する気持ち、つじつまが合わないまま強引に推し進めたい原動力。いろんな懐かしい感情が湧き上がりました。 読みながら、まさかこんな展開になりはしないだ…

そして誰もいなくなった アガサ・クリスティー 著 青木久惠(翻訳)

毎晩お風呂で読んでいたのですが、続きが気になって入浴時間が楽しみになりました。読み終えてみるとなんとも鮮やかで爽やか。人はたくさん死んでいるのだけど、問題はそこじゃないと思わせる独特の時間経過を体験させる。あー、そこ、そこかぁ……。と読み終…

家(下)  島崎藤村 著

島崎藤村の『家』は、毎ページなんらかの引っ掛かりを感じる、濃すぎる家庭内メロドラマ。明治の終わり頃の東京の様子がわかるのも興味深く、大久保が郊外と書かれ、引っ越し先の厩橋のほうが都会の扱いです。当時は大久保で黒い袴を穿いた女の人が宗教の勧…

勉強の哲学 来たるべきバカのために 千葉雅也 著

本屋で冒頭を立ち読みしたらおもしろくて、ここ10年の間に自分に起こった変化を、まるでレントゲン写真を見ながら呑み込んだ異物を説明されるような気持ちで読みました。 わたしは長い小説を読めるようになったのが2013年頃からで、それまでは読めませんでし…

伊豆の旅  島崎藤村 著

島崎藤村が38歳の時に同世代の友人と男四人で旅をした伊豆旅行記です。東京から汽車で大仁まできて、そこから歩いて修善寺へ行き、そこから馬車で天城の山麓まで南下し湯ヶ島にも泊まり、下田へ。そこから船で伊東まで北上し、帰路へついています。 わたしは…

桐島、部活やめるってよ(小説と映画) 朝井リョウ 著 / 吉田大八(監督)

映画を観たらひとり強烈な人がいて嫌な気持ちが起こり、確認したくて原作も読みました。その人物は沙奈という名前で、松岡茉優という女優さんが演じていました。この女優さんは精神性の再現職人ね。ああいる、こういう人……と、数々の嫌な印象が思い出されま…

敬語論 / パンパンガール  坂口安吾 著

二つとも短いテキストで、「自分はこう思うぞ。以上!」という文章。 坂口安吾の論を読んでいると、とっくにこの時代に指摘されていたことが今も変わらなかったり、そこは修正されても別の形でその価値観が再生していることがわかります。 敬語論 指摘がまと…

おばさんデイズ  まめ 著

いや〜、笑った! 座骨の微振動で椅子がキュウキュウ、軋む音が止まらない。淡々とおばさんの日常が綴られているコミックエッセイなのですが、失敗のリアリティがすごい。わたしか! となる。液体のデザートが入ったパックをベロリンとこぼしちゃう時の折れ…

働くことの哲学 ラース・スヴェンセン著 小須田健 (翻訳)

「働くこと」についての思索がおもしろく綴られています。わたしは「働くこと」について自分なりの考えがあるのですが、その理由を会社員時代の仕事仲間にうまく説明できません。 東京にいると地下鉄や電車のホームで旧職場の知人とバッタリ会うことがあって…

盗賊のインド史 帝国・国家・無法者(アウトロー) 竹中千春 著

少し前に読んだ「女盗賊プーラン」の社会背景が気になって読みました。著者とプーランの対話が付録に収められています。 資料にはウッタル・プラデーシュ州のカーストの人口構成比の表(1931年の統計)も収められており、プーランの属するカーストが決して下…

(再読)自分を好きになる方法 本谷有希子 著

久しぶりにかつてのヨガスクール仲間と会ったら、この小説を読んだそうで、しんどかったけど読んでよかったという話をしてくれました。その熱さについていきたい気持ちが起こり、わたしも3年半ぶりに再読しました。もう手元になかったので買って読みました。…

狂人日記 / 狂女 / ある自殺者の手記 / 墓  ギ・ド・モーパッサン著 秋田滋(訳)

友人がモーパッサンの短編を読んだというので、わたしも久しぶりに4つ、お風呂タイムに読みました。4年前にたまたまタイトルが気になって読んだ「脂肪のかたまり」に衝撃を受けて以来モーパッサンが好きで、その後もいくつか短編を読んだ時期がありました。 …

文章の話 里見弴 著

古本屋でたまたま見つけて買って読んだのですが、これは永久保存版のヨガ本と思う内容でした。わたしはヨガクラスの冒頭でたまに「意識」の話をするのですが、ベースはインド人の先生による英語での授業。まだまだ自分の中でうまく日本語に落とし込めていな…

家(上)  島崎藤村 著

下巻も含めて一度通して読み終えたのですが、いくつも確認しながら読みたくなるほどおもしろくて再読しました。人物相関マップを書き、そこに関係性やエピソードを添え、もう一度上巻を読み終えました。長編なのにこんなにすぐ再読したくなった本は初めてで…

「宗教詩ビージャク」収録のラマイニー カビールの詩/橋本泰元(訳注)

昨年からカビールの詩を写経しています。電子書籍で買った日本語訳の詩をノートに書き写しながら読んでいます。PDFをそのまま電子化したようなつくりでハイライト機能を使えないので、ならば!と紙に書き写すことにしました。 この詩は平凡社から出ている「…

文豪はみんな、うつ  岩波明 著

島崎藤村の「ある女の生涯」を読んで、当時は精神医学の概念にグラデーションがなく、食い止められたものも食い止められずに「狂った」という扱いのところまで行く人が多かったんだろうなという感想を持ち、調べているうちにこの本を見つけました。 新書特有…

続戦争と一人の女  坂口安吾 著

昨年読んだ「戦争と一人の女」に続編があると知り、読みました。同じ物語が相手側(女性側)の立場ではこういう状況であったということが書かれた物語で、続編というよりも対になっている短編小説。両方読むと、すごくおもしろい。 男から見て何を考えている…

酒・うた・男 わが放浪の記  淡谷のり子 著

友人宅の本棚から借りてきました。この本は初版が昭和32年。ご本人が50歳の頃に出版された自伝で、まあとにかくおもしろい。さまざまなエピソードを文章化された編集の人の腕もあると思いますが、元の話がそうとう濃かったのだろうなと思う内容です。 自身の…

女盗賊プーラン 上下巻  プーラン・デヴィ著/武者圭子(翻訳)

その名前をこれまで何度か目にしていプーラン・デーヴィー。「三つ編み」に彼女のエピソードが登場して、いよいよ気になり伝記を読みました。 低カーストから盗賊になり逮捕され、その後国会議員になった女性の伝記です。逮捕から国会議員の中間に何があった…

ある女の生涯  島崎藤村 著

わたしは島崎藤村のことを、ものすごく正直であけすけな人だといまのところは解釈しています。同時に、巧妙な文章化を運動神経的にやれてしまう人だとも思っています。その性質のバランスが似ている人として真っ先に思い浮かぶのは、スティーブ・ジョブズ。…

「こだわり」を捨てる~仏教が教えるウツ脱却の秘法~ 小林信源 著

いつ買ったのか忘れてしまったのだけど、ずっと積読本の本箱に入れてありました。 昨年から友人や知人とコロナ渦での心の持ちようについて話すことが増えて、正気を保つっていうのはどういうことなんだろうと考える機会も増えています。 この本はカバーの後…

インド素朴絵画 ― マドゥバニー・ペインティング 大崎紀夫 著

古本屋で見つけました。これ欲しかったのこういうの! と、久しぶりに物欲が炸裂しました。 インドの刺繍や壁などで目にする、ユルいのに細かくて妙に目が釘付けになるあの感じはなんていうのだろうと思っていたら、マドゥバニー・ペインティングというのだ…

アーユルヴェーダの「心の衛生学」をベースに活動スタンスを検討する

生活環境が変わるとわたしはいくつかの本を読み返すのですが、昨年から社会環境の変化も併せて考えることになり、状況が複雑になればなるほど本棚に確保しているエース級の本がありがたい。先日また「Ayurveda / A Practical Guide Dr.Vasant Lad」を読み返…

エンリケ・バリオスの魔法の学校 ホワイトマジック特別集中講座 エンリケ・バリオス著 さいとうひろみ(翻訳)

同作家の「アミ小さな宇宙人」からの三部作を読み終えたので、この本を読んでみました。アミのシリーズはキリスト教の聖典にある教えを執着と愛の混同解釈で曲げないように説いていくような物語でしたが、この「魔法の学校」はそれを練習メソッド化し、精神…

アミ 3度めの約束 ― 愛はすべてをこえて エンリケ・バリオス著 石原彰二(翻訳)

シリーズの三冊目をやっと読みました。登場人物が少しずつ増え、それぞれの事情とこだわりのなかにエゴがちらつく。アミ(オフィル星の宇宙人)が主人公の少年ペドゥリートに向かって話す内容も苦悩の中毒性や死の解釈にまで及び、内省力もパワーアップして…

堕落論 続堕落論  坂口安吾 著

昨年の後半は坂口安吾の小説をよく読みました。長い作品は一つもなく、どれも中編で一日で読み終えてしまうものもあるのですが、ままならぬ人の気持ちをよくコンパクトに書くもんだと毎回驚きます。なんとなく「〇〇論」というのはむずかしそうな印象。つい…

泣虫小僧  林芙美子 著

母親と一緒に居たいのに、自分が邪魔者であることが明らかに示された子どもの話。とにかくつらい。そら泣くわ!男を追いかけて育児放棄をしたくなったシングルマザーとその子ども、母の姉妹とその夫。この育児放棄はただのネグレクトを超えたメス(雌)の都…

戦争と一人の女  坂口安吾 著

ざっくりとした行動自粛とか、オリンピックって海外から人がそもそも移動できないから無理じゃないとほとんどの人が思っていても確定しないまま日が迫っていく感じとか、2020年のいま~2021年の夏までの時間の流れって、きっと50年後の人々から見て「あの時…