うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

読んだ本

全員悪人  村井理子 著

正直に言う。「シニアヨガ」という言葉に、漠然とひっかりを感じてきた。「中年ヨガ」と言われて、自分がそこへ行きたいとは思わないから。その延長で、「シニアヨガ」という文字列に対しても同じことを思う。 そういう思いのあれこれをぎゅっと10倍濃くした…

将来の日本 徳富蘇峰 著

明治19年(1886年)のベストセラー本を読みました。一ヶ月くらいかけて、夜にお風呂でちまちま読み続けました。さっぱりわからないまま無理やり読み続けて、少しずつ文体に慣れていきました。昔の文語体を無理やり読んで、読書の醍醐味を久しぶりに味わいま…

ある男  平野啓一郎 著

戸籍ロンダリングを紐解いていく人探しの話で、先が知りたいからどんどん読み進むのだけど、盛り込まれた社会問題の要素が幅広く、ときどき気になるテーマが降ってきます。 「過去も含めてその人を愛せるか」「何度でも愛し直すチューニングを続けるには」と…

のうだま1・2 上大岡トメ&池谷裕二

『老いる自分をゆるしてあげる。』の上大岡トメさんのイラスト解説がものすごくわかりやすくて良かったので、続けて『のうだま 1 やる気の秘密』『のうだま2 記憶力が年齢とともに衰えるなんてウソ!』を読みました。 1に書かれていたことは自分でも実感済…

老いる自分をゆるしてあげる。 上大岡トメ 著

なにかのウェブメディアで見た、すらりとした著者が楽しそうにバレエのポーズをされている写真が素敵で、この本を読みました。 読んでみたら体内の仕組みの説明の絵がすごくわかりやすくて、知らなかったことはないのに、「いまの自分」でゼロ・リセットして…

小夜啼鳥/もみの木 ハンス・クリスティアン・アンデルセン著 楠山正雄(訳)

まさかのアンデルセン・ブームがわたしのなかにやって来て、寝る前にお風呂で読んでは涙しております。 小夜啼鳥(さよなきどり) 中国が舞台の話。子供向けなのだけど、大人が読むとしみます。 個人的な大きな傷ではなく、社会経験のなかでこなしてきた、小…

小説『本心』を読んで考えた、唯物論的スピリチュアルのこと

先日、『本心』という小説を読んだ感想を書きました。 さまざまな社会テーマが含まれる長い小説だったので、思ったことを全部書くと止まらない感じでした。人によって、気になるところが全然違うのだろうなと思うくらい、要素の多い物語。 その中でも、わた…

記憶する体  伊藤亜紗 著

ヨガで身体を動かす練習を続けていくうちにわかることに、「混乱そのものを理解する」というのがあります。ヨーガの教典を読むと「知覚」と「記憶」への言及が多く、それが苦しみの原因であることがわかります。 練習中に意識が散漫になっているときは記憶が…

観察力の鍛え方 一流のクリエイターは世界をどう見ているのか 佐渡島庸平 著

「COTEN RADIO」に著者がゲストで登場されていて、そのときのお話が興味深く、この本を読みました。前半はわりとよくある自己啓発本のような印象で読んでいたのですが、後半からぐっと引き込まれる展開になって、クリシュナムルティの言葉が引用されていまし…

絵のない絵本 アンデルセン著/矢崎源九郎 (翻訳)

古本屋で装丁イラストに惹かれ、立ち読みをしたら「月が話をする」という設定の出だしがとてもおもしろく、続きを読みたくなって買いました。とても薄い本で、ポンとその辺に置いておきやすく、いまもちょこちょこ開いています。この本のページを開くと、な…

本心 平野啓一郎 著

読みながら、ここ数年で起こった、こんな時代?! と思う具体的な件がいくつか思い浮かびました。AIでよみがえった美空ひばり、恋愛リアリティー・ショーで起こる問題、メンタリストの発言、投げ銭という収益源など。 この物語は格差社会と人権・尊厳の問題が…

(再読)ヨガによる 病気をなおす知恵 沖正弘 著

パンデミックを機に生活スタイルが大幅に変わり、年齢的に代謝やホルモンバランスに変化が出てくるなか、ここ一年ほどこの本を手元に置いて、日々の観察をポストイットにメモして張りながら読んでいました。 この本を入手して最初に読んだのは2011年なので、…

兄の終い 村井理子 著

警察から連絡が来た時に、一瞬で頭がなにかのスイッチを切ろうとする感じというのは、慣れたりするものだろうか。内容的には重いノンフィクションなのだけど、しんどくなく読めた。この本を教えてくれた友人の語り口がさらっとしていたからというのもある。 …

ツベルクリンムーチョ/追憶のコヨーテ 森博嗣 著

毎年12月に発売されるエッセイをその月に買って読んでいて、パンデミック初年の2020年の「ツベルクリンムーチョ」は、なぜか読んだことも忘れていました。ハイライト(Kindleの付箋のような機能)の箇所をいま読んでも、なぜそこにハイライトをしたのかピン…

インドラの網  宮沢賢治 著

先日読んだ『インドラネット』にインドラの網の話が出てきて、また宮沢賢治を読みました。数週間前に『ビジテリアン大祭』を読んだばかりだったので、宮沢賢治に追いかけられている気分。 ちょっと読み慣れないような幻想的なお話でしたが、ガンダーラ美術、…

インドラネット 桐野夏生 著

黒いわたしと白いわたしが同時に感想を叫びたがっている。さて、どっちに先にマイクを渡そうか。そうですね、ここは・・・ヨガをやっている人ってポジティブですよね! という人向けに、まずは白組代表のうちこさん、いかがですか。この本を読んだ感想を教え…

乱にいて美を忘れず―ワコール創業奮戦記 塚本幸一 著

昨年にリクルートの江副社長の本を読み、そのあと何冊か続けてセゾングループの堤社長の本を読み、そのあと京セラ・稲盛和夫さんの本を読み、稲盛さんの「生き方」という本にこの方のお名前が出てきて読みました。 これまでに読んだ社長さんたちの本と比べて…

あのころなにしてた?  綿矢りさ 著

ほんとうにタイトル通りの内容。 本編は2020年のことが書かれているのだけど、結局は2021年に書かれた「あとがき」にうなずく。そんな日常の記録。 わたしの場合はもともとコロナ騒動の前に生活を変える予定で、最悪のタイミングがいくつか重なってひとつひ…

ビジテリアン大祭 宮沢賢治 著

ビジテリアンは、ベジタリアンのこと。菜食主義者と肉食者がそれぞれ主張を交わす場面が大半で、宮沢賢治の説明のうまさに息を呑みます。どんどんその世界に引き込まれるなかで、ふと、これはスポーツの祭典・オリンピックのことか? と思う瞬間がありました…

身分帳 佐木隆三 著

映画『すばらしき世界』を観て原作が気になり、Kindle版があったのでさっそく買って読みました。設定が映画では現代に置き換えられていましたが、主人公のモデルになった人物はわたしの親よりもほんの少しだけ上の世代の人。 日本赤軍が事件を起こしたのと同…

春のこわいもの 川上未映子 著

春じゃないけど嫌な感じのものはいつもどこかあるもの。春はそれがちょっと顕在化しやすいのかもしれない。え? ほんと? ほんとにそう?嫌な感じは自分のコンディション次第。そうか、自分のコンディションで視野が揺れるのか。そうだろうか。ほんと? ほん…

注文の多い料理店 宮沢賢治 著

ベジタリアンの友人がこの本を読んだ感想を読み、わたしも読みました。もともと気になっていたのと、友人の視点とわたしの視点の違いも楽しみたくて。子供の頃に読んだ記憶は、もうほとんどありません。わたしはいま、この物語のどこに着目するのか。自分の…

阿片窟の死 アビール・ムカジー著 / 田村義進(翻訳)

大好きなシリーズの第三作目を読みました。この『阿片窟の死』は、インドの近代史に関心を持っている人におすすめです。いきなり三冊目のこの本から入っても大丈夫。ドラマの「相棒」みたいなおもしろさです。なぜこんなにも、今回はいきなりおすすめなのか…

生き方 〜人生で一番大切なこと〜  稲盛和夫 著

稲盛和夫さんの本をまた読みました。 最初に読んだ『考え方』の時にも書きましたが、ヨガの練習で知り合ったかたのおすすめがきっかけです。 稲盛和夫さんの本を何冊も持っているとおっしゃっていた中で、最初に『考え方』を貸してくださったそのチョイスが…

室町は今日もハードボイルド―日本中世のアナーキーな世界― 清水克行 著

先日、オンライン会議が始まる前の雑談中に、教養があるっていいなと思うことがありました。コロナは終わらないし地震は起こるし戦争まで勃発して、、、なんて世間話をしているときに、「もうそろそろまた年号変えなくちゃだね」とおっしゃるかたがいて、「…

善悪の彼岸へ 宮内勝典 著

少し前に読んだ『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? 経営における「アート」と「サイエンス」』のなかにこの本からの引用があり、気になって読みました。読んでみたら、この視点での追跡をずっと求めていたと思う内容でした。 地下鉄サリン事件の…

考え方 〜 人生・仕事の結果が変わる  稲盛和夫 著

ヨガのお仲間がこの本を貸してくださいました。ヨガ教室で知り合って少しずつ雑談をするようになって、30回くらい会った頃でしょうか。ある日、映画と本の話になりました。 「この頃は小説が読めなくなってきて、自己啓発本ばかり読んでいる」とおっしゃるの…

日本社会がオウムを生んだ 宮内勝典+高橋英利 著

作家の宮内勝典さんとオウム真理教を脱会した元信者・高橋英利さんの対話が記録されています。時代の振り返りが興味深く、なかでも特に第三章で話されているやりとりは、わたしの経験と照らし合わせて過去30年前の日本社会の温度感が蘇りやすい内容でした。 …

スクリーンが待っている 西川美和 著

なんとも言えない旨味の詰まったエッセイ集でした。リズムは軽いのに濃い。映画『すばらしき世界』の構想段階から題名を伏せて書かれているのだけど、だんだん情報を公開できるようになって具体的になっていきます。 脚本を書く段階で取材・確認する現実社会…

ぼくはテクノロジーを使わずに生きることにした マーク・ボイル著/吉田奈緒子(翻訳)

著者は『ぼくはお金を使わずに生きることにした』という本が大ヒットし、その印税でアイルランドのゴールウェイ県に1万2000平米の小農場を購入して移住。今度はテクノロジーを使わない生活にチャレンジしている人で、この本はその最初の1年間の記録した、ド…