まえに【「ネット発のバズ効果」と「人気テレビ番組の影響」を比較してみた】というのを書いたことがありますが、わたしは人が行動したほんとうのデータが大好きです。世の中の調査結果がほとんど信頼できないのに対し、こればっかりはほんとうに、ほんとうだから。
久しぶりにテレビと連動したウェブページへのアクセス傾向を確認できる機会があったので、実数を見てみました。
<先に状況の説明をします>
- 地方ローカルの情報番組で、あるヨガのアクティビティが紹介された
- よくある、番組の合間の6分くらいの情報番組
- 元赤文字系女性ファッション誌モデルによる取材形式(夫婦で有名な人の、奥様のほう)
- そのアクティビティは、まあまあ覚えやすい名称(名称Aとします)
- そのアクティビティの体験談を、以前このブログに書いたことがある
- 「名称A」のGoogle検索結果は、1位=それができるヨガスタジオ、2位=わたしの体験記
という状況。
その日はリアルタイムで該当ページのPVを見ていたのですが、常時15人くらいが体験記のページにいる状態でした。
その瞬間風速は放送後3分くらいで終了。まったく足が速いものです。
▼夜遅めの時間帯の番組だったので、翌日も含めて2日分のデータを見てみました。(データは Google Analytics)
参考までに、「うちこヨガ」という、わたしのブログを探していることが明らかな検索キーワード(掲載順も1番目)を下に並べてみました。
テレビからやんわりプッシュされた情報で知ったヨガのワードで検索し、検索順位2位のページ(名称Aについて体験談を書いたわたしのブログ)まで見てみようかとなると、クリック率は15%程度。目的が明確なキーワードでは80%以上のクリック率でも、「なんとなく」になるとここまで下がります。
▼ページビュー・訪問数はこのような実数でした。
参考までに、放送日と同じ日の日記記事(その日の日記ページ)の数字を下に置きました。テレビを見て検索した人が、いかにそのページだけサッと見てとっとと立ち去っているのかがわかります。といっても2分なので、けっこうステイはされています。
そのアクティビティを主催するヨガスタジオ・ページに5倍〜10倍のアクセスがあったとしても、300ページビューくらいでしょうか。地方のテレビ局のローカル番組で、このくらい。直帰率と離脱率はほぼ100%。まあこれはあたりまえですね。
このスタジオはオーナーさんと話せる関係だったので、このあとコンバージョンしたのか(スタジオへの体験問い合わせは、いかほど?)もヒアリングできたのですが、つくづくテレビの広告効果は数分のスポットくらいではほとんど期待できない状況ということがわかりました。
広告業界・メディア業界で無茶な運用が発生してしまう背景がうっすら見えたような気がしました。「少しでも効果があれば」と思って行うその無茶は、水深50センチのプールで泳ぎの練習をしているようなものかもしれない。
実数的に、そんな気がしました。
▼実数が好きなあなたへの参考記事
ヨガ屋さんへの広告営業の電話に代理で出てみた