うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

2013-01-01から1年間の記事一覧

脈絡のないことしの10大ニュース(というか変化)

最近身近な人たちからブログにむずかしい記事が増えたといわれるので、言い訳ついでに今年のわたしの行動を10大ニュースにしてみました。 これを読むと、「あぁ、こんな生活してたのね」というのが少しはわかるかと思います。わたし自身はあまり変わっていま…

出版大崩壊 電子書籍の罠 山田順 著

2011年3月に出版された本なのでその後状況は変わっているけれど、前半は「なるほど、うんうん」と思いながら読みました。 第8章までは「出版社の人が書いた本」として普通の感覚で読めていたのだけど、第9章からはトーンが変わって「ネット憎し」という思い…

覆蔽力と展現力(「よくない妄想」のヴェーダーンタ式分解)

ヴェーダーンタのマーヤー説のすごいところは、ヴェーダーンタ・サーラの66節の、これに尽きるなぁ、と思う。 この無知にどのような能力(sakti)があるかというと、覆蔽力と展現力との二種類がある。 「ヴェーダーンタ思想の展開(中村元 著)」のなかでこ…

毒婦たち 東電OLと木嶋佳苗のあいだ 上野千鶴子×信田さよ子×北原みのり 著

刊行記念トークショーでお三方の話しぶりを見て、ライブのほうがすごいのかと思いきや、本でもオブラートなしな感じがいい。始終条件を整理して「死体をバラバラにするのは住宅事情の変化。埋めるとこがない」と言いながら進むスピード感と、「ここ、ここは…

ヴェーダーンタ・サーラ(「ヴェーダーンタ思想の展開」中村元 著」より)

「ヴェーダーンタ思想の展開(中村元 著)」にあった『ヴェーダーンタ・サーラ』を紹介します。 よくいうインド哲学の「哲学」の部分はサンスクリット語だとDarshan「ダルシャン」という単語が使われることが多くて、これは中村先生の説明(P105)によると、…

ユーモアを制圧されたら、人はきっと狂う

突如やってきた夏目漱石ブーム。本を読んだりその人となりについての記述を追ってみると、驚くことがいっぱい。 神経症だったとか精神病だったとか言われているのだけど、鑑定や診断のバラつきはさておき、被害妄想が強かったそうだ。それも、「監視されてい…

宝彩有菜のバガヴァッド・ギーター(全巻/Kindle)

瞑想を科学的に指導する人の目線でのギーター解説書。キンドルで見つけたので読んでみました。 著者さんによる解説と、「笑雲(先生)」「小松茸(弟子)」の対話仕立ての構成で、バガヴァッド・ギーターのなかの瞑想の修行に関する部分のみを抜き出して解説…

知性のアーサナ、理性のアーサナ

わたしはアーサナで身体を動かす人を見るときに、ふたつの視点で見ています。「身体の癖そのもの」と「補正提案があったほうがいいか否か」です。 たまに、「あなたはいまは、あえてこのままでいいと思うわ〜」と言います。そう言われると損した気分になった…

オブラートに包んだことを剥がして読まれるとうれしい

このブログは気軽に書いているものがほとんどですが、ときには幾重にもオブラートに包んで、包んで、もう一枚包んでおくか、という感じで書いているものもあります。理由はいろいろです。 なので、自らのことに置き換えて読んでくれた感想を見ると、うれしく…

社会派ちきりんの世界を歩いて考えよう! ちきりん 著

人の視点を見せてもらうのはおもしろい。読書の醍醐味。 たとえば世界のお札のデザインを見ても、わたしは『政治家を紙幣に残し続けられる国とは、「それなりの強国だけ」』ということには気づけない。 わたしがこの本を読みながら沁みてきたのは 世界は既に…

夏目漱石の「こころ」について、女ふたりで話してみた

(今日の話は男性が読むとあまりのくだらなさに怒られそうなので、男性は読まないでください!) 先日ヨガ友のたきこさんが「わたしも "こころ" を読んで、そのあと星座の本、買っちゃった」とのことで、夏目漱石の「こころ」についてひとしきり話しました。…

つぼやきのテリーヌ The cream of the notes 2 森博嗣 著

「つぶやきのクリーム」の続編っぽいエッセイ。ちびちび読もうと思っても止まらず、またもやイッキ読みしてしまった。 メディア、マスコミ、他人の評価と自己評価、ネット社会(とくにtwitter)、大人と子供。言及されている内容は、いつもながらうなるもの…

ヨガの封建制度(「ヴェーダーンタ思想の展開」より)

ヨーガを思想も含めて学ぶようになればなるほど、おもしろくなる封建制度的な師弟関係の話。 「師弟関係」は、昔は太かったのが段々薄くなって、でもすごく大事なんだよ。という理解がほとんどだと思うのですが、この「忠誠」ノリは、普通に古典を読むとヨー…

聞き書き抄 解説ヨーガ・スートラ 第六講(日本ヨーガ禅道友会)

第五講で「瞑想」の説明に入っていますが、第五講では1章17・18節と42節以降がリンクする有定無定のあたりを掘り下げています。だいたいどこでもヨーガ・スートラの講義のメインイベントになるであろう、このあたりですが ここでまたサマーディとあってね、…

悪口の受け止めかた

知人による知人の悪口を聞きながら、考えたことを書きます。うわさ話にしろ、世間話にしろ、なにげない会話の中に「誰かに対してよくない感情を持っている」という意思を示され、ときに賛同を求められることがあります。 話す人は「悪口はいけない」って思っ…

なぜ、真冬のかき氷屋に行列ができるのか? 川上徹也・石附浩太郎 著

本屋さんで立ち読みを始めたらおもしろくて購入。週末にゆっくり読むつもりだったのに、その日のうちにイッキ読みしてしまいました。立ち読み中に「TwitterやFacebookは自分がやっているような個人店には向かない。その点ブログは情報伝達の速度感として合っ…

神の詩 バガヴァッド・ギーター 田中嫺玉 著

まるで「フランダースの犬」を見ているかのような気分になる訳。これは手元においておきたくなる。 我が家にはここで紹介したことのある「上村勝彦訳版」「バラモン教典の収録版」のほかに、バクティ・ヴェーダーンタ版など5冊のギーターがあるのですが、こ…

スロージョギング3.5キロ

今週からヨガのアサナの練習をまたまじめに(1時間以上)やるようになりました。 11月は平日に自分の稽古をする時間がなかなか確保できなかったのですが、そのかわりにジョギングを12回しました。2日に1回は走っていました。 紅葉がきれいなので、「なんかヨ…

射手座の君へ 鏡リュウジ 著

この本を買う直前に夏目漱石の「こころ」を読み終え、クライマックスの読後感がものすごくて駅の本屋に駆け込んで立ち読みして、速攻購入。ちょっと明るいほうへ引っ張ってもらいたくなった。せ、正露丸ない?! とあたふたするような。そうでないときでも、こ…

ベストバンディスト賞(バンダがクールな男に贈る!)

インド行きの飛行機の中で知り合った女性と、1年ぶりにあらためて東京でお会いしたときのこと。 前回はゆきずりの出会いだったので自己紹介もざっくりだったけど、彼女はわたし以上にソフトボールをやっていたことがわかり(実業団が強いことで有名なグルー…

聞き書き抄 解説ヨーガ・スートラ 第五講(日本ヨーガ禅道友会)

しばらくサーンキヤがマイ・ブームになってしまい、こちらのほうは半年振りになりますが、「第一講」「第二講」「第三講」「第四講」に続いて、第五講からの紹介です。ここは三・一からの「瞑想」について掘り下げます。池田書店版の「ヨーガ入門」にあった…

Samkhya Darshan / Swami Niranjanananda Saraswati 著

英文の本で、巻末付録にイーシュヴァラクリシュナのサーンキヤ・カーリカーが収録されています。 さきに巻末の教典を私訳してから前段の解説部を読みましたが、英語辞書とサンスクリット語辞書を参照しながらだったので、読了に1年かかりました。 わたしはヨ…

肝の気が乱れ、呼吸が浅かった(池袋・金のたまごセンター)

今日は久しぶりの平日フリーディということで、いそいそと「身体均整法・金のたまごセンター」へ行ってきました。6月にも行ったのだけど、そのときはあまり不調がなく……(笑)。でも今日は不調満載ということで駆け込み寺状態。 昨夜は忘年会のおつきあいで…

バガヴァッド・ギーターのiPhoneアプリ

バガヴァッド・ギーターはヒンドゥーなインド人にとっては聖書のような存在。 ヨーガの聖典はヨーガ・スートラなんでしょ、と思われるかもしれませんが、ヨーガ・スートラ(以後「Y.S.」)は時代的に仏教をはじめとするインド哲学の面々が悟りと解脱について…

「Chikirinの日記の育て方」 ちきりん 著

「Chikirinの日記」は2010年〜2011年くらいに仕事仲間から教えてもらって以来、たまにまとめ読みをしに行っています。 ブログの運営姿勢を参考にすることも多くて、コメント欄をやめるときには理由とその背景・延長にある考え方を確認するように読み、プライ…

ハングリーであれ! 愚かであれ! スティーブ・ジョブズ

本というよりは、電子テキスト。スタンフォード大学学位授与式でのスピーチ「原文」「訳文」「対訳」のテキストが収録されています。製本級の品質ではないけれど、こういうテキストが読めるようになると、もう英語学習のための読みものはこれでOKな気がする…

こころ 夏目漱石 著

先日あるヨギさんが「ところで、うちこさんが最近よく感想を書いている、夏目漱石」と切り出してくれて、うれしかった。そこでも「こころ」の話をした。読み終えたのは少し前だったのだけど、これはどうしたものやらと、感想を書けずにいました。ひとことで…

たたかえ! ブス魂〜コンプレックスとかエロとか三十路とか〜 ペヤンヌマキ 著

これもブクブク交換でのいただきもの。30代後半の独身女性が、周囲と自分を比べて落ち込んだりコンプレックスと向き合いながら、同じ境遇の女性と共感していこうという内容です。 この著者さんはAV監督で、前半はあまりにもかけ離れた業界の話なので「へー、…

あまり強く誘わない理由

わたしはなにげなく「ヨガをやってみたい」という話をされたときは、基本的にヨガジャーナルとかヨガルームとか、スタジオの検索サイトを案内します。続けやすいところでやるのが一番なので。これは、「場に人がつく」という考え方。 「人に人がつく」パター…

ふたたびの虹 柴田よしき 著

これもブクブク交換でのいただきもの。汐留のOLさんからのおすすめ本。読んでいてすごくいい気持ちになりました。 季節感ある・泣ける・ミステリー・飲みに行きたくなる・恋したくなる の5拍子が揃っており、読後感のよさがたまらない。 東京丸の内の片隅に…