うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

2021-10-01から1ヶ月間の記事一覧

ハッピーシャンティハロウィーン

ハロウィンですね。30日と31日が土日だなんて。渋谷はどうなっているのかな。 わたしは子供の頃にハロウィンがなかった世代(子供が近所のお宅へ尋ねる用事と言えば、回覧板を渡すこと!)ですが、東京に住むようになってからは、これまで渋谷駅でよく乗り換…

正しい答えのない世界を生きるための 「死」の文学入門 内藤理恵子 著

なんのきっかけだか忘れてしまったのですが、このnote記事を見てたどり着きました。 夏目漱石の『こころ』に登場する「K」の人格の見かたに頷くところがたくさんあり、本を読みたくなりました。できるだけ同時に参加したい気持ちで、カフカの『変身』、ゴー…

眞子さまが「サバイブしたバージョンの藤尾ちゃん」に見えた昨日のこと

昨日思ったことを書きます。久しぶりに、わりとリアルタイムで考えたことをアップしています。 この話は夏目漱石の『虞美人草』を読んでいないとまったくわからない内容です。 わたしは皇室のニュースをざっくりとしか追っていなかったので、会見で話されて…

アンソーシャル ディスタンス 金原ひとみ 著

そもそも人は接触を拠り所としてきたはずで、それをおいそれと別のOSをインストールするようにはいかない。若ければ若いほど、なおさらそうだ。そうだそうだ!この本に収められている5つの物語は、精神的にも肉体的にも超濃厚接触ありきな時期を過ごしてい…

占いをまとう少女たち 雑誌「マイバースデイ」とスピリチュアリティ 橋迫瑞穂 著

そうなのよ! これは、まじないなのよ! と心の中で1000人のわたしがスタンディング・オベーション。こんな切り口を待っていたのだと、どっぷり夢中になって読みながら気がつきました。正直に言いましょう。わたしはヨガを “まじない” としてやっているとこ…

鼻 ニコライ・ゴーゴリ著  平井肇(訳)

二度読むと最初からかなりおかしくて、想像以上の不思議なおもしろさでした。ゴーゴリのギャグセンスが、妙に自分にハマる。最初はどんな始まりだったかな……と読み直してすぐに、「焼きたてのパンの匂いがプーンと鼻に来た」という文字列でニヤニヤしてしま…

さよなら、男社会  尹雄大 著

ラジオで著者がお話をされているのを聞いて、なんだか聞き入ってしまう話だわと思って本を読みました。読んでみたらラジオの柔らかな印象とは少し違っていて、そうじゃないとわかっていても、序盤はなんだか自分を責められているような気分になりました。「…

本音で話すという感覚がわからない

先日、ちょっとした時間に、穏やかに満たされる数分の会話がありました。それは「本音で話せている」というようなパンチはまったくない、静かなやりとりでした。なごり惜しいけれども、それ以上同じ感じは続かないもの。 年々「本音で話せる」という感覚がわ…

ジーキル博士とハイド氏 スティーヴンソン著/田中西二郎 (翻訳)

岩波文庫版(翻訳:海保眞夫)で初めて読んで、この物語はこんな内容だったのかと驚き、続けて新潮文庫版も読んでみました。 二重人格の話というよりかは、ミッドライフ・クライシス期のおじさん版「ひみつのアッコちゃん」なんです。なんだそれと思われそう…

朝床のこと。寝床との接地面が HOT! HOT! で起きること

今年の夏ぐらいからそんな朝が増えてきていたのですが、今日はゆらぎボディの話です。タイトルの意味がわからない人は「身体の一部が HOT! HOT! 」で検索していただけると、そのキレ(?)がわかるかと思います。 いやこれがね、コロナの感染者数が東京で500…

わたしの想い、わたしの世界

今日はあまりにも伝えたいことがシンプルかつ抽象的で、だからなんだと言われたらそれまでなのですが、こういう思いほど語ると陳腐になるものです。無理に言葉にしようとすると、妙にそれらしい言葉を練ってしまって訓示のようになるか、抽象化しすぎてポエ…

チーズはどこへ消えた? スペンサー・ジョンソン著/門田美鈴(翻訳)

1998年にアメリカで出版された世界的ベストセラー・ビジネス書を読んでみました。付箋を貼ろうと思う間もなく読み終えてしまい、反応すべきところがすべてテロップで流れるバラエティ番組を見ているようでした。これが売れたということは、背中を押してほし…

外套 ニコライ・ゴーゴリ著  平井肇(訳)

寒い寒いロシアで、まともな外套なしには身体的にも精神的にも乗り切れない環境で公務員が外套を新調するお話です。序盤から文章の書き方に独特の意地悪さがあって、著者が登場人物を異常にこき下ろしたり、物語を突き放すような文章も入ってくる。途中で、…

かつての夜の練習と、パンデミック以降の昼の練習。昼はヨガニードラを行います

今日の内容は、ここ一年ほどでわたしのことを知ってくださった人には少しわかりにくいかもしれませんが、ご興味を持っていただけたのであれば、どうぞ続きをお読みください。コロナ以前にわたしのヨガクラスに参加いただいたことのあるかたを想定して書いて…

(再読)ババジと18人のシッダ ― クリヤー・ヨーガの伝統と自己覚醒への道 マーシャル・ゴーヴィンダン著/ネオデルフィ(翻訳)

13年ぶりに再読しました。 13年前の自分は聖者伝説に興味津々すぎて痛々しかったのではなかろうか、そんな気持ちでおそるおそる過去のブログを読んでみたのですが、意外とあっけらかんとしていました。 あかんところもなにげにリスクヘッジをしながら書いて…

愚痴と悪口

ぐちとわるぐち、ってなんだかラップみたいですが、わたしはこの頃、周囲の人たちの愚痴のうまさというか、悪口や噂話やデマにならない配慮に時代の変化を感じます。 いったん自分主語の文脈に整えて感情を抱き込んで話してくれると、警戒せずに聞くことがで…

砧の森へ 太陽の下で荷物を担いで歩く力をつけねばと思った(東京都世田谷区用賀)

先日、絵画展を観に世田谷区にある砧公園を通って美術館へ行きました。そこは用賀駅から2キロくらいの距離で、わたしはその前の用事の都合でリュックを背負って行ったのですが、驚くほど疲れました。砧公園はこれまでにたくさん走った場所なので、内部の東西…

塔本シスコ展 シスコ・パラダイス(世田谷美術館)

なにかの広告で目にしたこの絵の世界に引っぱられ、用賀の世田谷美術館へ出かけてきました。 森の中の美術館です。 中へ入ってみたら、胸をぎゅっと掴まれるようなエピソードとパワフルな絵の連続。すっかり魅せられてしまいました。もともと息子さんが画家…

変身 フランツ・カフカ著 原田義人(訳)

学生時代に読んだ気がしていたのに読んでいなかったのか、忘れてしまったのか。序盤から三分の一くらいまでは記憶があって、そのあとは「こんな話だったっけ?」と新鮮な気持ちで読みました。自分の記憶がまったくあてにならない。読んでいたはずの名作と言…

(再読)人間ぎらい Le Misanthrope モリエール著/内藤灌(翻訳)

このごろ、かつて読んでいまも覚えている本を再読しています。引越しや断捨離で手放してしまった本も、見つけたら買い直しています。これまでいろいろ読んだなかでその世界・考え方・意識の展開はこの本でしか得られないと思うものを味わい直しています。そ…

ジーキル博士とハイド氏 R.L. スティーヴンスン著/海保眞夫 (翻訳)

なんとなく知ったつもりになっているけれども読んでいない本がたくさんあります。この本などは、まさにその代表格。他にもフランケンシュタインやドラキュラなど、実は「怪物くん」でキャラクターを知っているだけだったりしてね。 『ジーキル博士とハイド氏…

肝臓先生 / 行雲流水  坂口安吾 著

坂口安吾の小説は映画化もされているのでいつか観ようと思っているのだけど、映画『カンゾー先生』は今日ここに感想を書く2つの作品と『堕落論』の要素が混ざっているらしいので、二つ続けて読んでみました。 肝臓先生 最後までいい話で肩透かしでした。あ…

日々是好日(映画)

茶道を長くやっている女性のお話でした。畳の部屋と庭の映像を見ていると心が安らぎます。それと並行して描かれる日常、そこから侵食してくる心の乱れと波紋にはリアルな苦しみがあって、継続する練習に意味を持たせてくれるのは「長い自分の人生」であって…

わたしの心の脆弱性。事象を「あるがまま」に見られなくなる時のこと

先月、部屋の中にヤモリが入ってしまって、どうやって外に出したらいいのだろうと思って検索していたら、「ヤモリは家を守ると書く。縁起がいい」という情報の文字列についつい惹かれてしまいました。 その翌週は観葉植物の鉢にキノコが生えて、これはジメジ…

インド・ネパール旅の絵本 ― 甦る楽園と地獄 清水潔 著

1986年に出版された旅行記です。古本屋で見つけて買ったのですが、読んでみたらこれは保存版と思う内容で、ものすごくあたたかい気持ちになりました。 わたしは昔のインド旅行記を読むのが好きです。 いまはインターネットで現地に住む人が世界の暮らしをリ…

疲れてる? と言われる微妙な疲労はこのくらいだろうか

いつもそんなに意味のあることを書いていませんが、今日はさらに意味のないことを書きます。わたしは疲れるとかストレスとか忙しいとか緊張するとか、そういうことが自分でもよくわからないので「疲れてる?」と言われると鏡を見ます。 以前会社で、朝エレベ…