うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

2014-01-01から1年間の記事一覧

ゴーン・ガール(映画)

「紙の月」を観たときに予告で気になり、観てきました。年末の都会だから空いているかと思いきや、なんのなんのの満席。終わった後のみなさんの無言っぷりったら。これは「社会現象サスペンス」っていうのかな。「セブン」「ファイト・クラブ」と同じ監督さ…

人間関係がちょっとラクになる「聞き方」の基本(Kindle版のみ)丘村奈央子 著

この電子書籍は、コミュニケーションのことをすごく上手に説明してくれている短いテキストです。 フリーランスでライターをしている著者さんの「人と比べなくなるまで、時間はちょっとかかる。」という記事にたどりつき、このテキストも買って読んでみました…

縁の切り方 絆と孤独を考える 中川淳一郎 著

事例はリアル社会の話なのに、終盤では夏目漱石の「こころ」を読んでいるかのような気分になりました。この本の底に流れるポリシーは「私は未来の侮辱を受けないために、今の尊敬を退けたいと思うのです。」という「先生」のセリフそのもの。 前半は「ネット…

失神。ヒトが神を失う瞬間

まだ冬になる前の、ある日のできごと。 夜7時頃の混んだ地下鉄に乗っていたら、ザワザワ、ザワザワ、と不思議な空気。 「大丈夫ですか?」「ちょっと、え? なに?」と、ざわめく人々。 ・・・なんだろぉ。 見えない。電車が混んでいて、見えない。下を向き…

自分に自分をエクスキューズしない

友人と話して感じた断片のまとめ。 自分の状況やポリシーを、小さな変更まで含めて、そんなに人に示す必要ないんじゃない? と思うことがある。 理由を説明しないと「やるやる詐欺」みたいになってしまうと感じることは、日常とその周囲で関わる人間関係のあ…

スタンディング・スプリットの2点ロック

長くサンスクリット語でいうとウルドヴァ・プラサリータ・エカ・パダ・アーサナ(ウルドヴァ=仰向き、プラサリータ=広がる、エカ=1、パダ=脚)。これについて以下の質問をいただいたので、語っていいですか。語らせて〜。っていうか、図解したい。 【Q】…

自分の口数の少なさが原因で、相手を追い込んだような形勢になってしまう問題について

まえに書いた「よろめいても大丈夫、と思える生活のためにヨガをしている」というトピックに、関西の練習者さんから「あれを読んで、"私はこのままでも大丈夫" だと思いました。ありがとうございます」というメールをもらいました。経緯を書いてくださってい…

7日でできる 思考のダイエット 佐野研二郎 著

軽い気持ちで立ち読みしたら、手元においておきたくなりました。 そのとき抱えている課題によって刺さる部分はかわってくるのだと思いますが、今のわたしがメモしておきたいと思ったのは、ここ。 継続させること、それが最大のクリエイティブ(P46) 穴埋め…

柳原可奈子の気になっちゃう感じですか? 柳原可奈子 著

成仏できていないかったいろんなイライラが、川にゴミが流れていくように遠のいていく〜。ああでもまだあそこに見えてる〜。という感覚で、たいへん楽しく読みました。 わたしは同世代の女性の演出あふれるさまざまな挙動が苦手なのですが、なかでも「ちょっ…

とにかく遠足が憂鬱だった(「大人の遠足」ヨガメニュー由来)

わたしは小中学生のころ、「遠足」が憂鬱でした。この経験が、わたしのヨガ・メニューの由来になっています。 これまでは東京と関西のヨガクラスで練習に入る前にたまに話していたのですが、もう聞き飽きてきた人も多いので(笑)、いつもの話に加えてもう少…

自分はバカかもしれないと思ったときに読む本 (14歳の世渡り術) 竹内薫 著

少年少女向けの書棚で目にして開いたらおもしろくって、読んじゃいました。きのう感想を書いた『「キモさ」の解剖室』もそうだったけど、大人向けだろこれ(笑)。この本で定義されるバカは「オリジナルな感情から考えを進めることができない人」のことを指…

「キモさ」の解剖室 春日武彦 著

知人がとても微妙な感想を述べていたので、気になって読んでみました。 著者さんのさまざまな「キモい」と思った経験が語られるのですが、そのなかのひとつにあった「心のブレーキの甘さがキモいのではないか」という部分にはげしくうなずいた。 わたしは平…

わたしは、あなたのことまでしか見ていません

わたしはヨガクラスに「今度友達も連れてきます」といわれたら一応ニコニコはしますが、そのことについての前借りのような「お礼」は言いません。相手がお礼のコメントを求めていなければ、なんら問題のない話です。もちろん歓迎しないわけではありませんし…

明暗 夏目漱石 著

夏目漱石最後の作品「明暗」を読みました。長いのだけど、会話がスリリングでついつい次の章まで読み進めてしまう。 この「明暗」には、中期以降の作品に出てくる「スピリチュアルで思わせぶりなことを、地上から浮いた感じで言い出す男」が一人も出てこない…

ハッパーサナ(股間に葉っぱのポーズから腕を上げる)

これは身体に左右差が大きく出がちなときのおすすめ事項。 ハタ・ヨーガの太陽礼拝のシークエンスは、バンザーイというかんじで両手を肩幅に伸ばしてあげていくのですが、わたしは身体の左右差が大きいので、特に夜は軌道がうねりやすい。アシュタンガ・ヴィ…

変な音 夏目漱石 著

入院中に聞こえる二つの「変な音」について妄想する短編。 これを読んでいたら、やはり漱石グルジは心のはたらきかたの法則を熟知した人。と思った。 ご自身の普段の思考は意外とまろやか。でも人は楽観的なイメージと悪いイメージでは、悪いイメージのほう…

紙の月 角田光代 著

映画を観て原作を読みたくなり、イッキ読み。映画版の「この部分を切り取って、そこを彫りこんだのかー」というすごさもわかって、あれこれ思う。映画では夫とのやりとりの描写がが少なかったけど、原作では夫との関係が多く書かれています。このやりとりが…

蔵王神社(新潟高柳じょんのび村ちかく)

新潟県立こども自然王国(じょんのび高柳)から長岡へ帰る道すがら見つけた神社なのだけど、どこにあるかわからない。検索しても、出てこない。 およよよよ、と思って立ち止まった理由は 入り口の、このかた。ユル顔! こんな入り口です。 狛犬がめちゃくち…

鉢の石仏(はちのいしぼとけ・新潟県十日町市)

十日町にあるほっこりスポット。石仏の公園のような感じです。 入り口。たいへん地味です。 なんとなくブキミな造型。 きらきら。 おるおる。十六羅漢。 だっふんだ! パワホー。 ほとけさまだらけ〜。 毛虫さま〜。高級感あふれるブラック☆ 縦で撮ったのが…

低い視力で街へ出ている

わたしは視力が0.1ない近眼で、アーサナのクラスのある日はコンタクトレンズを入れていますが、レンズを入れても0.7くらい。眼鏡で過ごす日も多いのですが、眼鏡は0.3くらいに設定しています。 太陽の下だとけっこう見えます。天気のいい日は裸眼で出かけ、…

紙の月(映画)

ネタバレしないように書きますね。というか、ストーリーよりも過程と心情が見どころなので、あまりストーリーを書いても支障がないタイプの作品です。あっという間に感じる展開。おもしろかった。 一緒に行った元同僚ちゃんがNHKでやっていたドラマを観てい…

海外セレブ名言集 Celebrity Precious Quotes

たまにファッション誌など買ってみたくなり、でもやっぱり買わない。ということがよくあります。 そんななか、華やかなセレブの写真がいっぱいの本を書店で手にし、以下のページを見て、頭上からドリフの金盥がパーンと落ちてきた気分になりました。 写真と…

君、クリスマスにメリーと言われて、じっさいメリーな気がしますか

これはわたしからの問いかけです。 メリーは「楽しい」「陽気な」「お祭りの」という意味だそうです。 今日のタイトルはみなさんどのくらいメリーなんでしょうか? という問いですが、 元ネタは以下。 広田先生:君、元旦におめでとうと言われて、じっさいお…

よろめいても大丈夫、と思える生活のためにヨガをしている

いっしょにヨガをしている人たちと特別こんな話をしたわけではないのですが、最近こういうところに共感してもらえている感じが伝わってきます。 それは、日々の生活のなかで「よろめいても、ヨガでリセットすれば大丈夫」という意識でいること。これはなかな…

夢見るフランス絵画(Bunkamura ザ・ミュージアム 渋谷)

たいへん絵画展らしい絵画展「夢見るフランス絵画 印象派からエコール・ド・パリへ」へ行ってきました。ふだんは仏像や地獄絵ばかり観ているわたしですが、絵画展へ行ってみたらけっこう画家を知っていてびっくり。そりゃそうか。 学生の頃は、この展示のな…

ライフスタイルと行動で見るトリドーシャ

3年前に「トリドーシャをイメージで10本ノックしてみた」というのを書いたら、「ふざけかたが安定している」というお褒めのコメントをいただいたのですが、まじめにも書きます。トリドーシャにはさまざまな観点項目があるのですが、食事で言うと、たとえばわ…

愛欲の精神史2 密教的エロス 山折哲雄 著

まえに紹介した「愛欲の精神史1 性愛のインド」のシリーズです。 この「密教的エロス」では、空海さんを掘り下げています。空海さんて、あのエロス全開の時代の人なんだよねというスタンスを1ミリもずらさずに語り続ける内容がたまりません。 かなり「オレ的…

自転車日記 夏目漱石 著

夏目漱石がイギリス留学中に「自転車に乗ってみないか」といわれ、練習をする物語。いまの感覚でいうとエッセイになるのかな。超短編です。 日本の猫が日本人を観察してときどき自虐する「吾輩は猫である」とはまた別のおもしろさ。英国に行った日本人である…

明日の広告 変化した消費者とコミュニケーションする方法 佐藤尚之 著

2008年に出版された本ですが、コミュニケーション・デザイナーという仕事の考え方を知るだけでもたいへん有益な一冊。 ちょうど最近、ヨガ関連でイベントの告知力について考える機会があって、いまヨガのイベントを告知するならここ! みたいな強力なサイト…

都合よく共感する脳。ある女性と女性の実例(夏目漱石「坊っちゃん」読書会での演習より)

人というのは同じ文章を読んでも共感ポイントが分かれる。脳は勝手なものだから、都合のよい記憶を引き出して紐づける。読書会をすると「おお。その角度、状況からすると、そうか!」ということがたくさん発生して、自分がいかに自分の定めた二元論のなかで…