うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

身近なフィクション

難しい案件

「今週末の件なんですが」 「あの、無理なんです。前にお返事しましたよね・・・」 「難しい案件かとは思うのですが」 「予定があって行けないんです」 隣のチームの上長がわたしのデスクの横で片膝をつき、キャビネットに隠れて忍者のように、今ここにいる…

コンプラ的にアウトな感じでズケズケと。

「あなたどうしてた? 元気だった? 結婚した?」 矢継ぎ早にズケズケ訊かれてうれしかった。コンプラ的にアウトな感じで踏み込まれて気持ちよかった。なんならもっとちょうだいと思いながら「結婚はしていませんが、わたしが大切にしたい優先順位を守りなが…

わたしたちのあたらしい神様

自分と境遇がいちばん近い人とふたりで二十二年ぶりに外出をした。 前回はわたしたちが生まれ育った県に当時世界で最もモテていたサッカー選手がやってくる試合があって出かけた。すでにわたしは働きながら東京に住んでいて、ふたりで行ったらきっと一生の思…

君はかわいそうだと言いたかった男

有給休暇を使って出かけた旅先で、「この悠久の地へやってきてほんの一週間で帰るなんて、あなたはかわいそうな人だ」という目を向けられたことがある。と先日友人が話していた。 彼女は生活も経済も自立していて、旅は息抜き。生活基盤の下支えになる仕事の…

罪悪感を引き出す子ども

子どもはやっかいだ。大人に言い訳をさせるから。 旅先でこんなことがあった。 貧富の差が激しいカンボジアの山間部で、物乞いの子どもにつきまとわれた。 ベトナムへ移動する高速バスのトイレ休憩で有無を言わさず食堂へ通された。トイレはその奥にあるとい…

ほんとうのことを書きたくて、フィクションにすることにしました

はじまりまで遡ると、たぶん2019年に「国際ロマンスかつあげ」の経験談を書いたのが、わたしのそれの兆しです。 国際ロマンス詐欺に遭ったと話すたびに「結局詐欺には遭ってないよね」「もうそれを詐欺というのは詐欺」と友人から言われるので、今日から「国…