うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

2025-01-01から1年間の記事一覧

罪と罰 ドストエフスキー著/亀山郁夫(訳)

ものすごい格差社会の話でした。 最下層の人は信仰に救われればいいよね、と、そこに不条理を丸投げする話にも見える。 これから「法」の意義が問われていく、そんな激動の時代の話でした。 そもそも、信仰でギリギリ持ちこたえる人々の状況が過酷です。 冷…

ChatAI と一緒にロシア文学の長編にチャレンジした

ここ1ヶ月ほど、休日にドストエフスキーの小説『罪と罰』に没入していました。 まさかと思っていたのですが、3冊の本を読了できました。 一生読めっこないと思っていました。 読み始めて本を開いたら、親切に人名と関係性をリストした栞が入っていました。…

意地悪おばさんへの階段の踊り場で

先々週の月曜のことです。 海外に住む同世代の友人から、週末に話せないかと連絡がありました。 週末までなんとか乗り切っておしゃべりをしました。 最初に連絡があったときは、わたし更年期鬱かも・・・なんて話だったのだけど、聞いてみるとコトは想像と少…

まろやかな極小ネズミを買った サンワサプライのSLIMO

久しぶりに手で触れてみて、欲しいものに出会えました。 ものすごく小さくて肌触りが良いPCのワイヤレスマウスです。 以前のマウスの反応が悪くなってしばらくマウスなしで仕事をしていたのですが、そうすると、こここが凝る! 尺側手根筋群 小指伸筋 タップ…

現代スピリチュアリティ文化論 ヨーガ、マインドフルネスからポジティブ心理学まで  伊藤雅之 著

少し前に『現代ヨーガ論』を読みました。 そのあとで同じ著者の2021年の本『現代スピリチュアリティ文化論』を読んでみたら、自分の中でしっくりきていた部分とそうでない部分が見えてきました。 この本ではアメリカやドイツに加えて、イギリスでのスピリチ…

神経回路の無秩序がメンタルにどう影響するかの観察記録

ずっと書こう書こうと思いつつ、3ヶ月が過ぎてしまいました。 5月20日~29日までの間、毎日ホットフラッシュの観測記録をつけていました。 雑な走り書き。とにかく起こった時間とそのとき何をしていたかをメモしました。 ホットフラッシュは地震のように起…

旧前田家本邸 洋館・和館(駒場東大前駅)

先日、初めて駒場東大前駅で降りて近所を歩いてみました。 夏休みですいている大学の学生食堂でランチをして書店を覗いて、日本近代文学館へ向かいました。 文学館は旧前田家本邸のある敷地エリア内にあります。 旧前田家本邸の和館へちょっと入ってみたらガ…

無駄な行動からの収穫

先日、この本の感想を書きました。 読むこと自体が体験になる、構成に仕掛けのある本でした。 文章だけで他者の視点世界へ連れて行かれる感じでいうと『アルジャーノンに花束を』に似たところがありました。 この本はメディアの書評で勧められたら読まなかっ…

女の子たち風船爆弾をつくる 小林エリカ 著

戦時中にアメリカへ向けて1万発放球されたという秘密兵器「風船爆弾」について知りたくて読みました。 きっかけはお盆に出かけた茨城県大津港への旅行でした。 大津港駅から五浦美術館まで歩く途中に唐突に広場が出現して、近づいてみたらその爆弾の放球基…

ナンをチャパティにチェンジできるとうれしい

先日、久しぶりに都営新宿線に乗ったので、団地シャッター街の名店「ハビビ」でランチを食べてきました。 パキスタン料理が美味しいハラルのお店で、NOビーフ、NOポーク、NOアルコールです。 名店と気づかれにくいヴィジュアルが好き。 隣のテーブルの人がチ…

往復書簡 限界から始まる/上野千鶴子 鈴木涼美  

こういう本は疲れるから避けていたのだけど、つい読み始めてしまいました。 過去について語るところは比較的わかりやすく、上野千鶴子さんの時代と鈴木涼美さんの時代の、自我の守りかたの論理の応酬。 傷つきを認めなさいという上野さんに対し、先回りして…

サンレーカナ(あるいはサンターラ)という終末の捉え方

80歳を超え自らの死期を察知した段階から断食に入り、30日後に亡くなった人の物語を聞きました。 インドのジャイナ教の信仰で、サンレーカナ(あるいはサンターラ)と呼ばれる終末期の迎え方です。 断食に入ってから亡くなるまでの間は、本人の家へこれまで…

岡倉天心記念室/茨城県天心記念五浦美術館

五浦美術館へ行ってきました。岡倉天心記念室を観に行きました。 この8月の蒸し暑いなか、駅から歩いて行きました。 友人とおしゃべりしながら1時間近く歩きました。 振り返ると驚くほど歩いていました。 次回はタクシーで行きます。(帰りは下りが多いので…

キャリアという言葉の意味について

年長世代の友人が、ちらほら定年の話をするようになっています。 50代のうちに定年のない働き方にシフトチェンジしている人もいます。 職場の人が退職する花束贈呈の場面で、転職かと思いきや定年退職で驚くことも。 いまの60歳って、めちゃくちゃ若い。 昔…

岡倉天心が晩年に過ごした五浦の海へ(茨城県北茨城市)

五浦の海へ行ってきました。五浦と書いて「いずら」と読みます。 岡倉天心が晩年を過ごした場所で、自宅や瞑想ルーム(六角堂)、墓地があります。 名著『茶の本』を書く前に、岡倉天心は不倫騒動で職位をキャンセルされ(「東京美術学校(のちの東京芸大)…

40歳だけど大人になりたい 王谷晶 著

もうすぐ30歳になるとか40歳になるとか、いろんな人のいろんなお話を聞く機会が増えました。 同世代や少し上の世代との会話では、もう一階層具体的な、ライフステージの話をしています。 ここ数ヶ月は、30歳を前に結婚に焦っている女性の話を複数聞きました…

水戸駅北側と、大甕駅のおおみか神社(茨城県水戸市・日立市)

茨城県へ一泊旅行へ出かけてきました。 帰りに水戸駅で降りて、城跡のある北口を散策しました。 途中で日立市の大甕駅(おおみか駅)にも降りてみました。 水戸駅北口と宮下銀座 当然、この像。 頭が納豆ツインテールで服が黄門様の「みとちゃん」。 水戸東…

現代ヨーガ論 伊藤雅之 著

今年出版された本です。 現代ヨガのルーツの掘り下げが前半にあり、終盤はヨガ業界に根付く反ワクチンや、ヨガの世界でのMeTooのインパクトなど、直近のムーブメントの振り返りが含まれています。 インド発祥のヨガが西洋を経由し、それぞれに解釈・加工され…

恋愛体質じゃない人の心と体の居場所

少し前のことになりますが、ヨガクラス前の雑談で「いまの感覚や視座を持って若い頃の進路選択の場にいられたら・・・」なんて話をしました。 若い頃の決断って、人格の土壌を耕している最中にそれを追い越すように状況が進んでいく。そんな気がしたものです…

人が壊れるマネジメント プロジェクトを始める前に知っておきたいアンチパターン50 橋本将功 著

お盆休みに友人と二人で茨城県へ一泊旅行をしてきました。 パンデミックの長い間在宅勤務中に、1~2ヶ月に一度のペースで気分転換に会って食事をし親交を深めてきた友人です。 あれから5年。友人は旅先にも仕事用のPCを持参し、宿で少し仕事をしていました…

海と演歌♪ の高萩駅。おもしろい地図(茨城県高萩市)

茨城県へ一泊旅行へ出かけてきました。 夜は高萩(たかはぎ)駅の近くに宿泊しました。 海を見にきた JR常磐線の駅の中でも、高萩駅は海辺に近く、歩いて行けます。 朝に海まで散歩をしました。長い海岸です。 少し遠くに、サーファーのみなさんが波乗りを楽…

山下清に誘われて降りた勿来駅(なこそ/福島県いわき市

茨城県へ一泊旅行に出かけてきました。 少し前に読んだ『山下清の放浪日記』の中で、東京から千葉を経て北上していくなかで、勿来駅(なこそ)までの景色が一番よかったと書かれていました。 一つ前の大津港駅までが茨城県で、勿来駅から福島県いわき市なん…

映画『わたしは最悪。』(2021年/ノルウェー/ヨアキム・トリアー監督)

時代が変わってこういう映画が創られて、それを観られるくらいまで生きてきてよかった。 なんて言ったら大げさかもしれないけれど、そのくらい、これまでのどの映画にもない感想を抱く映画を観ました。 この映画です。 登場人物たちが抑制できなかったちょっ…

複合汚染 有吉佐和子 著

有吉佐和子記念館へ行った際に(参考)、来訪者がコメントを残したノートを3冊読みました。 そこで『複合汚染』に影響を受けた人がとても多いことを知りました。 実際に読んでみたら小説ではありませんでした。 ページをめくると、タイトルとは関係のない参…

傷つきやすいアメリカの大学生たち ―― 大学と若者をダメにする「善意」と「誤った信念」の正体 グレッグ・ルキアノフ著、ジョナサン・ハイト著/西川由紀子(訳)

「センシティブであること=聖性」と認識する学生たちのために場を最適化したらこうなった、というアメリカの大学の事象が書かれていました。 大学に招聘された講演者が学生たちからの要請でキャンセルされたり、思想・発言が原因で教授が退職へ追いこまれる…

Dressing Up: Pushpamala N(銀座/シャネル・ネクサス・ホール)

シャネルのビルの中にあるアートスペースで開催されている写真展を観てきました。 インドのムンバイで撮影された、映画のスチール写真のようでありながら映画はつくられていない、写真を主表現にした「写真芝居」のようなフォト・パフォーマンス作品。 シャ…

4枚組のCDで実践する マインドフルネス瞑想ガイド ジョン・ カバットジン著/春木豊・菅村玄二(編訳)

ひょんなきっかけで、友人のご家族が貸してくれました。 これまで何度か阿字観瞑想の練習会やマインドフルネスの単発講座へ参加したことはあるものの、日常ではヨガの瞑想や数息観をしてきて、マインドフルネス瞑想を日にちをかけて学ぶのは初めて。 4枚のC…

風が通り抜けるムササビTシャツと中年の肌感の話

関西へ行ったときに「それどこのですか?」と訊かれた、よく着ているTシャツがあります。 とてもゆったりしていて脱着もしやすく、風が通り抜けるところが気に入っています。 友人による手染めのTシャツで、図案を考えてコツコツ染めている様子を知っている…

皿の中に、イタリア 内田洋子 著

実は「食」にまつわる話題に苦手意識がある。 厳密にいうと、「苦手意識があった」だから過去形。 外食に対してはずっとポジティブなのだけど。 うちは両親ともに料理が好きで、わたしが大人になっても自分で料理を作る発想が起こらないくらい、腕まくりをし…

自分に軸が育ってきた何よりもの証拠

先日、数名のかたと一緒に健康的な後悔をしました。 ヨガの練習を始める前の雑談で、つい先日お子さんの学校見学へ行ってきたかたが、その教育方針について旅行記のような感じで話してくれました。 みんなでフムフムと聞きながら「そういう技術を身につける…