うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

2025-01-01から1年間の記事一覧

あたり前に大人を尊敬していたあの感覚を

先日、高校生の頃に観た映画『ティファニーで朝食を』(1961年・アメリカ映画)を30年以上ぶりに観ました。原作小説を買ったので、読む前に観てみようと思って。 日本語でセリフを見聞きしないよう、英語で観ました。みんな早口で何を言っているのか半分もわ…

恍惚の人 有吉佐和子 著

友人のすすめで読みました。「際限なく悲観することもできる問題をそうせずに、かといって綺麗に希望を持たせるのでもなく、ちょうどいい加減で書いてある」と教えてくれました。 読んで納得。この題材でこういう気持ちになるなんて。まさに友人の言う通りで…

ちゃぶ台返しや丸投げにムキーッ☆ となる、そのあとに

ヨガの精神的な効用ってなんだろうと思うとき、わたしが思い浮かぶのは身近な人との関係です。 たとえば仕事。 作り物をすればちゃぶ台返しにあい、信頼関係という名の下に意図や目的が整理されないまま「なんかいい感じにアウトプットしてください」と丸投…

花まんま 朱川湊人 著

できるだけ名作を読みたいと意識するようになってから、昔の本ばかり読んでいます。 現代の本はたまにしか読まないので、書店で目にしたものよりも誰かに教えてもらった本を読むようにしています。近頃は帯のキャッチコピーがどうも、いやなんですよね・・・…

春日山城址の雪景色(新潟県上越市)

今年のお正月は新潟で過ごしていました。 長岡から電車に乗って、途中の直江津駅で「えちごトキめき鉄道妙高はねうまライン」に乗り換え、春日山駅で降り、そこから歩いて春日山城址の頂上まで行ってきました。 頂上まで行くつもりはなかったのですが、おし…

自己を客観視する時の「客」に「他人」が混ざるときに

きょうは、少し前に考えたことを書きます。 新年の挨拶を兼ねてヨガの参加者の方からいただいた短いコメントの中に、社会的な葛藤のフレーズ(もちろん、いい意味です)が凝縮されていて、この気持ちについてあらためて「自分の場合はどうか」考えてみました…

闘  幸田文 著

生き方のマインドが詰まった名作だなと思いました。この感想に、わたしのなかの100人のわたしが満場一致で賛成しました。そのくらい、生き方のマインド=死に方のマインドを教えてくれる、読了後にかつてない余韻をくれる本でした。 人生100年時代なんて言わ…

皮膚が物体に触れると安心してほぐれる。ヨガブロックの使用例(バッダコナアーサナ)

少し前に「がっせきのポーズ」について書きました。 このポーズは「バタフライポーズ」のほうがネーミングがシンプルでいい、ということを書きました。 ブロックを使うと安心のバタフライ 基本的に、そんなにすぐに膝が床に近づいていけるものでもないので、…

復讐のかっこいいデザイン(『緋色の研究』を読んでからの雑談より)

先日、自分で主催している Book Club で「復讐」について話す機会がありました。 4人でお喋りをしたのですが、かっこいい「復讐」の物語を読んだあとだったので、この復讐にまったく演歌っぽさを感じないのはなんでだ! と明るく(?)話しました。 そこの…

映画『PERFECT DAYS』(2023年)

友人の勧めで観ました。目を覆いたくなるものやごちゃついたものがなく、疲れない映画でした。こういうのは久しぶり。 この映画を観た直後に、子供の頃のテレビの安心感を思い出しました。 昔のすてきなテレビ番組は一社買い切り広告のものが多かったように…

訴求力とトラウマの境界

どぎついものには訴求力があり、同時にトラウマ的な何かでもある。 その境界を不気味とかザワザワするなんて表現以外の方法で共有できるものに触れると感動してうれしくなるのだけど、うまく言えない。 少し前に、ヨガでお会いする人からおすすめされて読ん…

昭和イラストがおしゃれな町、北陸の小京都 加茂山公園で初詣(新潟県加茂市)

今年の初詣は新潟県の加茂山公園へ行ってきました。 ローカル電車でツッコミどころ満載の楽しい駅に降り立ち、公園というけど存分にハイキングな山と町を歩きました。 大きく出た! 地下道のイラストが最高♡ ホームから出口への地下道で、いきなり大きく出る…

緋色の研究 コナン・ドイル著/延原謙(翻訳)

シャーロック・ホームズの出てくる物語は犬のアニメや映像の印象でしか知らず、本を読んだのは初めてです。 なのに初めてじゃない気がするのは、江戸川乱歩の小説をたくさん読んできたからでしょうか。 この『緋色の研究』は、英ガーディアン紙が選ぶ「死ぬ…

カレー移民の謎 日本を制覇する「インネパ」 室橋裕和 著

いわゆる「インネパ」と呼ばれる、ネパールの人がやっているインドカレー屋さんの背景を追った本でした。 バターチキンカレーと甘いナンに、オレンジ色のドレッシングがかかったサラダにドリンクはラッシーにしますかチャイにしますか。というあのテンプレ的…

「がっせきのポーズ」は名前があかんの

ヨガのポーズにはベーシックなものだけでかなりの数があります。 そのなかでも「がっせき」は、ものすごく特殊な日本語。 日常で耳にしないヨガ用語ベスト3に入るんじゃないかと思います。 「合」+「蹠」 で 「がっ」+「せき」 「あしうら」で文字の変換…

東京はわたしを受け入れてくれた場所だから

父が他界して家族構成がシンプルになりました。 「家族」という画面の中心に横長に置かれていたテトリスが消えた感じ。 黒くなって30年以上、動かない塊がそこにありました。 それでももうすぐ一年になるし、今年は正月に生まれ育った土地へ行ってみたらどう…

華岡青洲の妻 有吉佐和子 著

お正月の読書はこれでした。映画を観たら原作を読みたくなりました。 移動中にどんどん読み進めて、新幹線と地下鉄の車内でもその世界に吸い込まれるように読んで、名作のなかに時間を溶かしているうちに新年が始まりました。 久しぶりに会った母にこの小説…

<速報>たぁいへん! 勝新がデーヴァダッタ役をやっている『釈迦』がYoutubeで限定公開中よぉぉぉ!!!

今週の金曜まで無料で観れるようです。 観たい人は急いで〜! なんでたまたま開けたYoutubeにこういうの出てくるんだろ。 お年玉か。 杉村春子先生が思いっきり川口隊長にビンタしてるシーンとか最高!!! 勝新の役はダイバ・ダッタという表記で、中勘助の『提…

ラッキーだなと思った瞬間も、おみくじで凶を引いた瞬間も、おなじ一日の出来事

みなさんこんにちは。新年あけましておめでとうございます。 先日のご挨拶は2024年に書いたものを予約更新していたので、年明けにタイピングをするのはこれが初めて。わたしの東京での初詣は昨日1月4日で、御徒町近くの鳥越神社へ出かけてきました。 わり…

エネルギーはあったけど何かがなかった、を超えていく

新年あけましておめでとうございます。 2024年もいろんなかたと関わって日々を過ごせたことをありがたく思っております。 ヨガを通じてお顔を合わせた方々との間で、この感じを冷凍保存して置いておけたらいいのにな~と思う会話が毎年増えて、クラスの前後…