たまにおもしろいことが起こる銀座。
今年の前半におひとり、冒頭のタダーサナで、まだなにも動きのひとつもはじまっちゃいない段階で笑いが止まらなくなってしまった人がいました。初参加のかた。
わたしには平常運用で、ほかのかたも聞き飽きている説明なので場はしれっとしています。が、はじめての人にはおもしろいみたい。
帰りに「今日はじめて来た人、笑い袋のスイッチが入ったみたいになっていましたね。けっこう前から堪えてた様子だったので、あー(あふれちゃった)と思って、つられちゃいました(笑)」とおっしゃる人がいて、「スーリヤ・ナマスカーラの説明の時点で、もうかなり苦しそうでしたよ」とのこと。
そうだったのか。なにもアーサナに入る前からそんなにバンダを使わなくても…。
その目撃者の人が、続けてこんな話をしてくれました。
あの状況って、本人としては
お葬式で笑っちゃう感じと似てたんじゃないですかね。
なんかああいうことって、あるなぁと思って…。
なぬ! なるほど!
そこでよみがえる記憶。
めりめりめりめりと、脳のどこかをぶち破ってよみがえる記憶。
相手は淡々といつもどおりのカウントなのだけど、こちらの状況はちがうのだよという、あの場面。
わたしが子どもの頃に見たお葬式の、お坊さんがそうであった。
あの人もカウントを変えなかった。
子どもの頃、わたしはお経をあげるお坊さんの眼鏡のフレームが太すぎて、それがあまりにもアラレちゃんぽくて、髪の毛のない人がアラレちゃんの眼鏡をかけているという状況にニヤけが止まらなくなってしまったことがありました。
いまでこそ、ここ2年くらいじゃないですか。あのフレームの眼鏡を市民がかけてもオシャレということになったのは。さかのぼっても YOU THE ROCK 以降でしょ。でもわたしが子どもの頃は、アラレちゃんか大木凡人さんしかかけていませんでした。そういう眼鏡の人をリアルではじめて見たら、状況はさておき「うわー」ってなります。
ああいう感じだったのか…
レッスンを初めて受ける人の気持ちに、少し近づけたかな。
それにしても。
人というのは
泣くのと笑うの
どっちを止めるほうが、むずかしいのかな。
泣くのを止めるのはジャーランダラ・バンダ
笑うのを止めるのはウディヤーナ・バンダ
笑ったついでにうっかり事故が起きそうなガス漏れをくい止めるのはムーラ・バンダ
やはり生きていくうえでは全部必要。練習がんばろ。
▼ほぼ毎週、東京開催
上京・帰国するかたも、あそびにきてね〜