うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

2014-06-01から1ヶ月間の記事一覧

ギーター文体とジッタリンジンとさだまさし

日本の言語はとても特殊。これはインド思想を学ぶうえで、早めに知っておくとよい。 言語は身体から出るものなので、けっこう根深い相違点なのだけど、ここを理解すると格段に親しみやすくなります。 具体的には中村元先生の以下の解説のとおりなのですが、…

愛の半面 / Kとジョージ / 真宗(夏目漱石「こころ」読書会での質問より)

今日は東京の読書会参加者さんからお話いただいたいくつかの事項のうち、以下の三つについて書きます。読書会ではできるだけいろいろな話をしたいので、先に出せるネタは共有してしまえ〜。というわけです。 「愛の半面」はなぜ「反面」ではないのか 「Kって…

浅草笑劇場単独公演「color」(東京・浅草リトルシアター)

昼間の公演にはなかなか行けないけど、いつかまた行きたいとずっと思っていた「浅草リトルシアター」。以前見たライブに出ていた人たちの単独公演が夜にあるというので行ってきました。 とりあえずチケット予約だけして、あとは「公演ってなんだろ? 演劇?…

身体のいいなり 内澤旬子 著

本屋さんで目にして以来、ずっと気になっていた本。きっとヨガっぽい話なんだろうなと思っていたら、ヨガの話がたくさん出てきました。乳がんの闘病記なのだけど、全般、他人との距離のおきかたにすごく共感する。仕事仲間、友人知人、親、配偶者、医師、ほ…

バガヴァッド・ギーター (インド古典叢書) 辻直四郎 著

以前から辻先生バージョンは最後に読もうと決めていました。 辻直四郎:1899年11月18日 - 1979年9月24日 鎧淳:1930年 - ? 上村勝彦:1944年3月 - 2003年1月24日 という順番なので。 以下のかたはもともと学者さんではなく、いうなれば「ハンパなくすごい主…

ボクにいじわるすると、不幸になるネ!

日本語を話せるインド人のひとこと。 インド人なのでデフォルト名言だらけなのですが、なかでも好きなのがこれ。 ボクにいじわるすると、不幸になるネ! あることないこと噂話を流されたり、便宜を図ってくれないといって逆切れされたり……、などなどの状況に…

翻訳教室 柴田元幸(身体観、宗教観ごと翻訳する技術)

この本全体の感想は昨日書きました。今日はこの一連の授業録のなかで大きな学びとなった、ヨガについて語る場面でも同じことが言えると感じた箇所を紹介します。 これまで「ヨガの学びはデッサンと似ていて、指導側に立つ場合は翻訳家みたいなもの」とぼんや…

翻訳教室 柴田元幸

英文和訳と翻訳の違いをプラクティカルに説く道場の様子をテキスト化したような本。道場は東大文学部。師は柴田元幸教授。10回の講座で、毎回さまざまなアメリカ文学が題材として選ばれ、生徒訳と講師訳をまな板に乗せて「さじ加減と選択の理由」「リズムと…

ネットで存在を知られ、ナマで会うこと

先月、長らく会っていなかった知人男性が「うちこさんがやってるヨガ、いきますよー」といって実際に来てくれたのですが、そのときの感想が、ちとおもしろいものでした。 この人とは目的が明確なところで知り合い、以後もその目的のところでしか会わない野球…

関川マラソン大会でまた走ってきました

久しぶりの大会参加です。新潟県の上のほう(山形にとても近い)場所にある、関川村で21キロ走ってきました。 この大会に出るのは6年ぶり。以前は15キロでいきなり急な坂を山登りするコースだったのが、今ではずいぶんまろやかなハーフマラソンになって、大…

プラクティカルであること。蓄積と精度(少女時代のヒョヨンさん)

先日紹介した「小説の読み方、書き方、訳し方」という本にあった「頭を使わなくなるためには、ある程度は勉強はしないとだめです。語学の勉強って、語学のことを考えなくていいためにするものだと思います。(25ページ / 柴田元幸氏)」というのは本当にそう…

初心者用ヨガマットケースを作ってみた(和風バージョン)

イケイケ・ゴーゴーなメキシカン・バージョンに続いて、今日は和風デザインのご紹介です。ことのいきさつは昨日の日記をご覧ください。 こういうのは創作意欲に火がつくと止まらないものですね。メキシカン・バージョンを先に紹介しましたが、もともとはアー…

初心者用ヨガマットケースを作ってみた(インド綿バージョン)

先日練習で会った人に「うちこさんがおすすめするヨガマットケースはありますか?」と聞かれて、そのときは2秒で「にゃい!」とお答えしたのですが(マットもよく聞かれるけど、「にゃい!」)、真面目に考え直してみました。 かねてより「初心者の人に短い…

門 夏目漱石 著

「明るさと暗さ」「冒険と非冒険」その対比の部外者のようにたたずむ、ある夫婦の日常が描かれています。その灰色の濃淡のグラデーションがとても美しく、ときにうっとりするような会話が繰り広げられます。 「三四郎」「それから」に続く三部作の最終作とい…

小説の読み方、書き方、訳し方 柴田元幸×高橋源一郎 著

インタビュー記事も含め、対談の形で書かれている本。すごくおもしろかった。 ヨガを一緒に練習する人たちと「読書会」を開催するようになってから、言語感覚もあわせた「身体観」が気になるようになりました。そんななかで読んだので、翻訳家と作家の語る身…

絶対ブレない「軸」のつくり方 南壮一郎 著

職場の棚で見つけた本。インターンで来て関わるヤングや、30代で転職する男性たちを見ていると、こういう本が求められているんだろうなぁというのはよくわかる。そしてこの本は、30代で転職していった人が職場に置いていった本なのだそう。 前半は「ノイロー…

旅行者下痢症と電解質。スポーツドリンクは偉大

だいぶ前の話になりますが、5月のわたしはなにかと付き合いの悪い人間で、帰国後しばらくは旅行者下痢症というのをやっていました。世の中いろんな症状に病名がつけられているもんですね。 はじめの数日はその日の主要な移動を終えるまでは何も食べられない…

主なき広報思想(山本七平「聖書の常識」からの引用より)

「主なき」というのは今日引用する箇所に共感した要素を伝えたくて、わたしがこの本に出てきた「広報思想」という言葉に書き加えたものです。 先日、地域広報の仕事をする友人がまさに今日書くようなことで悶々としたなかで書き上げた文章を見て、ずっと寝か…

夢日記。プロデューサーと編集者とわたし

インドネシアに居る間にたくさんの夢(なんと2日に1本ペース)を見て、6本ほどノートに記録していたのだけど、それをテキスト化できずにいます。テキスト化しようとすると、わたしのなかの「編集者」の細工が入るんです。そもそもなんでこんなに夢を見られた…

あまり一般的とは言えない就労条件 ≒ カルマ・ヨーガ?

ここ半年でこの種の悩みを何度かお聞きする機会があったので、ちょっとわたしの考えを書きますね。「あまり一般的とは言えない就労条件」という表現は、以下のサイトのすぐれた回答者さんのフレーズからいただきました。 子どもが大学卒業後、ヨガの免許を取…

こどもインド哲学は動物園だった

かれこれ2年仕込みになるでしょうか。先日、わたしがかねてより構想をあたためていた、子育てをしているひと向けの「こどもインド哲学」座学を開催しました。制限として妊婦〜7歳(受胎から8年)までのお子様を育てている方としており、それはマヌ法典にある…

マヌ法典 ― ヒンドゥー教世界の原型 渡瀬信之 著

バガヴァッド・ギーターの注釈で目にしたことのある人も多いであろう、マヌ法典の本。今日は久々にボリューミィな感想文になるので、ついていけなそう……と思う人は、終盤の「マヌ法典にある、女性の承認欲マネジメント方法がすごい」というところから読んで…

ディエン高原の朝

今回の旅のハイライトであるディエン高原ともいよいよお別れ。最後に気持ちのよい早朝散歩を楽しみました。 ジャワのみなさんの朝は早い。インドでもスリランカでもコタキナバルでも朝の活動が早いので、日本に帰ってくると朝の静まりが不思議に感じする。 …

ディエン高原 ホームステイ・コレクション

ディエン高原には、宿がたくさんございます。ほんとうにたくさんございます。 ジャワ島ではゲストハウスを「ホームステイ」というのが主流で、「どこかホームステイないかしらぁ」というと安宿を教えてもらえます。いわゆる「ペンション」みたいな感じです。…

貯金の親切、投資の親切(夏目漱石「三四郎」読書会での演習より)

今年から読書会形式の集いを始めまして、そこではさまざまな演習をするのですが、今日はそのなかからライトなネタを紹介します。 この日の課題図書は「三四郎」。この小説に出てくる広田先生の思想は思いっきりシャンカラなので、インド思想ベースでの読書会…

ディエン高原、左に進む道エリア

ディエン高原は町から登って到着した道を、左へ進むとワルナ湖、右へ進むとアルジュナ寺院があります。 今日はこの「左へ進んだ道」の様子をご紹介します。なんつーことはない光景なのですが、この村は歩いているだけでほっこりします。 到着すると、こんな…

ディエン高原、右に進む道エリア

ディエン高原は町から登って到着した道を、左へ進むとワルナ湖、右へ進むとアルジュナ寺院があります。 今日はアルジュナ寺院などのある右側の町の様子をご紹介します。 いらっしゃいませゲート。 カラッと晴れているとこんな感じの住宅街。 いちばん下の写…