うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

自分はバカかもしれないと思ったときに読む本 (14歳の世渡り術) 竹内薫 著


少年少女向けの書棚で目にして開いたらおもしろくって、読んじゃいました。きのう感想を書いた『「キモさ」の解剖室』もそうだったけど、大人向けだろこれ(笑)。

この本で定義されるバカは「オリジナルな感情から考えを進めることができない人」のことを指している。そのことをあの手この手で分解して説明してくれているのだけど、さまざまなことは158ページにある提案でおおむね解決する。

 ポイントは、手持ちの方法と知識だけを使って推定をスタートしてみるということです。

インド哲学って、むずかしそうで……」という人がたくさんいるけど、まず「推論」をはじめないとはじまらない。方程式で入れてもオリジナルな感情と推論を掛け合わせないと定着しない。なので「推論の時点で全肯定が前提じゃないと踏み出せない」という人には、わたしはなにも提案できない。



<28ページ 周囲の目が変わる より>
 まわりからバカだと思われてると、自分でも「バカなんじゃないか」という発想になっていく。そうなると、「どうせ努力してもしょうがないからやめちゃえ」ということになる。すると、余計バカになる。これが「バカをこじらせる」ということの意味です。
 運動も同じです。(以下略)

できなくてふてくされるようなプライドの高さは、大人になってからも学びの天井を低くしてしまう。



<58ページ 英語で「文句なし」は何という? より>
簡単なことばの翻訳でさえ、状況に応じて変わってくるから、すぐに「はい、これですよ」というわけにはいかない、ということを知ってもらいたいんです。知識がないと、即答できますが、よく知っていると、逆に答えに詰まることもあるんですね。

ここ沁みる〜。ほんと、そうなんだよなぁ。とくにサンスクリット語



<105ページ 「〜らしいですよ」問題 より>
 まともに考えれば、伝聞情報は「裏をとる」という作業をしなければ本当かどうかわからないんです。だから、「〜らしいですよ」っていう話をもとに判断するのはバカなんですよ。「らしい」を「らしい」のまま垂れ流す人も同様に、バカです。

こういう人の少ない組織はいい組織。



<144ページ 鳥の目になってみる より>
 人間同士でもそう考えてみるといいんですね。人間と鳥の視点がちがうくらいに、人間同士でも視点がちがうと捉えておくのです。自分にとっての見え方がすべてではなくて、他人には別の見え方があるかもしれない。
 情報をたくさん摂取している人と、あまり情報をインプットしていない人、さらには、偽情報や伝聞情報に惑わされている人。当然、世界の捉え方も変わってくるにちがいありません。

ほかの人と話した経験をきっかけに、身近な人を許せたりする。そういうことのために、世間話はできたほうがいいんだよね。わたしは世間話が苦手なので、ギャグの引用の幅を広げるようにしてる。


周囲を見渡す感覚でいうと、ちょっと下の世代にめちゃくちゃ頭いい人がゴロゴロいるな。と感じる。
わたしももっと頭使っていかにゃいかんわ。と思う日々なので、たいへんいい刺戟になりました。