うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

人間関係がちょっとラクになる「聞き方」の基本(Kindle版のみ)丘村奈央子 著


この電子書籍は、コミュニケーションのことをすごく上手に説明してくれている短いテキストです。
フリーランスでライターをしている著者さんの「人と比べなくなるまで、時間はちょっとかかる。」という記事にたどりつき、このテキストも買って読んでみました。
先に、きっかけになったブログに書いてあることについて書きます。
上記の記事の中では、ライターさんがさまざまなお仕事の打診を受けるときに通ってきた決断がまとめられていました。読んでみたら、今年わたしにいくつか届いた投げかけに対しておことわりをする理由と似たことが書かれていました。わたしもこの著者さん同様「おつき合いとか社交辞令で縛られるのがイヤ」なので、初回でことわるか、一度やっても以後そのつながりに縛られない方法を考えます。


上記の記事はぜひ読んでみてということでおすすめしつつ、このテキストのほうはどうだったかというと、常日ごろわたしが「会話って、ただのキャッチボールじゃないよな」と思っていた理由が図になっていて、それが感覚的にすごくわかりやすかった。


以下の部分もたいへん共感しました。

  • 話し手として「本当は自分に興味がない人」と会話をするほど、残念な場面はありません
  • 気持ちをごまかさなくても済む状態にする

(「テクニックはバレている」より)

このテキストを読んだとき、わたしが普段心がけていることが書いてあり、ウキッとしました。
先週、はじめて神戸の生ブログに来てくれた人から「告知を見逃すとこだった…。長い文章の最後に、ちょこっとリンクがあるだけだから」と言われたのですが、上記のような背景があります。告知を予定しているクラスの内容に紐づくところに限定することで、当日は「その筋のこと」に興味のある人に、オープンな気持ちで濃い話ができます。わたし自身ができる限りのインプットとパフォーマンスを搾り出したいので、告知のしかたからそういう手法をとっています。


このほか、会話の中で「こうすればいいのに」「私のほうが正しいのではないか」という否定や討論をしたい気持ちが起こる瞬間について

極端な例ですが、もし反社会的な稼業に就いている人が相手ならどういう会話をするでしょうか。

というすごく鋭い差し込みがあって、シビれました。
ヨガの世界には、「○○であるべき。○○は悪」というような思考に突っ走り、ひらひらとなにげない会話でヘルシーな話として善悪二元論をふりかざす人が少なくありません。わたしはこれは、ヨガを知る前の精神に目を向ける必要があると考えています。シャンティ・ハラスメントとかヘルシー・ハラスメントと言ったりしていますが、そこに欠けているのは、まさにこういう想像力。


同時代に同世代の人が発するこういう極意って、ありがたい。異業種であればあるほど、ありがたい。いいブログ見つけちゃった、って感じです。


▼ライターでない人にもおすすめ
聞く仕事、書く仕事。


▼このテキストは電子書籍です