(今日の話は男性が読むとあまりのくだらなさに怒られそうなので、男性は読まないでください!)
先日ヨガ友のたきこさんが「わたしも "こころ" を読んで、そのあと星座の本、買っちゃった」とのことで、夏目漱石の「こころ」についてひとしきり話しました。
そしたら二人の描いている前提が間逆で、すごくおもしろかった。卓球の試合みたいなラリーだったので半分くらいしか記憶していないけど、まずここに違いが。
うちこ:どっちのほうが素敵な男性だったと思う?
たきこ:K(きっぱり)
うちこ:えー! わたし、先生
もうここで、わたしはびっくりでした。でも、たきこさんいわく「先生は普通の男性で、Kはアウトローな感じ」とのこと。なるほど。わたしはKのことを、モテない反動でスピリチュアル方面へ尖っていった人、先生は普通の好青年という印象でいたのです。わたしはKがスウェーデンボルグの話をした時点で、「めんどくさそ」という印象を持ってしまった(笑)。
うちこ:お嬢さんは、どっちが好きだったと思う?
たきこ:一時期、Kになびいてたと思う
うちこ:それはあの、「帰ったら二人が笑っていたのが止んだ場面だよね」
たきこ:そうそう
というところでイメージしていた見解もまた、ぜんぜん違っていた!
<たきこ>
- あの場面でお嬢さんとKは、「先生」についてのたわいもない話で盛り上がっていた
- お嬢さんは、Kに対して好ましい感情を持っていたと思う。でも先生にも気がある
- お嬢さんは二人の間で揺れている
<うちこ>
- お嬢さんは、Kが自分に気があることを勘づいていて、告白される雰囲気にならないようにいつも明るくやりすごしていた
- お嬢さんはKを「重い」と感じ、どちらかというと話し慣れた先生のほうが「ラク」。Kとのやりとりが先生の気を引くことになっている状況を楽しんでいた
- お嬢さんは、河合奈保子(もしくは竹内まりや)の「けんかをやめて」にちかい精神状態だったと思う
- なのでお嬢さんはすべてを知っていて、先生の死もカルマと思って受け止めているはず
わたし、よごれすぎですか?! 河合奈保子をひきずりすぎですか?!(笑)
いやむしろ、わたしは素直なんです。先生が「お嬢さんはわたしにだけわかるように態度で示した」というようなくだりがあったから。そこを、信じてみた。
たきこさんは、わたしのイメージを聞いて「おおおっ」と思ったそうです。でも、たきこさんのあまりに具体的な「先生のことを、悪口ではなくお互いに慕うような、いじるような話で盛り上がっていた」というのも、言われてみると手に取るように想像できるのです。
そのあとひとしきり「猿楽町から神保町へ行く当時の人の脚力」の話題で盛り上がり、そのあと「間取り」の話になりました。もしあんな間取りではなかったら、お嬢さんが先生とKそれぞれに平等にコンタクトできる間取りだったら、どうなっていたかなぁ。
この小説は、女性同士で話すとおもしろい。
たきこさんは「孤独で危険な香りのする男性」に惹かれ、わたしはそういう人を「凡人のくせに危険ぶっててめんどくさい」と思う(笑)。
この前提がひっくり返るだけで、ぜんぜんイメージが違ってきて、あの場面でのあんな憶測もこんな憶測もすべてひっくりかえる。しかも、Kがかっこいいという前提で読むほうが100倍おもしろい。そうだよなぁ「個性的で素敵な人だと気後れする。きっと結婚するなら普通の男性のほうがいいんだ、お母さんもそのつもりだし」と自分に言い聞かせる、みたいなのもわからなくない。
たきこさんは素直な女性なので、おんなの幸せ、つかめると思うわ〜。がんばって〜。(参加しろよ、自分)
そういえば女の子って、たいがいスナフキンが好きだもんなぁ〜。
わたしは昔からミィの格言みたいなのが、妙に刺さっていたが(やっぱりだめじゃん)
☆おまけ☆
- ミィの名言集(NAVERまとめ)
- 胸にグサッと、突き刺さるバージョンもなかなか(NAVERまとめ)
▼関連補足