うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

2014-09-01から1ヶ月間の記事一覧

駈込み訴え 太宰治 著

ひざが抜けるかと思いました。あごが外れるかと思いました。目ん玉が飛び出るかと思いました。 それも足りない。そのくらいびっくりした。これは名作。すごい二次創作。 聖書を題材に、あらゆる種類の嫉妬を短編小説の中に詰め込んでいる。たしかに聖書に残…

薪前屈(アグニ・スタンバ・アーサナ)

今日はわたくしが「まきぜんくつ」と呼んでいる、とっても地味でラブリーなアーサナを、叶姉妹口調でご紹介しますよ♪♪ この体位はとても地味なのですが、膝の外側が伸びにくかったり、大転子周辺の稼動がなめらかでないと、「イテテ!」なんて女性らしくない…

老子と暮らす ― 知恵と自由のシンプルライフ 加島祥造 著

もともと加島祥造さんが英米文学の翻訳をしていたということを知らなかったので、その言語観にまつわる発見が多かった一冊。 漢詩を英語で読んでその世界にハマったといういきさつが語られていて、すごくおもしろかった。前半で、「こころ」という言葉の表現…

カパが足りないバッティング

写真は一緒にバッティング・センターへ行きたいと申し出てくれたヨガ仲間です。なかなかのパワーヒッターで、「110キロがいちばん気持ちよく打てますねー。楽しいなぁ」って。同じソフトボール経験者でも、実業団を抱える組織出身の人はちがうわー。わたしは…

めぐり逢わせのお弁当(映画)

気になっていたインド映画「めぐり逢わせのお弁当」。観てきちゃいました。いい映画だったぁ〜。 インド映画なのに短めの105分、しかも踊らない。観終わった後は、まるで日本の古い小説を読んだような感覚。特に大きなことはなにも起こりません。でも、小さ…

あしかがフラワーパーク(栃木県足利市)

ちょっと電車に乗りたくて、小旅行気分で「あしかがフラワーパーク」へ行ってきました。栃木出身のヨガの先輩が教えてくれた場所なのですが、季節のお花が咲いていて、季節ごとに入園料が変わるというのがおもしろい。 巷では曼珠沙華(彼岸花)が美しく怪し…

あなたの脳にはクセがある ―「都市主義」の限界 養老孟司 著

先に個人的なプッシュ・コメントを書くと、子育て中のお母さんは必ず読みましょう絶対読みましょう読んだ方がいいです読まなきゃバカ〜ン、くらいのオススメ度。都市主義に母親の一神教が重なると、子供ちゃんはたいへんしんどいであろうと思うのです。 この…

理解されるとうれしいこと

だいぶ前の話になりますが、神戸の生ブログに参加いただいた方からのコメントに、こんなひとことがありました。 「最後に集合写真の召集がないのがとても気に入りました♪」 ご理解いただけるかたが、ここにも。こういうことって、わたしからは言いにくい。 …

恥 太宰治 著

これは、ゲラゲラ笑うことになります。たぶん声を出しちゃう。傑作。 「皮膚と心」の鬱陶しさに「グッド・バイ」のコミカルなドラマ性が掛け合わさっている。笑いのレベルがやばい。 小説家に対するファン心理のホラーです。うん、これはホラーなんだ。そう…

スキャンダルの「ヒールバーム&フットクリーム」

靴下の季節になりました。わたしは靴下を毎日はくと、かかとの皮がむけてきます。 いままではオロナインを塗っていたのですが、先日買ったこれが、すごくいい。すごくしっとりするー。 新大久保駅前の「スキャンダルオブプリンセス」という韓国コスメ屋さん…

阿佐ヶ谷姉妹のスパイス・ガールズ

「・・・〜〜〜の、○○さん」 「あー、あの阿佐ヶ谷姉妹に似てる人?」 「って、そもそもすごくいっぱいいませんか。阿佐ヶ谷姉妹に似てる人」 と、都会の片隅でぼんやり耳にした誰かの会話で知った、阿佐ヶ谷姉妹。 なになになになに阿佐ヶ谷姉妹って。 世の…

あたらしい憲法のはなし 文部省

大日本帝国憲法が日本国憲法になったときに、文部省が教科書として発行したものです。 8月の終戦記念日の頃のラジオで紹介されていて、読んでみたらいろいろ衝撃を受けて、以後たまに開いてみています。「戦争を棄てる」という憲法改正のポリシーの部分もズ…

待つ 太宰治 著

思わせぶりなだけの脳内おしゃべり。 ふつうだったら付き合わされちゃった感じがしそうな無駄話のなかに、とてつもない共感要素がある。 なかでもここは、わかるなぁ。 そうしてまた、相手の人も、むやみに私を警戒して、当らずさわらずのお世辞やら、もった…

理由が明確なほど滑稽に見えてしまう儀式

わたしは、いわゆる 意識高い系 というものをくだらなく感じてしまい、ゆえについつい見てしまう。 インド思想では、意識は「高低」ではなく「粗いか微細か」という基準で話します。なので「意識高い」+「系」というのは、粗い意識をドンと棚の上に置いたよ…

姥捨 太宰治 著

夫婦が心中に出かける話で、背景を知るとあまり後味のよい話ではない。 夫婦の噛み合わなさが、とにかく悲しい。男が悲しい。心中旅行なのに途中で楽しいことを考えてしまう過程の描写には「そんなものだろうなぁ」と思うことが多い。 恋多すぎる人でないと…

優雅な肉体が最高の復讐である。 武田真治 著

著書の宣伝のためにラジオでお話されていた内容が爆発的におもしろくて、読みました。 いろいろ話されていましたが、「腕立てよりもベンチプレスのほうが絶対にラク! みんな勘違いしてる」と力説。 理由がおもしろい。 「腕立ては降りたときに床に近づいて…

海馬 脳は疲れない 池谷裕二×糸井重里 著(対談)

息抜きの読書という感じで読んだのだけど、対談形式なので人のおしゃべりを聞いている感じで読めました。 たくさんのトピックがある中、「自分に都合のいいように解釈をする脳」「受け手が主導権を握る」「脳には宗教をつくる回路がある」が特におもしろかっ…

虹を見て、デジカメのパノラマ機能をはじめて使った

いま使っているデジカメは4年前に買ったもの。とても丈夫で、バッテリーの寿命が縮まる速度の方がうんと早く感じるくらい。まだまだ使っていない機能がたくさんある。 松島で虹を見つけて、写真にとって見たけど入らんなぁと思ったさなかに、これならいける…

「皮膚と心」でOLさんたちと読書会をやった

「なんか、うちこさんのやってる読書会、楽しそう〜」と、ヨガに関係ない筋の知人OLさんたちがじわじわ攻め込んできまして(笑)。 「わたしの読書会はヨガ用語が使われるので、一緒に練習をしたことのある人しかお誘いできないのですよ」としつつも、「すご…

アグニの神 芥川龍之介 著

アグニはサンスクリット語で「火」。というだけの理由で読んだのですが、引きこまれる呪術ストーリーだった。 アマゾンの内容紹介を引用します。 初出は「赤い鳥」[鈴木三重吉主宰、1921(大正10)年1月、2月]。短編集「夜来の花」[新潮社、1921(大正10…

Samkhya Karika with Gaudapadacarya Bhasya / Brahmrishi Vishvatma Bawra 著

Swami Bawra さんが Virat Nagar Ashram で1995年にレクチャーした内容をテキスト化したものです。英文です。 ガウダパーダ註にスワミの解説がついた流れでサーンキヤの魅力をあますところなく紹介。単語の解説もすばらしい。 まだまだ日本ではマイナーなサ…

きりぎりす 太宰治 著

読んだ後に、「こつこつ、がんばろう」という気になる不思議な作品。 画家と暮す奥さんが、夫に対する思いをひたすら語る。 いい画さえ描いて居れば、暮しのほうは、自然に、どうにかなって行くものと私には思われます。いいお仕事をなさって、そうして、誰…

ホスピタリティ・マーケティングの教科書 窪山哲雄 著

リゾートホテル経営のノウハウからの指南書。「お・も・て・な・し」の影響でホスピタリティ・マーケティングというタイトルをつけたのかな。わたしはそれよりも、この本の中盤にある マーケティングの理論上、顧客とリピーターとは、相違すると考えているの…

天職って? svadharma と svakarma

以前「svadharmaのみつけかた(実例ベース)」という、生ブログから派生したエピソードを書きましたが、今日はもう少し本来の語の意味に沿って書きます。 わたしが気まぐれに開催しているバガヴァッド・ギーターの勉強会は、参加者がセレクトした節について…

愛欲の精神史1 性愛のインド 山折哲雄 著(【2】性愛と狂躁のインド)

今日は先日のクイズの出典である「性愛のインド」の第二部「ガンディーの聖性と魔性」の感想です。 クイズで引用した文章はガンディーが世話役の女性ミラ(Mira Behn リンクはwikipedia)に宛てた手紙の一部。ミラという名前はガンディーがつけた名前で、も…

松島の港を歩いた。スリランカのようだった

松島は松と岩が印象的。変わった形の岩と、存在感たっぷりの松をたくさん見ました。 朝は港を散歩しました。日本の港は演歌っぽいところが多いですが、ここは太陽光線がキラキラしていて、スリランカの港のようでした。 朝の港。 橋の上からの景色。 もうお…

松島の町を歩いた。インドのようだった

東北帰りに、松島でひと休み。日本三景の松島ですが、日本三景スポットへ行くのは初めて。 行ってみたらものすごいことになっていて、観光地すぎる。芭蕉が見たであろう景色のあたりでしょうか、とにかくメインエリアがすごい。 伊達政宗との掛けあわせで、…

聞き書き抄 解説ヨーガ・スートラ 第十講(日本ヨーガ禅道友会)

これで最終講。「行」「超能力」「解脱の条件」を題材にお話をされています。 「超能力」のところでは出口王仁三郎さんの事例などが出てきて、時代だわ〜という感じがします。 ヨーガはヨーガ・スートラ内のトンデモ・パート(第3章16節以降)の存在によって…

ひとりぼっちを笑うな 蛭子能収 著

エビスワミの新刊きましたー。ラジオで知って、買いました。「正直エビス」が、すごくよかったのでね。 わたしは、暇さえあればやりたいことがある人の言葉が好きです。まわりにそういう人はあまり多くいません。趣味で○○をしていると言う人はいても、言って…

クイズのこたえ(悶々とさせてごめんなさい)

おまっとさんでした! 先週の「夏の終わりに悶々とするクイズ」のこたえを発表します。 あの、どうにも読める意味深な、リスクヘッジしまくりの文章の主の名がとうとう明かされますよ! そのまえに。 寄せられた回答がおもしろかったので紹介します。 クイズ…