気になっていたインド映画「めぐり逢わせのお弁当」。観てきちゃいました。いい映画だったぁ〜。
インド映画なのに短めの105分、しかも踊らない。観終わった後は、まるで日本の古い小説を読んだような感覚。特に大きなことはなにも起こりません。でも、小さな感情がたくさん動く。
ベースはハプニングから始まるラブ・ストーリーなのだけど、そのなかにインドの社会問題がてんこ盛り。都会暮らし、冷えていく夫婦関係、介護生活、分業ワーク、格差婚、さらには受験を苦にした子供の自殺まで織り込む（インドは若年層の自殺率が世界一：参考）。
でも、まったく暗くない。泣かそうとしない。むしろちょいちょい笑えるし、主人公の男女の心の変化の描き方がいい。男性が自身の老いを感じる場面の描き方が、すごくいい。この男性が、とんでもなくダンディーです。
「セルジュ・ゲンズブールを長身にして少しスリムにしたインド人」って、最強すぎる。この俳優さん（イルファン・カーンさん）、目の周りが亀っぽくて素敵。日本人で言うと板尾創路さんに似ている。とても色気のある俳優さん。
そして、インド料理がとにかくおいしそう。帰りにカレー屋さんに行きたくなる。
わたしはシネスイッチ銀座で観たのですが、この映画館の近くのインド料理「ナタラジ」は、とても美味ですよ。
