うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

2011-01-01から1年間の記事一覧

スピリチュアル・ライフのすすめ 樫尾直樹 著

先日紹介した「スピリチュアリティ革命 ― 現代霊性文化と開かれた宗教の可能性」と同著者さんの本です。スピリチュアル本としての基本的な紹介は、TeruSunが書いてくれているので割愛。 「スピリチュアリティ革命」よりもこの本を先に読んだのですが、「廉価…

こころのアンチエイジング

年配の知人たちから学ぶことをリストアップしてみる。 エゴはなくならない。 「ざまあみろ」「言わんこっちゃない」「僕の言ったとおりでしょ」などのフレーズがすんなり出る。 「利用された」ことに対して葛藤することから開放されない。なにか、親切が物理…

おしゃかさま(ひがしほんがんじえほん)

「しんらんさま」「れんにょさま」とはちょっと違う。これは、アートワークがすごくいい。 加藤義明さんという人の絵(きり絵)が、すばらしい。 そして、ブッダの描写のなかでわりとカットされがちなところが、しっかり入っている! まぢかよー。乳粥かよー…

阪急電車 有川浩 著

ヨガ仲間のユッキーが貸してくれました。最近仲間たちが「女子力」とやらの上がる本を貸し借りしたり映画を見たりしている模様で、うちこはこれのお返しに「パーマネント野ばら」を貸したのだけど「よくわからなかった」という感想だった。 ストーリーがとて…

パーマネント野ばら 西原理恵子 著

帯には女性を泣かせる一冊のようなコピーが踊っているのだけど、身近なヨガ友で同世代女子のユッキーとゆきんこは「よくわからなかった……」という感想。ひとつひとつきれいに落としてくれるタイプの話ではないからね。 これは、恋愛をモチーフにした説法漫画…

整体法の基礎 野口晴哉 著

野口氏の本を紹介するのは久しぶりですが、ここ数ヶ月のあいだ、野口整体や神経にはたらきかけるヨガを集中的に学んでいました。この本は初版が昭和52年の本です。 野口氏は沖先生と交流があり、歳も10歳違い。インドから日本へ帰ってきた沖先生にとって、10…

スピリチュアリティ革命 ― 現代霊性文化と開かれた宗教の可能性 樫尾直樹 著

この分野について語るときは、スタンスの明示がないと読み手の方との解釈との相違が発生します。それは普通によくあることなのだけど、とくにオウム以降の日本のヨーガの場面についていまヨーガをしている人が言及するときには、心の中でなにかを丸めている…

盛岡「アーサナで読む自分の癖」「日本人なら知っておきたいヨーガと仏教」

盛岡でヨガをしている人と意気投合し「ちょっと盛岡行きます。せっかくなので一緒にヨガしましょう」ということで先日のヨガ教室へ行ったのですが、意気投合したその方もヨガの場を主宰されている。旅の日程を連絡するうちに、流れで生ブログ的な会合をやる…

盛岡市紺屋町「GAIA NETWORK YOGA STUDIO」

東北路。ブログをお休みしていた頃のことです。 古い町並みが素敵な盛岡市紺屋町にある「ガイアネットワーク ヨガ ステューディオ」は、ゆるゆると1日2クラスやっている感じなのですが、うちこは金曜の夜に開催されている橋本先生のハタヨガに参加しました。…

れんにょさま(ひがしほんがんじえほん)

「しんらんさま」に続いて、蓮如さまです。同じく東本願寺で読んだもの。 今日も一箇所を抜粋紹介しますが、要素は「しんらんさま」とまったく同じです。 子供向けの仏教絵本でこういうことをこういう文章で書いているのはおもしろいなぁ、と思う。子供は子…

ヨーガ入門 佐保田鶴治 著(池田書店/文庫)【後半】

先日紹介した本の続きです。ご自身の言葉で語られるヨーガのココロの実践部分は、ほかの本では法話を文字にした「おはなし口調」のものが多いのですが、この本は珍しいくらい記述っぽい文体で書かれています。 アーサナやムドラーの説明で思わずほっこり笑え…

責任感の種類と身体の癖

自分のなかに蓄積していくものがあって、今日は観察のまとめのようなことを書きます。 日々気づいたことをいろいろな書物を頼りに確認しながら、少しずつ粘土細工のように自分の中で「こういうことかな」と形にまとめていくような、そんな作業でした。(写真…

ヨーガ入門 佐保田鶴治 著(池田書店/文庫)【前半】

タイトルが以前紹介したベースボールマガジン社のものとまったく一緒なのでまぎらわしいのですが、表紙の雰囲気のとおり、古い本です。初版が昭和50年なのですが、沖先生の「ヨガの楽園」と中のイラストレーションの雰囲気が似ています。 沖先生のデビュー作…

疲労の観察

ヨガを始めて何年かして、疲れの種類の観察が深まってきたように思います。移動というのは、どうやら神経が疲労するみたい。 そしてここ1年の大きな変化の原因は、スマートフォン。すごく便利だけど、体との相性はあまりよくない。背骨が疲れる。 ヨガは、じ…

暮らしの哲学 ― やったら楽しい101題 ロジェ=ポル ドロワ 著

「フランス人が見つけちゃった仏教っぽいあれこれ」のような本。ここに登場している提案を、日本人は古くからやっていたりする。 インドもフランスも哲学大国だと思うけど、インドのユーモアが「深すぎてうますぎて、笑っていいのかわからないけど、すごくお…

しんらんさま(ひがしほんがんじえほん)

写真に「みほん」とシールがあるのは、東本願寺で座り読みしてきたため。 京都へ立ち寄った折に、駅の近くで……と思って東本願寺に入ったら没頭してしまい、絵本を中心に四冊も読んでしまいました。 京都駅の近くといえば東寺なのだけど、そのときも今も東寺…

養生訓 貝原益軒 著 / 松田道雄 訳

いろいろな人の訳で出版されている、江戸時代(1712年)の有名な健康スートラ。 身体を休めようにも、さて……。と思っていたときに、横になりながら読みました。 特に年配の男性には有名らしい「接して漏らさず」という名言で知られる養生訓ですが、女子には…

ビジネスマン幹部のための菩薩道入門 沖正弘 著

初版が昭和55年(1980年)。ヨガの受け入れられ方がおおらかな時代(オウム以前)で、東洋伝来の日本のヨガに勢いがあった頃の本。 この本の読みどころは、この本が「信じるな、疑うな、確かめよ」のサラリーマン向け翻訳であること。ここでは、「かたよるな…

空海と密教美術展(東京国立博物館)

空海と密教美術展のなかで、うちこにささったツボ報告です。この展示の出張元へはだいたい行っていたので初めて見るもののほうが少なかったですが、東寺では見ることのできない立体曼荼羅仏像の裏側からのお姿や、何度見てもおもしろい神護寺の「灌頂暦名」…

身体論集成「1.身の現象学」 市川浩(中村雄二郎 編)

市川浩さんという哲学者の「身体論」を、中村雄二郎さんという哲学者がまとめた本。全部で3部構成になっているなかの、今日はその1、です。普通に読みやすいかというとあまりそうでもないのだけど、身体についてじっくり書こうと思うとこういうふうになるの…

ヨガのうまみ

「否定しないこと」「肯定すること」「受け容れること」 これを分解してみる。 質問あるひとー はーい! なにかを肯定するための否定はアリですかー? ほかに質問あるひとー はーい! バナナはおやつに入りますかー? いい悪いを区別しないことについて、そ…

おうちを決めてないひと

また東京を離れています。連日の移動と冷房で少し疲れていたのか、新幹線の切符の18時と19時を読み違えて、駅に早く着いてしまった。 膝を休めたくて、座るところを見つけてひと休み。公衆トイレのような臭いがするその場所は、「おうちを決めないひと」の隣…

女 山本容子 著

札幌の地下道の古本市で買いました。雑誌「婦人公論」を飾った銅版画とエッセイのまとめ本。エッセイをぜんぶを読み終えた後、これ一冊が「観察する女」の本だなぁという印象が残った。 この著者さんのはじめの印象は、よしもとばなな氏の「TSUGUMI(つぐみ…

不安の力 五木寛之 著

五木寛之さんの棚はいつもチェックする。読むのは2000年以降の身体論的なことが語られているものばかりです。以前感想を書いた「愛について ― 人間に関する12章」で野口晴哉氏に受けた影響について語られていますが、この本でも「風邪の効用」を引き合いに出…

想定しない動きや存在を許せないと思うこと

つい先日、ある建物から出ようとしたときに足元にゴキブリがいたので、足でいざなってエレベーターに乗せて、一緒に一階まで降りた。ヨガ友のユッキーが一緒にいたのだけど、「なんでなんで? キャー」となっていた。 「ゴキブリ、イヤだよね。またここに来…

くるぶしの内側に体重が乗る人

わたしは重心に特徴がある人を見るとつい観察してしまう癖がある。週末に、あまり日本人では見ないけど大柄な西洋人に多い傾向を持つ人がたまたま前を歩いていたので写真に収めていました。 日本人でも見ないことはないのですが、太ももの外側に頼りつつも、…

ジャック・ウェルチのGE革命 ― 世界最強企業への選択

個人の読書とは別に、イベントの実施や市場把握のために、仕事をきっかけに読む本や雑誌があります。 さすがに雑誌まではここで感想を書く気にならないのですが、この本はちょっとおもしろいところがあったので紹介します。なにか二つのものでバランスすると…

インドの大地で ― 世俗国家の人間模様 五島昭 著

昭和61年の本です。長崎か福岡の古本屋で買いました。社会派の旅行記としてかなり良書といえる内容。山際素男さんの「不可触民―もうひとつのインド」を旅行記で読むようなリアル感。 インドについて、うちこもこの場で3度の旅行記を書いてきましたが、インド…

ブッダの方舟(後半) 中沢新一 × 夢枕獏 × 宮崎信也

先日紹介した本の「第四章」「エピローグ」のなかからいくつかご紹介します。第四章は「超高層の宮沢賢治」という章で、これがすごくおもしろかった。宮沢賢治については、以前別の本の一部にあった「農民芸術概論綱要」を紹介したことがありますが、これを…

ヨガ入門 精神が肉体を自由にできる 沖正弘 著

古本で入手したので、アマゾンなどで買えない状態なのが残念ですが、面白かった箇所をご紹介します。 この本は以前紹介した「ヨガの楽園 秘境インド探検記」の増補改題本で、初版は昭和46年。オリジナルから9年後の出版ということになります。その9年の間に…