うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

2011-01-01から1年間の記事一覧

アシュタンガ・ヨーガ 実践と研究 グレゴール・メーレ著(前半)

去年インドへ行ったときに持参していたので2年前くらいから手元にある本なのですが、ずっと紹介しそびれていました。日本人以外の人による実践本の紹介は久しぶりです。 この本は、冒頭と各アーサナ解説内にあるコラムがおもしろいです。実践者向けに淡々と…

足音のエレガントさは、強さかな。

『男性は「音」で自分の存在を確認する?』と思っていたのは自分のなかでまだ仮説だったのだけど、「たしかに」という意見があったので、男女あわせて「足音とエレガントさ」について書いてみます。 壇上で起こることを観察すると、これがとてもわかりやすい…

ヨガによる 病気をなおす知恵 沖正弘 著

いま集中的に野口先生の本と亀井進氏の均整体育の本を読んでいます。これと並行して沖先生の本を読むと、読みどころが違ってくる。沖先生の本のパンチは、やはり中村天風先生仕込の「絶対積極」にあるように思います。 今日はおもにその部分を中心に紹介しま…

大股ダンベル・ウォーキング

走るのによい季節なのですが、右足の親指の付け根の内側を痛めているので、最近はダンベル・ウォーキングをしています。 1時間くらい、公園を気ままに歩きます。持っているダンベルは片手に1キロずつ。体重移動のコントロールを観察しながら歩く。 今日の話…

ひらめき、とじめき。

朝と夜のことについての経験談です。 朝に本を読むと、誘発されるものの質が、なんとなくいい。 夜はその逆とまでは思わないけれど、同じ本を読んでいても、ひらけていく感じではない。 だから、夜はなにか誘発されないような行動、もしくは「たまったものを…

コメント機能を凍結することにしました

ブログ開始以来ずっと初期設定(誰でも書き込めて公開できる)のままにしていたこの場のコメント欄ですが、凍結設定をすることにしました。マイペースで、自分らしく書き続けたくて。 どなたにも「自分のせいだろうか」と思っていただくようなことはないので…

身体論集成「3.身体と芸術」 市川浩(中村雄二郎 編)

「1.身の現象学」「2.身体とコスモス」の続きです。これが最後。 ここで出てくる内容は、トリドーシャとか3つのグナみたいな話が多くてすごく面白かった。日本語には視点や状況を分類するために使う単語は、まあそれになりにそろっていると思う。が、性質(…

真宗大谷派 東本願寺(京都)

建築物などの歴史的には西本願寺のほうが見どころが圧倒的に多いのですが、くつろぎ場としてはこっちのほうが居心地がよかったです。ちょいと暑いなぁと思って立ち寄ったつもりが……、いつのまにやらはしご酒♪ のように本や映像ギャラリー、展示をはしご。半…

現代人の身体動作特性を見るときに気にしていること

野口晴哉氏の「体癖」、長谷川光洋氏の「ボディ・メカニック(人体力学)」(=亀井進氏の身体均整法)にある12種類の身体分類を照らし合わせながら学んでいくなかで、自分なりにいまの時代を生きている人を見るときに加味していることがある。 昭和30年代と…

御香宮神社、観音寺(京都・中書島、伏見桃山)

黄桜以外にも見どころいっぱいの中書島シリーズです。 何時間もひとりでぶらぶらと散策したのだけど、まだまだ見どころがあったのに、と思うくらい盛りだくさんの町。 御香宮神社は「御香水」で有名な神社なのですが、7月から取水を禁止していました。なにや…

黄桜記念館、伏見の酒蔵街(京都・中書島、伏見桃山)

ヨーガ禅道院へ通っていた時期に散策した京阪電車の中書島駅と伏見桃山駅、近鉄京都線の桃山御陵駅前周辺の紹介です。 この辺は新撰組・寺田屋事件の寺田屋がある場所なので、観光地としてはそこが一番有名なのかな。伏見の酒蔵街のある場所で、「カッパッパ…

ほぼ日刊イトイ新聞の「おとなの小論文教室。」から

最近調べ物をしてふとこのシリーズに出会った。ものすごく数の多いロング連載で、途中の目次から読んでいる。 山田ズーニーさんの小論文教室。ちょっとユーザーインターフェースがわかりにくいのだけど、下のほうに目次があって、たまたま見つけた記事から読…

12種の体癖を奇数と偶数で現代的に分析してみた

野口整体の体癖は体型でも見分けるポイントがあるのだけど、今日は性格・性癖のほうにフォーカスして書きます。 体癖の話は、正直そこに「勘どころ」や「オタク的な分析スタミナ」や「数学的なサマリー、アベレージ計算力」のようなものがないと、わかりにく…

「硬い」の元素。「収縮残遺」

戦後しばらくたって昭和30年代ごろから、日本ではさまざまな身体論や科学的視点からの研究がさかんに発表されてきました。哲学から身体論へ及んでいくアプローチもあり、追いはじめるときりがないくらいの数の理論があります。そんなフィールドを見つつ、今…

ウィニング 勝利の経営 ジャック・ウェルチ 著

以前、この本の一部を抜き出した「伝説の経営者の本に登場するヨガ青年の話」を書いたきり、本編の紹介をしていませんでした。有名な本なんですよね、これ。 わたしは何を読んでもヨガ本になりがちな変換癖があるのですが、この本は意外なところからヨガの話…

労働芸術の町、盛岡。賢治と啄木と稲造と。

盛岡ではヨガを習ったほか、街歩きもしました。 行ってから思い出した。岩手県は「宮沢賢治」「石川啄木」「新渡戸稲造」ゆかりの地。(賢治は花巻だけどね) 宮沢賢治、新渡戸稲造については過去に書きましたが、 石川啄木も はたらけど はたらけど 猶(な…

日本ヨーガ禅道院(京都・桃山南口)

日本ヨーガ禅道院へ集中的に何度か通ってきました。 ご指導くださった石田道場長、古澤先生、小泉先生、山本先生、木村先生のほか、受付のかた、生徒さんら、みなさん東京モンのうちこをあたたかく受け入れてくださって、「だれか、嫁募集してない?(ここの…

ヨギによるヨギのためのソーシャル・メディア考

今年の夏で、ワールド・ワイド・ウェブが誕生して20年。(参考:TechCrunch Tokyo記事) ブログというメディアがアメリカで最初に大きな注目を集めたのは、2002年(参考:過去日記)とのことなので、10年になる。 「ホームページ+メール」にしてもブログにし…

身体論集成「2.身体とコスモス」 市川浩(中村雄二郎 編)

以前紹介した本の第二章です。曼荼羅や風水、都市空間などを題材に展開。古来の語源の話も出てくる。 この本は3冊に分けたほうがいいのではないかと思うくらい、バイキングみたいに要素が多い。全般ややこしめな本ではあるけれど、「コスモスとカオス」のと…

マイソール京都

京都のヨガ仲間のお誘いで「Mysore京都」でヨガ。 スケジュールと先生の対応表がその頃とは変わっているかもしれず、先生のお名前は失念してしまったのですが、「やさしいヨガ」と「アシュタンガ・レッドクラス」を受講しました。 この教室はとにかく雰囲気…

浄運院(東京/芝公園・大門)

仕事で大門に用事があったときに、打ち合わせよりも少し早く着いてしまったので、コーヒーでも飲もうかなと思ってウロウロしているうちに迷い込んだ。 すぐそばにスターバックスがあって、そこに向かうつもりでふと左に首をまわしたら あら。ちょっとくぐっ…

権威と権力 ― いうことをきかせる原理・きく原理 なだいなだ 著

「不眠症諸君!」同様、話は相談者との対談形式で展開します。この本の対話の相棒は高校生。「クラス委員をやっているのだけど、クラスにぜんぜんまとまりがないのです」というところから始まります。 医師である著者さんは青年相手の口調なのだけど、青年の…

角屋もてなしの文化美術館(京都)

「パリと京都は似ている」と思うことが多い。でもこの場所ではパリと京都が絶対的に違うところを見た。 西本願寺から歩いていける場所にある、「角屋もてなしの文化美術館」。文化財としてはグッとくるものが少なかったのだけど、この存在の説明そのものが京…

背く子 背かれる親 野口晴哉 著

沖先生が共感し尊敬していた人として知ったのが数年前。その頃数冊読んだあと、五木寛之氏が野口先生の教えを何度か引用しているのを見て、いつかまとめて読んでみようと思っていたことを、この夏やってみました。 で・・・。 まんまと恋におちました(三人…

蓮華王院 三十三間堂(京都)

中学生のときの修学旅行が京都・奈良だったのだけど、二条城と新京極と法隆寺しか行った記憶がありません。 インド人の師匠は京都でいちばんすごいと思ったところがここだと言う。「ブッタがあっちもこっちも、ものすごくいっぱいいたネ! ひとつひとつ、せ…

「シェアする」って、だれの動詞?

盛岡のかたの日記を読んで、おもしろいなぁと思いました。 「シェアする」という言い方について。世にも奇妙な「ポジティブ・コーティング」の話。 定性的なことに使うときには、いっけん便利なのだけど、 定量的になった瞬間に、ものすごくリアルなことにな…

言葉の魔術師 ― 百人の名スピーキング・マジシャンのタネと仕掛けを見破る 多湖輝 著

95年の本。たまにこういう時代感あふれるライフハック的な本を読みたくなります。「エモヤンの本をリアルなオヤジとして読んだら楽しかっただろうなぁ」という、ときめき願望か。 女子力速攻ゲットをテーマにしたような本や、スピリチュアルで自分を発見しよ…

身体で考える。内田樹×成瀬雅春(対談集)

ヨガ仲間のチカコさんが貸してくれました。いつも内田樹さんの本を貸してくれる人。合気道×ヨーガという組み合わせですが、どちらもやらない人にも楽しく読めると思う。 内田氏の本を何冊か読んだことがある人には、「成瀬氏を呼んで思いっきり身体論を語り…

自分の発見 ― 絵本で感じる親鸞聖人の教え 四衢亮 著

2007年5月27日に高倉会館(東本願寺)の日曜講演で話された「愚者になりて往生す」という講題がベースになっています。心のプロセスを、「ペツエッティーノの旅」という絵本の内容紹介を通じて展開していく構成。 冒頭に むなしさを感じるのは、本当に自分に…

西本願寺、龍谷ミュージアム「釈尊と親鸞」(京都)

仕事で大阪→京都の移動をしてみたら、新幹線を使わなくても40分くらいなんですね。そんなわけで、駅に近いところはちょっと時間をやりくりすれば立ち寄れてしまう。京都駅周辺には有名な三つのお寺があって、以前東寺を紹介しましたが、その反対側にある西本…