空海と密教美術展のなかで、うちこにささったツボ報告です。この展示の出張元へはだいたい行っていたので初めて見るもののほうが少なかったですが、東寺では見ることのできない立体曼荼羅仏像の裏側からのお姿や、何度見てもおもしろい神護寺の「灌頂暦名」など楽しめる内容です。
少々楽しみ方は偏りすぎかと思いますが、99品目の中から目録に添えたメモを紹介します。
そのまえに。
もちろん音声ガイドは、このかた。
(いま家康だけど)
以下、コメントリスト。【目録番号】★=国宝 ☆=重要文化財
【05】★聾瞽指帰 空海筆(8〜9世紀):「・・・と孔子もいうとるよ」のようなくだりが読み取れるところ。
【14】★真言七祖像(805、821年):龍猛(龍樹)のものすごくエロそうな顔。期待を裏切らなすぎ!(参考<112ページの記述>)
【20】★御請来目録 空海撰・最澄筆(9世紀)・・・この組み合わせ、この役割。で、最澄さんも字がうまい(笑)
【39】★灌頂暦名 空海筆(812年)・・・これそのものは過去ログを参考に。そして書いてあったつづりは「都合一百四五人」。ほかの書と一緒に見ると、あらためてこの「なぐり書き感」が気になる。うちこは、「もはや灌頂すらもまるで顕教儀式。書けばいいのね」と思われていたのではないかという気がしてしまう。
【58】☆聖僧坐像(9世紀)・・・第一室出口。どちらかというと降魔坐。服の上からなのであいまいだけど。
【77】☆蘇悉地儀軌契印図 趙�柬筆(864年)・・・ムドラー(印)のイラスト集。アート作品として魅力的すぎる。
【88】★薬師如来坐像(9世紀)・・・降魔坐なので。
【93】☆増長天立像(888年)・・・乳首、邪気、アホ度、コスチューム。総合的におもしろすぎ。
【94】☆法界虚空蔵菩薩坐像(9世紀)・・・鼻の下のくっきり感と、脇の下のふんわり感と、下ぶくれぎみの美肌。
【95】☆蓮華虚空蔵菩薩坐像(9世紀)・・・理由は同上
【96】☆五大明王像(10世紀)・・・踏まれてる人のマグロっぷりがすごすぎ。「邪」などすでに超えているとしか思えないシャバーサナ。
みなさんが魅了されるであろう帝釈天の「イケメンには気をつけろ」なエピソードも知っておくと、なお奥行きが増すかと思います。