うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

50年前のヤングレディと話が盛り上がって止まらなかった日のこと

数年前の自粛期間をきっかけに、ここ数年で日本の古い映画を観るようになりました。 小津安二郎監督、成瀬巳喜男監督、溝口健二監督、増村保造監督、川島雄三監督、新藤兼人監督・・・と、少しずつ観ているのですが、そうなると必然的に白黒→カラー時代の映…

生かされているというフレーズについて(2)

先日、かねてより理解できずに保留にしていたことについて、理解が深まる機会がありました。 生かされている これは日本語で書かれたヨガや仏教の本でよく見る文字列。識字できるから意味はわかるか、実際腹落ちするかというと、正直なところ「なんか大袈裟…

本気のセロ活(セロトニン取り入れ活動) 朝の太極拳

太極拳を再開しました。もうそろそろ1か月になります。 室内で太陽礼拝もよいのですが、屋外で太極拳もしています。 元々はセロ活(セロトニン取り入れ活動)として、目に朝日を入れるウォーキングをはじめて、距離を伸ばしていくうちに太極拳サークルの人…

おいしいごはんが食べられますように 高瀬隼子 著

わたしはこの「つながってる」に気持ちを合わせられないな・・・。 と、ヨガをはじめた頃に、フレンドリーなワークショップの独特な雰囲気に怯んでしまったことが何度かありました。 それから何年もヨガを続けて40代になった頃には、そう思う気持ちを分解で…

関東・東京近郊の方へ。里親募集 サンセベリア(私的業務連絡)

今日は東京・銀座でお会いできる人向けの私信です。 今年の猛暑が凄すぎたのかなんなのか、この夏、うちのビッグダディがまた子を増やしまして、先日やっと鉢分けの鉢分け(分けているうちに下のほうに子が生まれていたりする)をしました。 これ何リットル…

クリシュナムルティの日記 J.クリシュナムルティ著/宮内勝典(翻訳)

とてもよい本です。 「正気って、どういうことだろう」と思ったときに手にするのに、とてもよい本です。 ヨガの教えは いちいち作為的に捉えて意味づけをして、苦しんでるのね。 おつかれさま。 さて、それはさておき。 という意識の切り替えと視座を与えて…

深く、しっかり息をして 川上未映子エッセイ集

雑誌『Hanako』の連載をまとめたもので、ほんとそれ! と思うトピックがたくさんあったけれど、読んでいてなんだかきつく感じたものもあり、これはわたしが著者の小説を読みすぎているせいだろうか。 特定の部位の美容談義にアクセルべた踏みの巻ちゃんみた…

はじめての精神科・心療内科 わたし流のフォーメーション

先日、はじめて精神科・心療内科へ行ってきました。メンタルクリニックというのかな。 わたしが行った病院は二つの科が併記されていて、どちらという区別もないようでした。 この話には前段があって、以下に書きました。 上記とまた同じことが起こったときの…

タイ式マッサージ ― タイ伝統医療の理論とテクニック リチャード・ゴールド著

今年の年始にタイでマッサージを受け、それからタイの文化を勉強していた流れで、この本も読みました。 身体内の気の流れの考え方はヨガや中医学と共通しているけれど、マッサージの目的やあり方が逆なところが興味深くて。 タイのマッサージは仏教の瞑想と…

インナーチャイルドがぶっ放す Kutarka の尻尾を捕まえたときのこと

おやおや、この人ったらインナーチャイルドだのと言い出したけど、大丈夫かしら? と思ったあなた。 長らくこのブログを読んでくださり、これまでどうもありがとうございました。 お世話になりました。 ばいなら〜。 * * * さて。 タイトルの中に唐突にあ…

眠れない人、必聴! わたしが夜に聴いているPodcast「朗読のアナ」

今年の夏は寝苦しかったですね。今年の日本は、9月まで真夏でしたね。 もうあっという間に朝晩に冷えを感じる秋になりましたが、みなさんよく眠れていますか? 今日は、わたしが夜に毎晩聴いているPodcast番組を紹介します。 朗読のアナ 寺島尚正 という番組…

清作の妻(1965年の映画/増村保造監督・新藤兼人脚本) 原作:吉田絃二郎 著

すばらしい映画を観ました。 こんにちは。水野晴子です。 いやほんと、素晴らしかったの。 日露戦争の頃の庶民の話です。清作という農夫とその妻の話なのですが、愛憎の苦しさと美しさがギュッと濃縮されていて、印象が何日も後を引きました。妻役の若尾文子…

生かされているというフレーズについて(1)

ふとしたときに感謝と尊敬の感覚が心の底から湧き上がってきて、そういう気持ちになる。 またそれを再現したいから、そういうものが知りたくなる。 昔の日本のヨガの本を読むと、「生かされている」というフレーズを目にする。 わたしにとって「生かされてい…

客観性の落とし穴 村上靖彦 著

客観性や統計の結果、数値的なエビデンスを求める学生が増えていることをきっかけに、大学の先生がまとめられた本です。 書店で手にして、これは今まさにわたしの身近で起こっていることだっ! と思い、読みました。 数年前からわたしはこのブログに「更年期…

ホルモンバランス調整弁としての「スピリチュアル」の価値

先日、底なし沼に片足突っ込んだかのような経験しました。メンタルの話です。 ── ここ数日、友人に話を聞いてもらっておりました。 話しながら自分の頭と心に起こったことを整理していました。 まだ思い出すと怖くなります。 これまでヨガを通じていろんな人…

私は「うつ依存症」の女/原題『Prozac Nation』 エリザベス・ワーツェル著/滝沢千陽 (翻訳)

少し前に読んだ『運動脳』で、かつてアメリカで大ヒットしたというこの本の存在を知りました。 著者のアンデシュ・ハンセン氏はうつ症状に対して、海外ではプロザックなどの処方がビッグ・ビジネスになりすぎていて、運動を勧めてもそこにスポットを当てるメ…

私は女になりたい 窪美澄 著

なにかのPodcastで聞いて興味を持ってこの本を読んだのだけど、それがなんだったか思い出せなくて(最近こんなことばっかり!)、恋愛ドラマを見るように読みました。 自分の居場所をつくるために背負いこんで荷重オーバーしたり、それで周りが敵ばかりに見…

「言語化できない」には二つの段階があって、だから苦しくなってしまうね

わたしには何人か、ふたりで話すことで頭の整理をしあう人がいます。 どの人も年齢が近く、世代の語彙のようなものが合います。(いつもありがとうございます) 年齢差のある人では、わたしは母親と会えば話をします。父親と二人で住んでいた頃は、父親と話…

「十手の形+ゆっくり呼吸」で、静かに燃える腰痛を鎮火する

今日は、静かな腰痛の話です。 わたしはギックリ腰のような名前からしてわかりやすい腰痛の経験はないのですが、足の突き指からの骨伝道による腰痛や、断食腸内洗浄のあとの腰痛など、マイナーなものをいくつも経験しています。 そして最新パターンとして、…

パニック/巨人と玩具/裸の王様/流亡記  開高健 著

『巨人と玩具』という映画を観て、それがとても面白かったので原作小説を読みました。 小説作品の発表から8ヶ月後に映画が公開されており、いまでは考えられないスピードです。昭和33年といえば、わたしの親世代が小中学生の時代。 この物語はキャラメルを…

メンタルは食事が9割 宮島賢也 著

ページをめくりながら「そこかー」とか「これかー」とブツブツ頷きながら読みました。 とてもアーユルヴェーディックな視点で、まるで生活ヨガのおさらい本のようです。 わたしはここ数年で、野菜のおかずを中心とした自炊率が増えてはいるのですが、どうし…

来年(2024年)の手帳を2つ購入。今年(2023年)の手帳と平行持ちすることにしました

先日、2024年の手帳を買いました。 紙の手帳を継続していることにたまに驚かれるのですが、来年用に2つの手帳を買いました。 100円ショップで買った、大きな文字のカレンダー手帳【上】 フライング・タイガーで買った、横長のカレンダー手帳【下】 予定とTO…

“身内だから” という感情や ”ファミリー” という響きのこと

少し前のことになるが、友人に言ってもしょうがないことを言ってしまった。 「それは当事者ではないわたしから見たら暴力だけど、なんで関わることをやめないの?」 愚問だとわかりながら口にしてしまった。 異性の友人からそれは性暴力ではないかと思うこと…

あなたの疲れを引き受けている部位はどこですか?

今年は猛暑で、まだまだ日中のピーク時は暑く、長い夏でしたね。(まだ全然過去形な感じはしないけど!) わたしは今年、お盆期間中に「おなじみの場所」が疲れを引き受け続けて悲鳴をあげたので、抗生物質を飲んで鎮めました。 わたしの場合は歯茎の中でそ…

なんで行きたくなるのか高野山。これは「推され活」(和歌山県・高野山)

高野山から戻った後のヨガクラスで、高野山へ行ってきましたと話したら「高野山って、何があるんですか」とまっすぐに訊かれて、ものすごく困りました。 ディズニー好きの人が浦安へ行くのと似ているけれど、そこにイベント性はありません。 いま世間で耳に…

波切り不動尊、金輪塔、女人堂(和歌山県・高野山)

高野山にはいくつも塔やお寺があり、参拝しだすときりがないのですが、波切り不動の近くは初めて高野山に入ったとき以後、なんとなくスルーしていた場所です。 これは高野山に限らずですが、ときどき、ここはスーッと気配を消して通るべき場所なんじゃないか…

根本大塔内の絵のこと、中門のこと(和歌山県・高野山)

久しぶりの高野山記です。根本大塔は、わたしの一番好きな場所。 なんとなく、いつもこちら側から入ります。 奥に見える朱色の建物が根本大塔です。 今回は法話のある時間にあわせて行きました。前日に入ろうと思ったら入り口の横に時間の案内があったので、…

増福院に宿泊しました。写経はいつもの大師教会へ(和歌山県・高野山)

久しぶりの高野山。今回は増福院というお寺に宿泊しました。 朝の読経のお部屋で見た、暗い室内に燃える赤い火と神像の姿が印象に残りました。 高野山自体、観光に来て道を歩いているのは日本人のほうが少ないんじゃないかな、という人口比です。 宿に泊まっ…

4年ぶりの高野山 何度歩いても新たな視点で心が止まる奥の院(和歌山県)

初夏に高野山へ行ってきました。一泊旅行です。 行ければ満足なので特に目的はありません。何度も行ったことのある場所を歩きました。 奥の院は、行きはまっすぐ中央の石畳の道を行って、帰りは車道に近い側の社墓群の道を歩くルートが好きです。 有名人の墓…

運動脳 アンデシュ・ハンセン著/御舩由美子 (翻訳)

著者は精神科医。運動の目的を気分転換ではなく “脆弱性が強化されないための防御策” として見てまとめられています。 ストレスというのは脳の仕組み上、完全にはなくならないもの。 だから受容する脳の側で「闘争か逃走か」の二択に暴走しないためのブレー…