なにかのPodcastで聞いて興味を持ってこの本を読んだのだけど、それがなんだったか思い出せなくて(最近こんなことばっかり!)、恋愛ドラマを見るように読みました。
自分の居場所をつくるために背負いこんで荷重オーバーしたり、それで周りが敵ばかりに見えたり、実は評価も応援もしてくれている人がいるのに自己開示を含むコミュニケーションができないまま恋に暴走したり。
なんだかいろいろ、苦しさがわかりすぎる。
あっちを見てもこっちを見ても別の地獄が待っているけれど、一生懸命でイキイキとした主人公。
自分を大切にしていたら未来の生活を回せないからこそ、わかりやすくいま自分を大切にされていると感じる相手に溺れてしまう。
なんだかいろいろ、苦しさがわかりすぎる。(←だいじなことだと思ったので二度言いました)
役割を背負っている人がバグって恋愛で失敗するとき、わたしは人間らしくていいなと思う。
世間の目は厳しくなっているけれど、昭和の映画を見ていると、あの頃の大人たちはずいぶんだらしない。
この本は、通勤電車で読むときっと乗り過ごします。そのくらい、どんどんありそうな事件が起こります。
お金で解決すればお金を無心され、性で解決すれば性を要求され、結局そこが引き換えになってしまう。それでもなんとかここまでやれてきた感じがしんどくもあるのだけど、主人公は真面目で有能な人。
助けてくれる仲間はその能力を見ていて、お金と性を引き換えにしない人も実はいて、恋愛に厳しそうな人が、実はそうではない発言をする場面がすごくよかった。