うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

2017-01-01から1年間の記事一覧

いつかやろうと思っていたことを誰かが先にやって教えてくれるインターネットは、まるで探偵ナイトスクープのよう

写真はヨガの稽古場なのですが、わたしは複合スタジオでレンタルマットの青と水色をうまく確保できたときに、このように並べて「アクアフレッシュみたいだな〜」などとひとりで小さな楽しみにしています。 練習の前に、雑談でアクアフレッシュの中身って、子…

アシュタンガ ヨガ 〜初級・中級・上級(A&B)〜 リノ・ミエール著 / ケン・ハラクマ監修

いまはシークエンスを説明する写真とアーサナの説明文章が併記された本がいくつか出ているので、相対的に言うとこの本はアーサナの手順や説明というよりも、思想や歴史の語られている本といったほうがよさそうです。 著者とほかの練習者のかたの対談はとても…

30代、40代女性あれこれ

今年の夏は自分よりもヤングな女性と食事をする機会がたくさんありました。 年下の女性と話しながら「あるある、あったよ。わたしも」と言うと、たまに驚いたような顔で「うちこさんでも、そういうことは、あったんですね…」なんていわれます。 「あったよ〜…

2018年の手帳はハイタイド(HIGHTIDE)のウィークリー・ブロック(A6)にしました

日本橋の丸善へはじめて入ってみました。岩波文庫の品揃えが楽しくて、ついつい長居。 書籍も土地柄なのか、経営やマネジメントに関する書籍が充実している印象。気になって地下の文具店ものぞいてみました。 わたしは毎年手帳をかなり早く買います。スタジ…

畠中光享コレクション インドに咲く染と織の華(渋谷区松涛美術館)

渋谷駅から文化村へ向かう坂をさらにどんどん上がった先にある、渋谷区松涛美術館で開催中の展示「畠中光享コレクション インドに咲く染と織の華」を観てきました。 こじんまりとした美術館で2フロアを使った展示。さまざまなインドの布が展示されているので…

「おもてなし」という残酷社会 過剰・感情労働とどう向き合うか 榎本博明 著

わたしも以前、同じように一瞬おかしいと感じたことが早い段階で書かれていて、いっきに読んでしまった。 それは、病院や図書館で "ありがとうございます" と言われる瞬間。わたしの場合、病院でそれを言われると「なにか加点稼ぎのトラップにひっかかったの…

ロイヤルで混乱した

ここのところ急に秋めいて空気が乾燥してきて、ヴァータが乱れている感じがする。わさわさしている。仕事でもそれを感じた。 わたしが近ごろ使い始めたデータ解析ツールは英語を無理やり日本語化したもので、どうにも感じがつかめない。 ただでさえ覚えるの…

ヨガで性格は治るか

「痩せますか?」「姿勢が良くなりますか?」と同じような感じで、質問したいけどできないと思っている人の多いであろう「ヨガで性格は治りますか?」(ヨガで性格は変わるか・変えられるか)という問い。 いつかゆっくり書こうと思っていたことを、今日はじ…

日本では昔、こんなことがあってね…。なんて話ではない、ナウなインドについていけない

いろんなことが、いろんな角度で上をいくインド。 宗教指導者に20年の実刑判決が出たことで暴動が起き、国民的ヨガ・グルがコメントを出し、アールヴェーダの商品ブランド展開をする業界も眉をひそめ…。という昨今のニュースのこと。 これのなにがすごいって…

そのままの自分でリラックスするヨガニードラ

わたしは昼間に行うヨガクラスでは、なるべく「ヨガニードラ」(寝たまま行う瞑想の練習)を入れるようにしています。以前「寝たまんまヨガ」というアプリで出ているものを紹介したことのある、あれです。 夜のクラスでヨガニードラ行わないのは、夜の睡眠分…

正直 松浦弥太郎 著

いつも仕事の世界の海を素手で泳いでいたり、オールを手にボートを漕いでいるような感じのする人がすきで、わたしはメンタル面でそういう人をお手本にしているところがある。 わたしにとってそういう存在のひとりだった松浦弥太郎さんがクックパッドという巨…

ヨガの練習をコンテンツとして消費するかのような市場向けのサービスが、少し前まであった

今日書くことは、昨年書いた「ヨガ教室やヨガ・ワークショップを探せるポータルサイト」の終盤で触れた話題のその後のことです。 当時リストした3サービスはすべてなくなったのですが、グリー株式会社の子会社が運営していた「レスパス」が3月末に終了し、5…

エル ELLE(映画)

わたしの友人に、塾で講師として長く働いていたために「親からぶつけられる、隠しているつもりだけどどうにも隠しきれない怒り」に対する耐性だけが異様に開発されてしまっている人がいる。 「できないのは、おまえのせいだ」と心の中で言われることに慣れて…

自殺について 他四篇 ショウペンハウエル 著 / 斎藤信治(翻訳)

本の題名になっている「自殺について」よりも、他の四篇がいい。すごくいい。 死に惹かれる感情を持ったことがある人で、「惹かれる」ということそのものについて掘り下げたことのある人は、どのくらいいるだろう。 ショウペンハウエルは、こんなふうに分解…

はじめてのタイ古式マッサージ(墨田区・菊川駅「パンサー」)

10年くらい前にどこかで一度受けたことがあるのだけど、覚えていないタイ古式マッサージ。 タイで長く旅行をしていたことのある友人といっしょに行ってきました。わたしはタイへ行ったことがありません(空港で乗り換えたことがあるだけ)。 行ってみて受け…

ピンヒールははかない 佐久間裕美子 著

エッセイを読んで泣いたのは、ひさしぶりだった。やられた。 わたしはちょっと腰が重い感じになると、なんとなくSATCぽい闘魂を注入したくなって、「海外セレブ名言集」みたいな本を買って読んだりする。 この本もそんな流れで、お盆明けにドッコイショなモ…

ハッシュタグをSEO感覚で使うかポエム感覚で使うかの話

先日、わたしよりもうんと若いのに古い小説をたくさん読んでいる友人が、食事中におもしろい質問を投げかけてくれました。 わたしの部屋へ来ては「砂の女」や「音楽」などを置いていってくれる人で、いつもすてきな本を教えてくださる。 なのに、こういうこ…

鉛筆とヨガマットと鉛筆削りとヴィンヤーサ

今日の写真はわたしの2つのヨガマット。むき出しのJadeは朝の自宅練習用。布のケースに入れているヨガワークスは、持ち運び用。外でどこかのクラスに参加するときはヨガワークスの軽いマットを使用しています。 部屋の隅にマットを取りに行くとき、そしてま…

夫が多すぎて モーム 著 / 海保眞夫(翻訳)

タイトルでなんとなく手にとって読んだ、はじめてのサマセット・モーム。なにこのタイトル! と思ったら、中身もおもしろかった…。コメディの戯曲です。 このタイトルはアメリカ公演時のタイトルで、イギリスではまじめに「故国と美女」、日本では「私の夫は…

チベット密教 ツルティム・ケサン、正木晃 著

サキャパンディタの「サキャ格言集」を読んでチベット密教の幅を感じ、この本を読んでみました。 読んでみたら、ふたつの視点で気になるところがありました。 サキャパンディタの思想やスタンス チベット密教世界のタントリックなヨーガとインドのヨーガの関…

あなたに読んでもらえて、わたしはうれしい。という気持ち

伊豆で活動する友人のところへ行ってきました。さゆりさんという人です。 まえに繕い物のワークショップへ行ったときに主催者のナオさんがわたしのことを知ってくれていて、そのときに「さゆりさんのブログを読んで、いつか生うちこに会えないものかと思って…

翻訳ソフトみたいな回答になってしまう相談

近ごろ、道で再会したのをきっかけに、過去のクライアントさんと会っている。以来、話しかけてもらえるのはうれしいのだれど、毎度の語調の共通事項として気になっていることがある。 AI化だとか仕事がなくなるだとか生き残りとか、そういう論調のメディアに…

真の独立への道 ― ヒンド・スワラージ M.K. ガーンディー 著 / 田中敏雄 (翻訳)

読者と編集長の対話形式ですが、どちらも書いているのはガンジー。この質疑応答が、グイグイ鋭い。自問自答が鋭い。 このテキストは40歳のときにイギリスからの帰路の船の中で、船会社の便箋に母語グジャラーティー語で書かれたものだそう。それが追々、自身…

石廊崎(いろうざき・静岡県伊豆半島)

なんとなくじわじわと「崖」を見たくなり、石郎崎というところへ行ってきました。 「なんとなく船越栄一郎」「なんとなく片平なぎさ」そんな情景を求めたのは「砂の女」を読んで「砂の器」にイメージが連鎖したため。日本海!と思ったけれど、よく考えたら伊…

私憤と義憤のあいだでケシカラニズムを制御する

日々暮らしていると、会話の中からさまざまな私憤と義憤をブレンドした言葉が耳に入ってきます。 わたしは数年前にこういう思いについて考えたことがあって、そのときに「避けたい思考の言葉リスト」というのをつくりました。いま読んでもまったく思いが変わ…

読書について 他二篇 ショウペンハウエル(著)/ 斎藤 忍随(翻訳)

「思索」「著作と文体」「読書について」の三篇が収められています。 全般、ショウペンハウエル先生はご立腹であらせられる…というトーンで、異様な勢い。ドイツ語がわかる人にはおもしろいのだろうな。 一冊全体が「書くことと人間論」みたいな感じで、文体…

言語化することすらできていなかったし、いつもできるとは限らないけれど

先日、拘束的な状況のなかでがんばっているヨガ仲間が、久しぶりに練習にきてくれました。 話せるときと話せないとき、いや今はそんなことは忘れていたいのだと思うとき。暮らしにはいろいろなモードがあるから、わたしは人を迎える場のありかたはいつもトー…

「名」と「恥」の文化 森三樹三郎 著

儒教は「名教」といわれることもあるそうで、中国人の、そしてその教えを道徳教育のなかで引継いできた日本人の中にある「名」への意識について考えてみるきっかけになる本です。 日本人には、基本的に輪廻思想は染みついていない人が多いんじゃないかな。ヨ…

人は自由に虚像をふくらませる

もう最近はなくなってきたことですが、わたしは7年前くらいまで、「実は50代半ばくらいの男性なのではないか」と思われていたことが何度かありました。いま62歳くらい。おっほん。 別の人と間違えられていたり会ったことのない人の弟子と言われていたり、そ…

太ももをほぐすと、凍らせていた記憶が解けたような夢を見る

先日ある友人が、わたしが以前書いた「太ももの裏の話」を思い出すようなことがあったと話してくれた。太ももをほぐした日に、おかしな夢を見たらしい。 そしてわたしもこの夏、久しぶりにアーユルヴェーダのオイルマッサージを受けた翌日に「でたー」という…