うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

2016-01-01から1年間の記事一覧

高昌寺と涅槃像(愛媛県喜多郡内子町)

駅の観光案内所にあった地図を持って歩くうちこ町。 地図のいちばん遠いところにちょこんと記載されている「ねはん像」の文字が気になってしょうがないので、行ってみました。 車で来る人にはここに大きな駐車場があって、よく見たらレンタサイクルもありま…

うちこへ行ってきました(愛媛県喜多郡内子町)

松山から電車で30分くらいのところにある内子町へ行ってきました。 愛媛県はナンヨ・セイヨ・チュウヨ・トウヨというふうに分かれていて(南予・西予・中予・東予)、これが新潟で言う上越・中越・下越みたいな分類です。いよかんで有名な伊予市や県庁所在地…

人間の土地 サン=テグジュペリ 著 / 堀口大学 翻訳

とことん渇いた土地での経験をもとにした、実録的な小説。 過酷な状況での思考について、こんなにもありありと感じさせてくれる小説はめずらしい。まるで死にかけたような気分になる。死ぬ練習のよう。 もとがフランス語だからか、行動と態度が倒置になった…

人形つくり サーバン 著 / 館野浩美 翻訳

長らく謎の存在とされていたイングランドの作家の小説で、「リングストーンズ」「人形つくり」という二編が収められています。時代は1951年〜53年に書かれたもの。ラジオで江戸川乱歩が好きな人に〜 という感じで紹介されていたので、読みました。 はじめは…

言葉で心をつかむ。 私たちが考えていること、続けていること。 はあちゅう・DJあおい 著

はあちゅうさんの本は読んだことがありましたが、DJあおいさんははじめて。 よくよく読むと二人の主張は立ち位置が逆の場合が多いのだけど、「表現する」というエネルギーの部分で共感しながらぽんぽん話が進むところがおもしろい。たまに、こういう女性たち…

自分に「アウェイ感」という負荷をかける

今年最後の地方クラスを終えて帰ってきました。 いつの間にかブログだけの世界からリアルに外へ出るようになって、何年かが過ぎました。 東京は今年、場所の変更と箱に合わせたアレンジが必要になりました。昨年末で燕スタジオがクローズしたので、アーサナ…

タントラ・ヨーガ瞑想法 スワミ・ジョーティルマヤナンダ S. 著 / 川村悦郎 翻訳

ちょっと解説の表現が抽象的だなと思うところもありつつ、序章からその視点の鋭さに引き込まれます。 人間における根源的な四つの機能が感覚・感情・思考・意思のはたらきであるとして、それらと4つのヨーガの道程(カルマ・ヨーガ/バクティ・ヨーガ/ジニャー…

さよならインターネット まもなく消えるその「輪郭」について 家入一真 著

うなずきながらイッキ読みしました。 わたしはわりと早くからインターネットを利用してきたので、うんうんそうであったと思いながら読んだのですが、ヨガで知り合う人から相談を受けると「ああそうか。この人はインターネットが水道のようにある感覚なのだ」…

思考のスイッチ 人生を切り替える「11の公式」 西島知宏 著

まえにここでも文章を真似した(アイデアをパクらせていただいた)「街角のクリエイティブ」というウェブサイトの編集長のかたの本。都内で開催された広告セミナーでお話されていたことが印象に残り、本のほうも読んでみました。 前半はメソッドのような感じ…

脳は絵をどのように理解するか ― 絵画の認知科学 ロバート・L. ソルソ 著 / 鈴木光太郎・小林哲生 (翻訳)

感覚器官が拾って知覚するその中間と、器官をひとまずおいておいた場合の知覚のオン・オフ、そして知覚の後に起こる脳との連動について、インド人は観察だけでよくぞここまで言語化したものだとわたしは日々思うのですが、この本はそれを美術の理解のプロセ…

ドロッドロの自我の海へダイブ

ここ数年、このブログを読んでくれた人と、たまに「読書会」というのをやっています。先日も関西でいろいろな人と話をしてきました。 読書会は2年前に関西でスタートしたのですが、毎回細かく変化しています。 開催を重ねて思うのは 自分の中に深く潜ること…

JR松山駅・大手町駅周辺で食べ歩き散歩(愛媛県松山市)

松山ではただチンタラしていただけなのですが、普段まったくなにもせずに過ごすということができない気質のわたしでもチンタラできる松山。ここは落ち着けないわたしにちょうどよい、たいへんなリラクゼーション・タウンです。 なんとなくにぎやかな方向へ歩…

青葉湯と喜助の湯(愛媛県松山市・松山駅周辺)

今年二度目の松山は、道後温泉エリアではなくJR松山駅周辺を拠点にしました。 松山は松山市駅というローカル鉄道(伊予鉄)の駅とJR松山駅が離れています。(徒歩10分くらい) 今回はJR松山駅の近くに泊まって、銭湯へ行きました。そのうち片方は「道後と同…

ダリ展(国立新美術館・乃木坂/六本木)

あまりの展示数にメロメロのダリ展。もう京都で観たよ〜って人もいるかな。東京は12月12日まで。 初期の作品から順に進み、ああでもないこうでもないと試行錯誤をしまくった初期のダリの作品がたくさんあるのが良かったです。 その多くの「溜め」があったう…

グルはグーグル

わたしはヨガの行法や哲学を学ぶのに何人かの先生に習ってきましたが、グルとしてどーんと鎮座する存在に「Googleさん」がいらっしゃいます。 ここでブログを書き始めて10年が過ぎましたが、わたしはもともとヨガのブログを書こうという意気込みではなく、黒…

川上未映子(かわかみみえこ・MIEKO KAWAKAMI)

今年読み始めてどっぷりハマってしまった川上未映子さん。 もうあとはほんの数冊しか残っていないかな、というくらい、なるべくイッキ読みしないようにのばしてのばして読みたいのにやめられない。 エッセイもおもしろいけど、やっぱり小説がおもしろい。わ…

松山城(愛媛県松山市)

もともといったんホテルに荷物を置いてから向かおうと思っていた松山城ですが、東雲神社というところにお散歩気分で行ったら道がつながっていたので、スーツケースをゴロゴロ転がしながら、結局城山の中腹まで登ってしまいました。 なんか、走ってる人もいる…

東雲神社・しののめじんじゃ(愛媛県松山市)

前回神戸の帰りに松山の道後温泉へ寄って、また行きたいな…と思ったので、今回は松山へ立ち寄ってから神戸へ向かいました。 関西は宿泊費のインフレがものすごく、神戸でもここ2年は三ノ宮からずいぶん離れたところに滞在しています。となると、四国で風呂に…

はじめやすく、再開しやすく。100%ドロップインの理由

今年も海外や地方からいろんな人が遊びに、ではなく、ヨガの練習においでくださいました。 まえに銀座においでいただいた方のなかに、こんなことをおっしゃる人がいらっしゃいました。 ○○県から来ました。(関東でも北のほうの県) たまにしか来れないのです…

有馬温泉 金の湯・銀の湯、温泉禅寺・湯泉神社(兵庫県)

だいぶ神戸の土地勘がついて、やっと行ってきました有馬温泉。 お昼にギーター読書会を終えて、夜の飛行機に乗るまでの数時間。三ノ宮から片道30分ちょいで行けるので、弾丸でしたが思いのほかゆっくりできました。 かわいい車体。 シートは微妙。 電車を降…

図説中村天風

今ごろになって中村天風さんの説いた「人に好かれる人間になること」について考える瞬間が増えています。何年か前に中村天風さんの本を読んだ頃は自分がまだヨガをはじめたばかりで、力強い言葉がシンプルに響いていました。 それから何年かヨガを続けて、自…

アイデアの争いの話から思うこと

ここ数か月の間に、「モノ」であったり「メソッド」であったり、そういうモノゴトに対してのアイデアを盗まれたという話や商標に関する話がたまたまふたつ、久しぶりに会った人からの話題としてありました。 ひとつは傷心している当人といっしょに「うーん」…

考えかたを質問されて、あらためて考えた

都内でヨガスタジオを運営している人と、つい何時間も語らってしまった夜のこと。積もる話がマウンテン。 お互いそれぞれヨガクラスをやっているけれど、スタンスはまったくちがう。彼女は雑誌やウェブメディアに出たり、女子系のキラキラなイベントも精力的…

モリエール(Moliere)

ふと手にとってパラパラとめくって読んだ「人間ぎらい」の中にあるセリフにおどろき、帰ってイッキに読み通して以来その世界にハマってしまったモリエール。 「人間ぎらい」「タルチュフ」「ドン・ジュアン」はモリエールの三大性格喜劇と言われるらしく、わ…

幽霊 イプセン 作 / 原千代海 訳

これはすごいことを可視化しようと試みたものだ、という戯曲。「人形の家」は夫婦のことが描かれていたけど、こちらは親子も含めた家族関係。 毒親の「毒」の成分分解をするとこうなる、みたいな救いのなさがいい。因習的に「家族は他人よりも思いやりのある…

首の硬直。予行演習のように見る、つらい出来事の再現や失態の夢

3年前に「想定外の事態の受容と後頭部頭痛」について書きましたが、あの強烈な体験以来、頭皮から首のラインが硬くなるたびに観察を重ねています。 今年もサランバ・サルバンガ・アーサナ(肩立ちのポーズ)ができなくなるくらいの硬直が何度かありつつ、そ…

都会で感じる孤独と、山の中で感じる孤独

ネット社会になっていろいろな大会に出やすくなったのはよいのだけど、大会のFacebookページでバンバン写真がシェアされるようになると、「あの日あの時あの場所で君と会って走っていた情報」なども調べればわかってしまったりするので、もう詳細は書けなく…

ボストン美術館 ヴェネツィア展(新潟県立近代美術館)

ヴェネツィアでくくるって、どのような感じなのそれはと思って観に行ってきました。 スタート地点にある「ヴェネツィア鳥瞰図」からいきなりおもしろい! わたしは学生時代にイタリア映画が好きでたくさん観たのだけど、その頃のあこがれの記憶がじわじわと…

オーディションって、なにするの? という質問をした

すでにどこかでヨガの指導をしていたり、いまティーチャートレーニングを受けていてこれからどこかで指導をしたいと思っている人から「ブログを励みにしています」と言われたりして、「なにを? というか、どのような点をどのように?」ということがたまにあ…

わたくし率 イン 歯ー、または世界 川上未映子 著

想像以上のおもしろさでした、主人公は女性。あとは男性一人と、ほかに女性が二人登場する。 物語は展開しないのかと思いきや、最後どんどんすごくなる。あれよあれよとすごくなる。終盤に暴かれていくことに、納得もするけど知りたくなかった、みたいな苦し…