今年も海外や地方からいろんな人が遊びに、ではなく、ヨガの練習においでくださいました。
まえに銀座においでいただいた方のなかに、こんなことをおっしゃる人がいらっしゃいました。
○○県から来ました。(関東でも北のほうの県)
たまにしか来れないのですが、いいのでしょうか。
こういうのは、まじめというのか几帳面というのか、なんというのか。日本人的な律儀さ。
いっぽうで、こんな方もいらっしゃいます。
次に東京に来れるのは、たぶん5年後とかだと思います。
これ、わたしのおすすめの漬物です!
(広島のレモン風味漬物を渡される)
そうそう、このくらいで、いいのです(レモン風味で。という意味ではなく)。
わたしは自分主導で開催するヨガクラスは、もう何年も「100%ドロップイン(会員制なし)」でやっています。誰とだって、もう一生会えないかもしれないという気持ちが、いつもどこかにあります。
さて。
この「ドロップイン」というのは業界用語のような感じで、ちょっとわかりにくいですね。
いうなれば
日帰り温泉入浴
です。
立ち寄り温泉、とも言ったりするようですね。その日だけ入れる、宿泊のような単価の高いコミットメントのいらない関係。
わたしは自分が生徒のときに苦手だったことを排除するならどんな要素かな…と、約10年の生徒経験・指導経験をもとに、いまの形にしています。かえって練習に集中できなくなるような帰属意識が発生せず、継続的に練習できる環境って、作れないものかな〜と。
わたしは場の一体感やまとまりを「見せよう」とする行為に、幼稚園児がNHKの番組でお利口なことを言うのを聞いて気持ちよくなる感情に似た罪の意識を感じます。どうにも、そういう感覚があるんですよね…。こういう感情は、なんといったらいいのかな。感情に名前がない。
なのでヨガクラスも「癒着感ゼロ」に近づけやすい形式を考えてやっています。わたしがかねてより稽古場に望んでいたものがこういうことだったので、そうしています。
いまは全国のヨガスタジオがネットで探せる時代だし、ヨガはそもそも家でもできて、好きな場所で続ければよい話。
わたしの場合は、こんなふうに考えています。
- トライしやすく
背景も経験も問いません。流派を変えるとか改宗? みたいなのも、どうでもいいです。
- 休止しやすく
病気、子育て、介護、結婚、離婚、再婚、転職、引越し…etc. 休止の理由はいっぱい。その理由との結びつきも心のひとつの性向なので、それを含めての身体です。
- 再開しやすく(再会しやすく)
ひと段落ついた、なにかしらの転機がきた、景気づけたい、笑いたい、頭をスッキリさせたい、余剰エネルギーを発散しないとヒステリックになりそうetc…またやりたくなったら、来たくなったら来ればいい。
- ヨガでなくてもいい
健康管理や気晴らしのためだったら、別にヨガでなくてもウォーキングでもジョギングでもいいのです。「○○のために続けている」みたいな祈りっぽい理由づけがあってもいいけれど、それが自分への呪いになることもある。怪我は、そういうときに起こりやすい。誰にも表明しなくていい、内的な理由だけで続くのものが「ときめくもの」の主要成分。ヨガ以外でそういうものが見つかれば、それを楽しむのがよいと思っています。
わたしが作る練習の場は師範を目指すような場ではないし、わたしは自分自身が「よろめいても大丈夫、と思える生活のためにヨガをしている」というスタンスでずっとやってきたので、こんな心身の折り合いかたもあるよ、という提案の範囲でやりたい。ヨガをしていると、不機嫌さをまとわない暮らしに近づけられるから。おしゃれに言うと、アンガーマネジメント。
なので、なんというか…、遠方の人はご当地キャラに会いに来る感じでよいですの!
疲れたら、パワーチャージにおいでください♪