うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

インド思想

マーンドゥーキァ・ウパニシャッド(紹介12:佐保田鶴治 訳「ウパニシャッド」から)

この本に収められているウパニシャッドのなかでは最後のものになりますが、内容がそんなに多くなかったので全て紹介します。このウパニシャッドでは「夢」の状態について語られています。 ウパニシャッドは前期のものは「本文紹介」→「感じたコメント」とい…

マーイトラーヤナ・ウパニシャッド(紹介11:佐保田鶴治 訳「ウパニシャッド」から)

マーイトリ・ウパニシャッドといわれているものと同じです。瑜伽行法についての記述が登場します。(六支瑜伽) 解説には「仏教、数論等の厭世思想の雰囲気内に生じ、またその社会がもはやインドの中世期に入ったことを想わせる点がある」とあり、序章は「昔…

THE TEACHING OF BUDDHA(和英対照仏教聖典)

高野山の宿坊になにげに置いてあったので、寝る間を惜しんで読んでしまいました。そして月曜に泊まった札幌のホテルにもこれが置いてあって、今週また読みました。 仏陀の教えの日英対訳です。偏った単語がたくさん覚えられます(笑)。読みながら、ラーマク…

プラシナ・ウパニシャッド(紹介10:佐保田鶴治 訳「ウパニシャッド」から)

解説に「文学形式上いわゆる問答体の最も壮大な仕組を持ち、作者の文学的意図は余りにも作為的である」とあります。「カタ・ウパニシャッド」でヨーガ味が出はじめて、「〜すべし」的なまとまりが出てくる。「シヴェータシヴァタラ・ウパニシャッド」ではさ…

ムンダカ・ウパニシャッド(紹介9:佐保田鶴治 訳「ウパニシャッド」から)

ムンダカ・ウパニシャッド(剃髪教徒の奥義書)という記載のとおり、内容がこのへんからものすごく「部活っぽく」なってきます。こんだけトレーニングすれば筋肉がつくんだから、それ、やれ! エッサ、ホイサ的な。 ちなみにトレーニングのメニューはおもに…

The Ideal of The Karmayogin/ Sri Aurobindo 著(その3)

今年いろいろなことにチャレンジしようとしてみたことの一つに「英語の勉強」がありました。 シュリー・オーロビンド・アシュラムでとてもよいテキストを手に入れることができたので、自身の勉強をかねて紹介をはじめたのはよいのですが、うちこの英語力では…

シヴェータシヴァタラ・ウパニシャッド(紹介8:佐保田鶴治 訳「ウパニシャッド」から)

前回の「カータカ(カタ)・ウパニシャッド」から2ヶ月も間があいてしまいましたが、ゆるゆると続けます。 数論・瑜伽(Samkhya-yoga)という語が初めて現われるウパニシャッドがこれ。前回「ウパニシャッドは中期から一気にヨーガ味が増してくる」と書きま…

肉体は、花のように。神性は、はちみつのように。

朝の通勤で読んでいる「SAYING OF SRI RAMAKRISHNA」のなかに、とてもかわいらしい問答がありました。このかたの言葉や比喩は、とにかくなんだか、かわいらしい。なんとなく口あけてぽけーっとしている写真をなんとかすれば、きっと女子人気No.1になると思い…

カタ・ウパニシャッド(紹介7:佐保田鶴治 訳「ウパニシャッド」から)

正確にはカータカ(カタ)・ウパニシャッドという記載でした。ここから一気にヨーガ味が増してくるので、佐保田先生のシッダーサナの色も変えてみました。(秋色) 今回紹介するのは「自我に関する教え」「聖音om(オーム)に関する教え」「不滅の自我」そし…

イーシァ・ウパニシャッド/「中庸の道」(紹介6:佐保田鶴治 訳「ウパニシャッド」から)

今日はイーシァ・ウパニシャッド(一名/イーシャーヴァーシァ・ウパニシャッド)から特選で、グッときまくった詩をご紹介します。特選なので、ひとつです。佐保田先生の「ウパニシャッド」には、このイーシァ・ウパニシャッドのまえに「ケーナ・ウパニシャッ…

ターイッティリーヤ・ウパニシャッド(紹介5:佐保田鶴治 訳「ウパニシャッド」から)

これも佐保田先生が抜き出した内容のボリュームが少ないのですが、このウパニシャッドで「瑜伽(ヨーガ)」という言葉の記述がはじめて出てきたそうです。 ウパニシャッドでははじめてというだけで、「リグ・ヴェーダ」には長髪の苦行者の歌があって、ヨーガ…

アーイタレーヤ・ウパニシャッド(紹介4:佐保田鶴治 訳「ウパニシャッド」から)

この本自体、すべてのウパニシャッドの訳ではなく佐保田先生によるいくつかの主要なものを抜き出した構成なのですが、最初に紹介した「チャーンドーギァ・ウパニシャッド」と「ブリハッド・アーラニァカ・ウパニシャッド」に多くのボリュームが裂かれていて…

カーウシータキ・ウパニシャッド(紹介3:佐保田鶴治 訳「ウパニシャッド」から)

このカーウシータキ・ウパニシャッド以降は、先に紹介した「チャーンドーギァ・ウパニシャッド」と「ブリハッド・アーラニァカ・ウパニシャッド」の焼き直しバージョンのようなものが多くなってくるので、「いやあんた、すごいわ!」という発見の感動はなく…

ブリハッド・アーラニァカ・ウパニシャッド(紹介2:佐保田鶴治 訳「ウパニシャッド」から)

昨日の「チャーンドーギァ・ウパニシャッド」に続いて、今日はブリハッド・アーラニァカ・ウパニシャッドのなかから、グッときたものをいくつかご紹介します。このウパニシャッドの特徴をひとことで言うと「色っぽくなってます」という感じ。忘我体験の性的…

チャーンドーギァ・ウパニシャッド(紹介1:佐保田鶴治 訳「ウパニシャッド」から)

ヨガ仲間に借りた佐保田鶴治先生の「ウパニシャッド」を10日間くらい読み続けています。これが、めちゃくちゃ面白い。といってもこのテの本に慣れていないと、一般的には決してとっつきやすい本ではない。でも、できるだけこのエッセンスを伝えたい! ・・・…

心を開け放せば開け放すほど、多くの光

朝の通勤で読んでいる「SAYING OF SRI RAMAKRISHNA」のなかにあった「光」のお話。二つの切り口から見ることができて、面白い。日本はパンチラに興奮する国ですから。 ありがたいインドの教えの本を、こんな風に表と裏から見てしまう、表側はうちこちゃん、…

発現するものに意識を向けること

毎朝読んでいる「SAYING OF SRI RAMAKRISHNA」のなかに、またグッとくるシンプルなエピソードがありました。 仕事の前にこれを読んでいると、その日に仕事で予測している場面に対処する心構えとして、「スタンスは、こうあるべきですよ」と教えられるような…

The Ideal of The Karmayogin/ Sri Aurobindo 著(その2)

前回の「その1」から2ヶ月もたってしまいました。シュリー・オーロビンド・アシュラムで購入した6冊のテキストはすでに読了しているのですが、あらためて咀嚼したいと思った箇所の分解ワークは、まだまだ続きます。 6冊読んでみてわかったのですが、6冊の中…

修行者の知恵。リスクヘッジをすることのリスク。

最近ちょっとビジネス的なお話が多いんじゃないの? と、自分でもツッコミたくなるような話が続きますが、毎朝読む「SAYING OF SRI RAMAKRISHNA」の内容が、いちいち仕事にあてはまるんです。まだ半分も読みきっていないのと、半分はよく理解できないまま進…

腐ったミカンと甘いバター

先日「人気のしくみ」という日記を書きましたが、ここのところずっと、朝の通勤で「SAYING OF SRI RAMAKRISHNA」を読んでいます。そのなかにまたグッときまくってしまった法話があったのですが、それを読みながら、同時に日本人の共感のしくみを思い返すこと…

人気のしくみ

先日「短くて覚えやすいカルマ・ヨーガ・マントラ」(ギタギタギ)を紹介しましたが、いま毎朝読んでいる「SAYING OF SRI RAMAKRISHNA」のなかから、今日は「人気のしくみ」を語ってくださっている法話をご紹介します。 「人気のしくみ」というのは、うちこ…

聖師と呼ばれる人の傾聴、分解技術

朝の通勤中にシュリー・オーロビンド師の本を読み続けて約1ヶ月半が過ぎて(英語なので、紹介しきるには年内かけての長いマラソンになりそうです)、やっと読了。いまは、ラーマクリシュナ師のことばを読んでいます。 オーロビンド師の本の中で最後に読んだ…

Patala(夢の種)

シュリー・オーロビンドさんの本に出てきた「Patala」(サンスクリット語)の説明を英文で読みながら、「こころの深部の教えは英語 ⇒ 日本語で理解していくと微妙に、かつ恐ろしくズレていくもんだ」というのを感じたので、書いてみます。 「Patala」という…

Loveについて。オーロビンド先生の3つの回答

インドから戻ってここ2ヶ月読み続けている、シュリー・オーロビンド師の英語テキスト・マラソン。やっと最終冊の6冊目まできました。ここのところ本の紹介が少なくなっているのは、朝の通勤読書時間をこれにあてているから。 帰りは、もう日本語を使いまくっ…

The Ideal of The Karmayogin/ Sri Aurobindo 著(その1)

デリーのシュリー・オーロビンド・アシュラムで購入したテキストです。 ▼以下のサイトで買うことができます(日本でも!) exoticindiaart.com vedicbooks.net帰国してからの1ヵ月半、ここで購入したテキストと向き合うのがライフワークになっているのですが…

Thoughts To Inspire & Celebrate RAMKRISHNA

ラーマクリシュナ師の名言集。のような本。コピーライトクレジットはGajanan Khergamkerさん。 うちこはインドでヴィヴェーカーナンダさんの本が買いたかったのだけど、あんまりなくて、そうするとどの書店の店員さんも「これが好きな人はこれも好きです」的…

リグ・ヴェーダ讃歌 辻 直四郎 訳(その4:宇宙開闢の歌)

「神様系」「祭祀・生活系」「性愛系」と、過去3回に分けてその面白すぎる内容を紹介してきた「リグ・ヴェーダ讃歌」ですが、今日はそのなかに収められているものの中でも格段にびっくりした「宇宙開闢の歌」をご紹介します。(写真はあまり深く考えていない…

リグ・ヴェーダ讃歌 辻 直四郎 訳(その3:性愛系)

「神様系」「祭祀・生活系」に続いて3日目の今日は「性愛系」でございます。 こんな項目でまとめようと思うくらいなので、ものすごい内容です。読んでいて驚きました。リグ・ヴェーダの中には対話形式のものがいくつも登場します。男女の仲の掛け合いは「別…

リグ・ヴェーダ讃歌 辻 直四郎 訳(その2:祭祀・生活系)

昨日の「神様系」に続いて、今日は祭祀や生活道徳について書かれた讃歌を紹介します。 この本の後半は「婚姻の歌」「布施を讃美する歌」「蛙の歌」など、生活指針そのものを讃美するものがどんどん出てくる。このへんはもう面白くて、何度も読み返した讃歌が…

リグ・ヴェーダ讃歌 辻 直四郎 訳(その1:神様系)

インドにいる間、ずっとこれを読んでいました。 ちょうど旅の前に古本屋で見かけて入手。小さな文庫なのですが内容はこってり。行きの電車から帰りの飛行機までこれにつきっきりで、やっと読み終えました。そして、あとがきと前書きに「インド文明の曙」も理…