うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

修行者の知恵。リスクヘッジをすることのリスク。

白い服
最近ちょっとビジネス的なお話が多いんじゃないの? と、自分でもツッコミたくなるような話が続きますが、毎朝読む「SAYING OF SRI RAMAKRISHNA」の内容が、いちいち仕事にあてはまるんです。まだ半分も読みきっていないのと、半分はよく理解できないまま進めているので、もう今年はこの1冊でいいのではないかと思うくらい。


ラーマクリシュナ師の教えは、「新しい!」という性質の感動を与えてくれるタイプのものではありません。シンプルなんだけど、ものすごくスーッと沁みてくる。純粋でシンプルな魅力。「人気のしくみ」「腐ったミカンと甘いバター」に続いて、三つ目のピックアップです。
今日紹介する「修行者の知恵」も、普段の仕事の場面で自分自身の判断や、周囲で起こる判断環境の "ムード" について、グサリとくるものでした。
「修行者の知恵」という訳は、この章のタイトルのうちこの感覚訳。「Sannyasin」(他のインド哲学書籍では Sannyasi と記載されるときもあります)は、修行者とか行者という意味のサンスクリット語です。


<299個目の法話 「Ideals of the Sannyasin」の章より>
If a white cloth is stained even with a small spot,the stain appears very ugly indeed.So the small fault of a holy man becomes painfully prominent.

汚れの目立たない色の服を着ることは、もしかしたら日常の中で最もみんなに身近な「リスクヘッジ」アクションかもしれない。
今日も、ひとつ仕事の相談をうけて「まずは自分自身の気持ちを認識してみたらいかがでしょうか」という返答をしたのですが、「理解されない」「ものごとが前に進まない」「慕われたいのに慕われない(この悩みもどうかと思うが)」と思う前に、まずは「自分自身は心に白い服を着ているだろうか。黒い服を着ていないだろうか」と、自身のささいな失敗をも顕著に認識する覚悟、「こころの明け渡し」ができているかを確認するのが先。
心に黒い服を着ることのリスクを自らとっている状況に気づいたら、不満なんて出てこないはずなんです。


うちこはインドで、スワミのみなさんがみんな白い服を着ているので「カレーのしみが目立ちそう」と思ったことがあります。


「カレー、いただきました! おいしかったです!」


そう。事実。
ありのまま。あるがままです。

「おいしかったです!」と付け足せることが、人間ならではの知恵なんだろうな。
ハートですね、ハート。

(今日の写真は、インドで出会ったニガナンダさんです)


★ラーマクリシュナの本への感想ログは「本棚」に置いてあります。