うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

2023-01-01から1年間の記事一覧

眠れない人、必聴! わたしが夜に聴いているPodcast「朗読のアナ」

今年の夏は寝苦しかったですね。今年の日本は、9月まで真夏でしたね。 もうあっという間に朝晩に冷えを感じる秋になりましたが、みなさんよく眠れていますか? 今日は、わたしが夜に毎晩聴いているPodcast番組を紹介します。 朗読のアナ 寺島尚正 という番組…

清作の妻(1965年の映画/増村保造監督・新藤兼人脚本) 原作:吉田絃二郎 著

すばらしい映画を観ました。 こんにちは。水野晴子です。 いやほんと、素晴らしかったの。 日露戦争の頃の庶民の話です。清作という農夫とその妻の話なのですが、愛憎の苦しさと美しさがギュッと濃縮されていて、印象が何日も後を引きました。妻役の若尾文子…

生かされているというフレーズについて(1)

ふとしたときに感謝と尊敬の感覚が心の底から湧き上がってきて、そういう気持ちになる。 またそれを再現したいから、そういうものが知りたくなる。 昔の日本のヨガの本を読むと、「生かされている」というフレーズを目にする。 わたしにとって「生かされてい…

客観性の落とし穴 村上靖彦 著

客観性や統計の結果、数値的なエビデンスを求める学生が増えていることをきっかけに、大学の先生がまとめられた本です。 書店で手にして、これは今まさにわたしの身近で起こっていることだっ! と思い、読みました。 数年前からわたしはこのブログに「更年期…

ホルモンバランス調整弁としての「スピリチュアル」の価値

先日、底なし沼に片足突っ込んだかのような経験しました。メンタルの話です。 ── ここ数日、友人に話を聞いてもらっておりました。 話しながら自分の頭と心に起こったことを整理していました。 まだ思い出すと怖くなります。 これまでヨガを通じていろんな人…

私は「うつ依存症」の女/原題『Prozac Nation』 エリザベス・ワーツェル著/滝沢千陽 (翻訳)

少し前に読んだ『運動脳』で、かつてアメリカで大ヒットしたというこの本の存在を知りました。 著者のアンデシュ・ハンセン氏はうつ症状に対して、海外ではプロザックなどの処方がビッグ・ビジネスになりすぎていて、運動を勧めてもそこにスポットを当てるメ…

私は女になりたい 窪美澄 著

なにかのPodcastで聞いて興味を持ってこの本を読んだのだけど、それがなんだったか思い出せなくて(最近こんなことばっかり!)、恋愛ドラマを見るように読みました。 自分の居場所をつくるために背負いこんで荷重オーバーしたり、それで周りが敵ばかりに見…

「言語化できない」には二つの段階があって、だから苦しくなってしまうね

わたしには何人か、ふたりで話すことで頭の整理をしあう人がいます。 どの人も年齢が近く、世代の語彙のようなものが合います。(いつもありがとうございます) 年齢差のある人では、わたしは母親と会えば話をします。父親と二人で住んでいた頃は、父親と話…

「十手の形+ゆっくり呼吸」で、静かに燃える腰痛を鎮火する

今日は、静かな腰痛の話です。 わたしはギックリ腰のような名前からしてわかりやすい腰痛の経験はないのですが、足の突き指からの骨伝道による腰痛や、断食腸内洗浄のあとの腰痛など、マイナーなものをいくつも経験しています。 そして最新パターンとして、…

パニック/巨人と玩具/裸の王様/流亡記  開高健 著

『巨人と玩具』という映画を観て、それがとても面白かったので原作小説を読みました。 小説作品の発表から8ヶ月後に映画が公開されており、いまでは考えられないスピードです。昭和33年といえば、わたしの親世代が小中学生の時代。 この物語はキャラメルを…

メンタルは食事が9割 宮島賢也 著

ページをめくりながら「そこかー」とか「これかー」とブツブツ頷きながら読みました。 とてもアーユルヴェーディックな視点で、まるで生活ヨガのおさらい本のようです。 わたしはここ数年で、野菜のおかずを中心とした自炊率が増えてはいるのですが、どうし…

来年(2024年)の手帳を2つ購入。今年(2023年)の手帳と平行持ちすることにしました

先日、2024年の手帳を買いました。 紙の手帳を継続していることにたまに驚かれるのですが、来年用に2つの手帳を買いました。 100円ショップで買った、大きな文字のカレンダー手帳【上】 フライング・タイガーで買った、横長のカレンダー手帳【下】 予定とTO…

“身内だから” という感情や ”ファミリー” という響きのこと

少し前のことになるが、友人に言ってもしょうがないことを言ってしまった。 「それは当事者ではないわたしから見たら暴力だけど、なんで関わることをやめないの?」 愚問だとわかりながら口にしてしまった。 異性の友人からそれは性暴力ではないかと思うこと…

あなたの疲れを引き受けている部位はどこですか?

今年は猛暑で、まだまだ日中のピーク時は暑く、長い夏でしたね。(まだ全然過去形な感じはしないけど!) わたしは今年、お盆期間中に「おなじみの場所」が疲れを引き受け続けて悲鳴をあげたので、抗生物質を飲んで鎮めました。 わたしの場合は歯茎の中でそ…

なんで行きたくなるのか高野山。これは「推され活」(和歌山県・高野山)

高野山から戻った後のヨガクラスで、高野山へ行ってきましたと話したら「高野山って、何があるんですか」とまっすぐに訊かれて、ものすごく困りました。 ディズニー好きの人が浦安へ行くのと似ているけれど、そこにイベント性はありません。 いま世間で耳に…

波切り不動尊、金輪塔、女人堂(和歌山県・高野山)

高野山にはいくつも塔やお寺があり、参拝しだすときりがないのですが、波切り不動の近くは初めて高野山に入ったとき以後、なんとなくスルーしていた場所です。 これは高野山に限らずですが、ときどき、ここはスーッと気配を消して通るべき場所なんじゃないか…

根本大塔内の絵のこと、中門のこと(和歌山県・高野山)

久しぶりの高野山記です。根本大塔は、わたしの一番好きな場所。 なんとなく、いつもこちら側から入ります。 奥に見える朱色の建物が根本大塔です。 今回は法話のある時間にあわせて行きました。前日に入ろうと思ったら入り口の横に時間の案内があったので、…

増福院に宿泊しました。写経はいつもの大師教会へ(和歌山県・高野山)

久しぶりの高野山。今回は増福院というお寺に宿泊しました。 朝の読経のお部屋で見た、暗い室内に燃える赤い火と神像の姿が印象に残りました。 高野山自体、観光に来て道を歩いているのは日本人のほうが少ないんじゃないかな、という人口比です。 宿に泊まっ…

4年ぶりの高野山 何度歩いても新たな視点で心が止まる奥の院(和歌山県)

初夏に高野山へ行ってきました。一泊旅行です。 行ければ満足なので特に目的はありません。何度も行ったことのある場所を歩きました。 奥の院は、行きはまっすぐ中央の石畳の道を行って、帰りは車道に近い側の社墓群の道を歩くルートが好きです。 有名人の墓…

運動脳 アンデシュ・ハンセン著/御舩由美子 (翻訳)

著者は精神科医。運動の目的を気分転換ではなく “脆弱性が強化されないための防御策” として見てまとめられています。 ストレスというのは脳の仕組み上、完全にはなくならないもの。 だから受容する脳の側で「闘争か逃走か」の二択に暴走しないためのブレー…

大人の心のひらきかた パタンジャリの編纂はセラピーの構造

先日、15年ぶりに『ヨーガ・スートラ』の解説本をじっくり再読した話を書きました。 現在は11年前に読んだ、別の本を再読しています。こうして時間をおいて同じ書物に向き合ってみたら、あることに気がつきました。 わたしの先生が「ヨーガ・スートラ自体に…

デイヴィッド・ホックニー展/東京都現代美術館(江東区木場公園)

晩夏から台風が連続でやってきた、あるどしゃ降りの日に、今日ならゆっくり観れるんじゃないか! と、デイヴィッド・ホックニー展へ行ってきました。 イギリス、アメリカ、フランス、それぞれ住んでいた場所とカラー、作風に違いがあって、90メートルの四季…

(再読)インテグラル・ヨーガ ― パタンジャリのヨーガ・スートラ スワミ・サッチダーナンダ/伊藤久子 訳

15年ぶりにこの本をじっくり再読しました。 主要な節を参照するために何度も開いたことはあったけど、最初から最後までじっくり読んだのは15年ぶりです。(2008年の感想はこちら) 再読したら、これまでの自分を知ることが多くて驚きました。 え、こんな本だ…

サンダカン八番娼館 山崎朋子原作/映画:熊井啓監督

今年の夏に映画館で『サンダカン八番娼館 望郷』という映画を観ました。1974年の映画です。 帰国後の "からゆきさん" を演じた田中絹代さんは、この作品でベルリン国際映画祭最優秀主演女優賞を受賞されたそうです。 冒頭の取材者(原作著者)との出会いのシ…

くよくよマネジメント 津村記久子 著

なんとなく手にとって読み始めたら自分が過去に考えた問題が序盤にあって、のめり込むように読みました。 著者が20代後半〜30代前半で仕事もプライベートも大変なときに書かれたようで、当時でなければこんな言葉にはならなかったであろう濃さを感じます。 …

やっぱり私は嫌われる ビートたけし 著

『教祖誕生』という映画を観てその原作小説を読んで、そこから著者の死生観や宗教観に興味を持ち、いくつか本を読んできました。 このエッセイには『オレでなきゃ言えない「医療費」』という章があり、若い頃に親の病院付き添い・泊まり込み介助をされた経験…

ブラジャーで天下をとった男 ワコール創業者・塚本幸一/北康利 著

おもしろかった~。この社長の伝記を読むのは二冊目です。 この本は今年の6月に出版されたばかり。キーパーソンとなった女性社員への取材から書かれた話もあり、ただの過去ログの寄せ集めじゃない充実の内容です。ぶ厚い本なのに毎日お昼休みのこの読書が楽…

かつて自分がイラっとした間違いを自分でするようになってからのこと

言い間違い、記憶間違いをそのまま出してしまうと凹みます。 すべてを正確に覚えておけるわけではないのはわかっていながら、注意力の低下を感じると凹みます。 他人を巻き込んでしまった際には、なおのこと。 他人を巻き込まなくても凹みます。 最近よく間…

新しいおまじないはカレー風味

8月から更年期対策のおまじないを変えました。同じく吉兆を願うものだけど、唱えるマントラを変えてみた。そんな感じです。 1~2ヶ月に1回のペースで婦人科の先生とお話しする中で、寝起きのHOT!HOT! を近頃はあまり感じないことを話しました。これは、今…

ポリコレ棒を振り回し、身内の内情を暴露する。芥川龍之介による週刊文春的な「猿蟹合戦」「桃太郎」

あの立場のかたのお気持ち、この立場のかたのお気持ち。 四方八方のお気持ちに配慮したらなにも言うことがなくなる世の中で、最強のお気持ちは無敵の人だけが持っている。 いったいなんてこった。 わたしの立場は、わたしの視点は、わたしの心の味覚はどこに…