うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

2023-01-01から1年間の記事一覧

お目出たき人 武者小路実篤 著

少し前に画家・中川一政さんの随筆を読んで、話によく登場する作家の小説を読みました。 わたしはこのブログをはじめる前に(たぶん20年以上前に)『友情』という小説を読んだことがあって、ものすごく面白かったことを記憶していて、だけどその頃は「この話…

閉経のリアル/Yogic Way で粗大体と微細体を観察する

今日の話は、そもそも自分には関係ないと思うかたは、スルーするか、いつか必要になったときに読んでください。 まだ先のことだけど、あるいは全く関係ないけれど、気持ち的にわたしの考えを知りたいという理由でなら、じっくりスクロール大歓迎です。 どう…

出世と恋愛 近代文学で読む男と女 斎藤美奈子 著

読みながら何度も声を出して笑ってしまう本に久しぶりに出会いました。 いやー、これはおもしろい。開放感がある。 だって、わたしも読みながらずっとそう思っていたんだもの。 著者の話についていきたくて、もっと笑いたくて、評されている小説を全部読みた…

そら頭はでかいです、世界がすこんと入ります 川上未映子 著

最新のエッセイを読んでここにも感想を書いたのだけど、読みながら内容になんともいえぬ窮屈さを感じて、昔の文章を読んでみました。 2003年から三年間綴られたブログが書籍化されたものです。 これがどうにも、自由すぎて面白い。なかでも『キャロルとナン…

生誕120年 棟方志功展(東京国立近代美術館)

今年の秋はいくつも観たい展示があるなか、この展覧会へ行ってきました。 皇居外周を走っているときに目にする、竹橋駅近くの美術館で開催されています。 平日の悪天候の日に「今だ!」と思って出かけたのですが、年配のかたと外国人でものすごい人の数でし…

母という呪縛 娘という牢獄  齊藤彩 著

どの書店でも目立つところに置かれているので、気になっている人の多い本ではないかと思います。 2018年に医学部を9浪した娘が母親を殺害した事件のノンフィクション作品。 もっと後で文庫になってから……と思っていたのですが、よくよく考えると「物」として…

シャクティといえばシャクティ・パットだけど・・・

今日はヤングなヨギーさん、ヨギーニ(ヨーギニー)さんに読んでもらいたい話を書きます。 ヨガに関係するカルト事件というと、昔オウム真理教という団体があったんですよね、という知識がある人は、いまの20代30代にも多くいらっしゃると思うのだけど、「シ…

随筆 八十八  中川一政 著

古本屋さんで買って手元に置いていた本を、この秋に少しずつ読みました。 著者の中川一政さんのお名前を尾崎士郎記念館で知り、昨年の夏に真鶴の美術館へ行きました。その前に、絵だけは何度も目にしていました。向田邦子作品の本のカバーやドラマのタイトル…

ブッダが説いた幸せな生き方 今枝由郎 著

紀伊国屋書店が開催するイベントで著者の今枝さんがお話しされている内容に触れてすっかりファンになり、さっそくこの本を読みました。 これまでに著作を4冊読んだことがあり、その題材のセレクトから、おもしろい人なんだろうな……と思っていました。 お話…

ヴァータ病の季節

久しぶりに友人と会って食事をしました。 積もる話が溜まっていたようで、いろんな話を聞きました。 その人はよく反省をする人なので、あれこれ失敗談を聞いたのですが、 わたしが 「いまヴァータ病の季節だからねぇ」 と相槌を打ったらそれがおもしろかった…

王城山と王城山神社。彫り物がナイスな神社(群馬県吾妻郡)

群馬で山登りをして温泉に浸かってきました。 JR吾妻線の川原湯温泉駅で降りて「道の駅 八ッ場ふるさと館」でハイキングマップをもらい、王城山(おうじょうさん)という山へ登ってきました。 標高1123mとのことですが、序盤でグイグイ坂を登ったせいか、前…

神経伝達物質と精神エネルギーとシャクティ

ヨガをはじめて20年近くになります。うそーん。いやーん。 はじめた頃は体力も精神力もやや余らせていたほどで、仕事も恋もインド旅行も家族の問題もいろいろジェットコースターで、衝動的な感情にまみれても処理が自動的に行われていました。 その多くの役…

嵩山登山。表登山道から入り、東登山道から出た(群馬県吾妻郡)

JR吾妻線の中之条駅で降りて「道の駅霊山たけやま」まで歩き、その登山口から嵩山(たけやま)という山へ登ってきました。 標高789mの、ちょっとした山歩きにとてもよい強度です。高齢者と一緒だったのでゆっくり歩き、わたしは登山初心者なので山姥さまが先…

中之条の博物館通りと昌林寺、中之条湯河原線を歩く(群馬県吾妻郡)

ちょいと群馬へ出かけてきました。新潟に住んでいる人と合流するのに、高崎がとても便利で。 高崎からJR吾妻線に乗りかえて中之条駅で降りました。カフェでくつろいだりなんかして、町をゆっくり歩きました。 駅は静か。賑やかなのは博物館通り 駅はパンフレ…

お酒を飲む友人

わたしの人生にエピソードが少なくなった気がするのは、外でお酒を飲まなくなったからなのか、夜中まで出歩いたりしなくなったからなのか、感度が鈍ったからなのか。 先日の本の感想の通りで、読みながらふとそんなことを考えました。 わたしの友人にひとり…

ブルーハワイ 燃え殻 著

わたしの人生にエピソードが少なくなった気がするのは、外でお酒を飲まなくなったからなのか、夜中まで出歩いたりしなくなったからなのか。 この本を読みながら、ふとそう思った。すぐにどんどん読み進めてしまう。読んでいると懐かしい感じがする。前半を読…

Enjoy Motionless Training! で、ハッピーハロウィン

なんとなく毎年ハロウィンにちなんだヨガのイラストを描いています。 今年は「動けないハロウィン」のイメージで描きました。 なーんでか。 わたしは長く渋谷で乗り物を乗り換える生活をしていたので、渋谷のハロウィンの雰囲気はニュースで見るものではなく…

JR吾妻線の川原湯温泉駅、中之条駅、小野上温泉駅へ行ってきました(群馬県吾妻郡)

ちょうど今週末あたりから紅葉真っ盛りなんじゃないかな。 群馬を走るJR吾妻線の駅で降りて散策をしてきました。 4年前に白井宿へ行った際に金島温泉に入り、そこがとてもいいお湯で、この線がずっと気になっていました。ずっと「あづま線」だと思っていたの…

生成AIとハルシネーションとブラーンティダルシャナ

今日は脳内の幻覚の話です。 「ハルシネーション」は英語で、「ブラーンティダルシャナ」はサンスクリット語です。 カタカナの「ハルシネーション」でウェブ検索をすると、生成AIが引き起こす現象として解説が出てくるくらい、用語が定着しています。 AIと共…

女性のこころをつかむマーケティング ブリジット・ブレナン著/谷川漣 (翻訳)

今年の初夏にウェブ・マーケティング関連のちょっとしたテストを受ける機会があって、そのために立ち寄った書店のビジネスフロアでちらっと開いて読みはじめたら目が釘付けになり、昔の本ですが手元に置きたくて買いました。自分をいたわるために買いたくな…

50年前のヤングレディと話が盛り上がって止まらなかった日のこと

数年前の自粛期間をきっかけに、ここ数年で日本の古い映画を観るようになりました。 小津安二郎監督、成瀬巳喜男監督、溝口健二監督、増村保造監督、川島雄三監督、新藤兼人監督・・・と、少しずつ観ているのですが、そうなると必然的に白黒→カラー時代の映…

生かされているというフレーズについて(2)

先日、かねてより理解できずに保留にしていたことについて、理解が深まる機会がありました。 生かされている これは日本語で書かれたヨガや仏教の本でよく見る文字列。識字できるから意味はわかるか、実際腹落ちするかというと、正直なところ「なんか大袈裟…

本気のセロ活(セロトニン取り入れ活動) 朝の太極拳

太極拳を再開しました。もうそろそろ1か月になります。 室内で太陽礼拝もよいのですが、屋外で太極拳もしています。 元々はセロ活(セロトニン取り入れ活動)として、目に朝日を入れるウォーキングをはじめて、距離を伸ばしていくうちに太極拳サークルの人…

おいしいごはんが食べられますように 高瀬隼子 著

わたしはこの「つながってる」に気持ちを合わせられないな・・・。 と、ヨガをはじめた頃に、フレンドリーなワークショップの独特な雰囲気に怯んでしまったことが何度かありました。 それから何年もヨガを続けて40代になった頃には、そう思う気持ちを分解で…

関東・東京近郊の方へ。里親募集 サンセベリア(私的業務連絡)

今日は東京・銀座でお会いできる人向けの私信です。 今年の猛暑が凄すぎたのかなんなのか、この夏、うちのビッグダディがまた子を増やしまして、先日やっと鉢分けの鉢分け(分けているうちに下のほうに子が生まれていたりする)をしました。 これ何リットル…

クリシュナムルティの日記 J.クリシュナムルティ著/宮内勝典(翻訳)

とてもよい本です。 「正気って、どういうことだろう」と思ったときに手にするのに、とてもよい本です。 ヨガの教えは いちいち作為的に捉えて意味づけをして、苦しんでるのね。 おつかれさま。 さて、それはさておき。 という意識の切り替えと視座を与えて…

深く、しっかり息をして 川上未映子エッセイ集

雑誌『Hanako』の連載をまとめたもので、ほんとそれ! と思うトピックがたくさんあったけれど、読んでいてなんだかきつく感じたものもあり、これはわたしが著者の小説を読みすぎているせいだろうか。 特定の部位の美容談義にアクセルべた踏みの巻ちゃんみた…

はじめての精神科・心療内科 わたし流のフォーメーション

先日、はじめて精神科・心療内科へ行ってきました。メンタルクリニックというのかな。 わたしが行った病院は二つの科が併記されていて、どちらという区別もないようでした。 この話には前段があって、以下に書きました。 上記とまた同じことが起こったときの…

タイ式マッサージ ― タイ伝統医療の理論とテクニック リチャード・ゴールド著

今年の年始にタイでマッサージを受け、それからタイの文化を勉強していた流れで、この本も読みました。 身体内の気の流れの考え方はヨガや中医学と共通しているけれど、マッサージの目的やあり方が逆なところが興味深くて。 タイのマッサージは仏教の瞑想と…

インナーチャイルドがぶっ放す Kutarka の尻尾を捕まえたときのこと

おやおや、この人ったらインナーチャイルドだのと言い出したけど、大丈夫かしら? と思ったあなた。 長らくこのブログを読んでくださり、これまでどうもありがとうございました。 お世話になりました。 ばいなら〜。 * * * さて。 タイトルの中に唐突にあ…