うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

2016-02-01から1ヶ月間の記事一覧

強さから生まれるエレガントなディテール

わたしはヨガクラスのときにできるだけデモンストレーションの時間をとるようにしていて、 そのときに 「どうぞ、じろじろ見てください」 と言います。 「触らなければ、どんだけ近づいてもいいですよ」 というと安心するようで、みなさん、離れてじろじろ見…

いまもデイリー150ページビューの頃と変わらぬ気持ちで書いている

わたしはだいたい毎日1つ、ここに文章を残しています。「書いて出す」という習慣は10年くらいになりました。はじめのころは「たまに」だったのが、だんだん「ほぼ毎日」のようになっていきました。過去の文章をたまにボチボチ消しているのですが、ストックは…

図説 ヨーガ大全 伊藤武 著

3年くらい前に買って気になる項目を楽しんで以後、たまに参考書のように開いています。 まったく堅苦しくなく、イラストがいっぱいの楽しい解説書。神話学を踏まえつつヨーガを学びたい人は、手元においておいたほうがよいです。 ちょうどいろいろな教典を英…

乳と卵(らん) 川上未映子 著

これはすごい。この感じを言語化できるんだ…、という思いが読書中に何度も押し寄せます。感情のマッサージ。 文体が独特で、最初の印象は「町田康っぽい」と思ったのですが、途中で「坊っちゃん」の「菜飯となもし」のくだりのようなスピードになります。い…

Samkhya Karika of Isvara Krsna With the Tattva Kaumudi of Sri Vacaspati Misra / Swami Virupakshananda 著

2年くらいかけて、ちびちび読んだ本です。いま買えるKindle版のひとつ前のバージョン。 これまでに何冊か「サーンキヤ・カーリカー」の注釈本を紹介してきましたが、どれもガウダパーダ註(ガウダパーダさんの解説)でした。服部正明先生の訳が収録された「…

ひねりがなくて印象に残る、マレーシアの広告

マレー半島は行ってみたらインド人、中国人も多くの比重を占めていて、これといって「これがマレーの心だ」みたいな濃ゆいものがない。 マレーで話した人に共通するマレーらしさがあるとしたら、それは「あなたが誰でも、かまわないわ」という雰囲気。この種…

ウブディア・モスクと王宮博物館(クアラ・カンサー / KUALA KANGSAR)

イポーからバスで行ける小さな町「クアラ・カンサー」は見どころがいっぱい。 イポーのバスターミナルを11時50分出発して13時25分に到着。だいたい50キロくらいの距離ではないかな。バス運賃は6.2リンギット(177円)。 ここには有名なモスクがあるので、聞…

イポーからクアラ・カンサーへローカル・バスで行って、街歩き

クアラ・カンサー(KUALA KANGSAR)という町は、ぜひ見落とさずに訪れて欲しい、とてもかわいらしい町です。地球の歩き方にも、1ページですが紹介があります。位置はタイピンという街に近いので、交通網はタイピンとクアラ・ルンプールだけ記載されています…

あたまは物質、と感じるとき

先日、ノートを見ていたら 1月分を今口む とメモ書きがありました。 なんじゃこりゃ。 こういうとき、頭は物質なんだよなぁ、と思う。 わたしが書きたかったのは 1月分を含む なのでした。 そのメモはデーヴァナーガリー文字(インドのゴニョゴニョした横に…

「もっと早く」は「more than いつ?」(夏目漱石「こころ」読書会での演習より)

今日は夏目漱石の「こころ」のオチに思いっきり触れる内容なので、これから小説を読もうと思っている人は、いますぐブラウザを閉じてください。 読書会ではさまざまな演習をします。小説の中で抽象化されいる表現は「読者の記憶の中での紐付けを試されている…

坂の途中の家 角田光代 著

なにこれ知ってる人だらけ。というか、わたしだらけ…。 両足首をつかまれて、「これも経験あるでしょ、これも経験あるでしょ」という紙芝居を100枚ノンストップで見せられるかのようなしんどさで、読むのをやめられなくなる。 夫婦の人には「対等って?」と…

イポー旧市街はリトル・インディアとリトル・チャイナが楽しい

イポーはおもしろい都市で、新市街は六本木・旧市街は下北沢みたいな感じです。(新旧タウンの対比はこちら) 旧市街はおしゃれなカフェなどもあるのですが、インド・シティにびべたんのカレンダーが売っていたり、リトル・チャイナに豆腐花のお店があったり…

ペラ・トン(霹靂洞 / Perak Cave Temple)イポーの石窟中国寺院

イポーからローカルバスに乗って、石窟寺院へ行ってきました。ここはすばらしく楽しい寺院で、見どころ満載です。 現地の人は「べらとん」と発音していました。イポーのローカル・バスステーションで「クアラ・カンサー行き」に乗り、15分ほどで寺院の前のバ…

チャルラータ(CHARULATA)インド映画

先日感想を書いた「ビッグ・シティ」と同時上映で観てきました。 女優さんのマドビ・ムカージーは「ビッグ・シティ」と同じ人なのだけど、かなりふっくらして見えます。この映画の設定のために肥えたのかな。デ・ニーロか! 顔は明らかに同じなのに、別人に…

便とメンタル

わたしはたまにアーサナのクラスで便(クロネコヤマトではなく、うんちのほう)の話をするのですが、ヨガの効果のもっともシンプルなものとして「便と一緒に、こころの便も出る」という実感があるので、「便が出やすい構成」でクラスを組み立てることがあり…

イポーのナイトライフ

イポーの前に滞在していたコタ・バルでワイルドに葉っぱを食べ過ぎた結果…。 わたしはイポーで、軽食しかとれませんでした。 朝から何も食べずに観光し、夜ホテルから徒歩1分以内の店で食事をする。そのくらい慎重な、ガラスの胃腸を抱えての滞在。こうなっ…

IPOH BOUTIQUE HOTEL(イポー・ブティック・ホテル)

東側の都市コタ・バルから西側の都市イポーへ移動してきました(移動の様子はこちら)。 ひとつ前の滞在地ではホテル探しにたいへん苦労しましたが、イポーではタクシーの運転手さんがぐるぐる街をまわっている車窓から、このへんにエコノミー・ホテルがあり…

祖父江慎+コズフィッシュ展:ブックデザイ(日比谷図書文化館・日比谷公園内)

漱石コーナーという催しが気になり、日比谷公園内の日比谷図書文化館でやっている「祖父江慎+コズフィッシュ展:ブックデザイ」という展示を見てきました。 そういえばこの本、見たことある! と記憶に残るデザインの本がズラリと並び、最後の漱石コーナー…

シュリ・アーナンダマイー・マーの生涯と教え アレクサンダー・リプスキ 著

パラマハンサ・ヨガナンダ著「あるヨギの自叙伝」に登場するあの人物の本が、やっと日本語で読めるようになりました。 インドでは有名な人なのでアシュラムも各地にあり、わたしがよく行っていた本屋さんの人は「マーナンダマイー」と呼んでいました。 この…

ヘヴン 川上未映子 著

読み始めで思春期っぽい話に入っていきつつ、途中からページをめくる手が止まらなくなる。 中盤までいじめの描写がかなりきついのだけど、それが差別感情抜きには語れないことをのちに示すための土台になっている。 この小説に出てくる少年少女それぞれが、…

グッドではなく、ベター。マイナスをゼロにできればいい、くらいにしか思っていない

わたしはたまにアーサナのクラスの前に「ヨガを続けることで気づいたこと」を話すのですが、すでにお会いしている人には「ヨガをはじめたきっかけ」よりも「続けている理由」のほうが興味深いようです。そりゃそうか。もうはじめてるんだもんね。 先日、銀座…

スルーする技術 トキオ・ナレッジ

これはすばらしい本。ぜひ読んだほうがよいです。 いくつか引用しますが、最後の引用は沖正弘さんの言葉ではありません。この本は「トキオ・ナレッジ」という知識集団によって書かれた本です。めちゃくちゃいまどきの本です。 そもそも、私たちはメールの返…

コタ・バルのマーケットと時計塔周辺散策

コタ・バルでは州立博物館や手工芸博物館&ビュッフェ、クランタン川など見どころが多いのですが、中心部には市場があります。 市場の近くから時計塔(州立博物館の前)までが市街地になっており、市場は夕方で閉まります。 このカラフルな建物が市場。 地階…

ハンディクラフト博物館と食堂「NASI ULAM CIKGU」(コタ・バル)

コタ・バルは歩いてぶらぶら観光できるところが多く、なんとなく気楽な街。 州立博物館が楽しかったので(ラクダのおかげですが)、手工芸品の博物館にも行ってみることにしました。「地球の歩き方」にこの博物館に併設されているビュッフェがおすすめとあっ…

クランタン州立博物館(Kelantan State Museum / コタ・バル)

滞在したホテルの近くに博物館があったので、行ってみました。時計塔の前にあり、入館料は5リンギット(143円)。 わたしが行ったときはイスラームの歴史と戦争に関する展示がされていて、中で見た映画がすごくおもしろかったです。 こんなきれいなの持って…

クランタン川沿い散策(コタ・バル)

コタ・バルは街の中に観光地が多く、その一つが「川沿い」です。ただ歩いているだけで楽しい。 地図を見たら川があるようだから行ってみよう、くらいの気分で街の中心部から歩き始めました。 時計塔のあるロータリーのような丸い交差点から川のほうへひたす…

HOTEL POLITAN(コタ・バル)

クアンタンからコタ・バルへ移動してきました(移動の様子はこちら)。コタ・バルは到着してから宿探しにたいへん苦労しました。ホテル自体はたくさんあるのですが、窓のあるお部屋がどこも満室。 混んでいる時期ではなかったので不思議だったのですが、しば…

THE BIG CITY(邦題「大都会」)インド映画

1963年のインド映画(ベンガル語)です。軽い気持ちで観に行ったのですが、とんでもない映画でした。 世代の変化、男女関係の変化、旧支配国・隷属国の関係の変化を完璧な球体に丸めたような作品。 インドの男社会は苦しい。儒教に似た世代のタテ社会に、同…

黒い画集 第二話 寒流(映画)

鈴木英夫監督・松本清張原作の映画です。タイトルに「第二話」とありますが、これで完結している話です。 なんだか急な感じがしますよね。なんでその映画? と。発作的にDVDを買って観ました。ラジオ「伊集院光の週末TSUTAYAに行ってこれ借りよう」を聞いて…