わたしはヨガクラスのときにできるだけデモンストレーションの時間をとるようにしていて、
そのときに
「どうぞ、じろじろ見てください」
と言います。
「触らなければ、どんだけ近づいてもいいですよ」
というと安心するようで、みなさん、離れてじろじろ見ます。(そんな奥ゆかしいみなさんが好きです)
わたしはそのあと、みなさんがそれぞれ、わたしのどこをじろじろ見て練習しているのかを確認しています。
ヨガのアーサナの間に「なるほど!」と思ったことを全て同時に身体に反映できる人はいません。
どこかひとつか、ふたつです。それでじゅうぶんです。「やりたい動き」が見つかると、楽しいんですよね。
なるほど。この人は、つま先ロールのエレガントな動きに興味があるのね
なるほど。この人は、パワフルで安定した不動のチャトランガをしたいのね
なるほど。この人は、このタイミングでのステップをバチッと決めたいのね
なるほど。この人は、目線の移行まで丁寧にやりたいのね
なるほど。この人は、顎や肩の上がった余裕のなさを直したいのね
などなどなどなど。
アシュタンガ・ヴィンヤサ・ヨーガは、強さから生まれるエレガントなディテールが多いので、
みなさんに
あの瞬間の、あの感じ、わたしもやりたい!
と感じて、真似してほしいことだらけです。
わたしはどんなアーサナも上手にこなせる講師ではありませんが、ちょっとしたことができるようになったときの喜びと、その細かさの記憶には自信があります。
中日ドラゴンズの選手の細かすぎるモノマネをする牧田さんにハマっていたわたしですから。
みなさんの動きも
へぇ〜。そこ拾ったんだ。へぇぇ〜。
って思いながら見ています。
油断しないでね。