静岡市に住む友人のところへ行ってきました。
その際に行きたいところを訊かれて、清水区にある鉄舟寺へ行きたいと言ったら「そこ、場所知ってるけど行ったことない。何かあるの?」と質問されました。
「加山雄三がぐわーっと上がってくる階段があってね。そこへ行きたい」というわたしに友人も付き合ってくれたのですが、現地でふたりの年配男性に尋ねてみるも、どの道かわからないとのこと。
そりゃそうなんですよね。おじさまたちは見たところ、いっててせいぜい70歳そこそこ。加山氏が30歳の時の作品なので、まだ少年だったんじゃないかな。そのくらい昔の映画です。
山門から左にある墓地の階段を登っていきます
ここを左へ行くと墓地があります。その墓地の真ん中の階段を上がっていきます。
尾道に来たかのような景色。ここであってるかな~と思いながら上がって行ったところで・・・
街を見下ろす高さまで来て、ここだ! と思いました。
もう気分は加山雄三です。心の中で「義姉さん!(ねえさん)」と声が出ます。ゼイゼイ、ハアハア。
観音堂
到着してみたら映画で観たイメージよりも小さく感じました。
南無閻魔大王、とあります。
さらに進むと、南無大師遍照金剛、とあります。お堂の中にはお大師様(空海さん)がいらっしゃるのかしら。
友よ、付き合ってくれてありがとう。
横にもうひとつお堂がありました。
のぞき穴からお姿が見えます。毘沙門天だったかな。
なかなか険しい坂でした。この坂へ来たかったのでした。
自分の疲労と身長から逆算して加山雄三さんの脚の長さを存分に感じることができました。あのシーンのセリフの息切れは決して大げさなんかじゃない、と思う結果になりました。
わたしは一体、なにを検証しに来たのでしょう。
いいんです。わたしが楽しければ。
全然明るいヒーローでも若大将でもなく、ちょっとこれは不気味すぎて惚れるレベル、という演技。相当ヤバいことになっています。
昔の映画って、思考と行動のプロセスが現代と違いすぎて、爽やかなサイコパスに見えるんですよね・・・。
この映画は、わたしにはホラーでした。(間違いなく名作です)
鉄舟寺の本堂は山門の右の坂から
わたしの目的地は観音堂(というか、坂)でしたが、鉄舟寺の本堂はこちらです。
山門の右のほうのなだらかな坂を登ったところです。
こちらにあったお経は、現在は五島美術館(世田谷区上野毛)や東京国立博物館(上野)にあるようです。
▼こちらのお寺です