うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

2012-09-01から1ヶ月間の記事一覧

身体について語るときの主語のはなし

「消化にいい」 「消化がいい」 「消化に悪い」 「消化が悪い」 これいつも、どれを選んでも違和感を感じるんです。主語がどこにあるのかと。 食べられる側で出てくるものは 「食べ物」(類のまとまり) 「うどん」(などのメニュー名) があり、 ここからが…

チョギャム・トゥルンパ(Chogyam Trungpa)

エゴとユーモアの関係を教えてくれる、聖人のイメージを根底からくつがえすチベット僧(参考:Wikipedia)。 絶版本ばかりでどれも高値なので、図書館で借りることができた2冊の本をとことん読んみました。指導スタイルは賛否両論な人だったようだけど、苦し…

読者さんから身体漫談生ブログでいただいた質問への回答

関東で、ヨガをまったくやったことがない人向けの身体漫談(生ブログ)をやってみました。 写真のドアラ師匠は、「むずかしいバランスの中でも常にユーモアと余裕を忘れない姿勢」の象徴です(強引・笑)。まったくの初心者さん向けに身体ネタを構成するのは…

霊雲院、明暗寺(東福寺内・京都)

東福寺はこれでひとつの寺、ということではなく、延暦寺のようにたくさんの院や庵が集まっての東福寺。先日紹介した場所のほかに、もうひとつ重森三玲氏の庭園が見られる場所がありました。ここもよかった。 霊雲院。そのまえは不二庵と称していたそうです。…

西原理恵子×月乃光司のおサケについてのまじめな話 アルコール依存症という病気

先日病院でもらった「依存症家族ミーティングのしおり」にあった、初めて勉強する人向けの5冊の推薦本のなかの一冊。迷わず最初にこれを選びました。 前半は、ショート・マンガとともに、夫がアルコール依存症だった家族の立場から西原氏が、後半は自身がア…

臨済宗 大本山 東福寺(京都)

25の寺院が集まる東福寺。1239年着工の禅寺です。京都駅からそんなに遠くないところに、こんなスポットがあるなんて。 長く京都にいたときに、いくつかのリストを京都の友人に見せたら「ここは、重森三玲の庭園がありますよ」というんで、「行ってくる」と即…

槙尾山 西明寺(京都)

高雄山・神護寺、栂尾山・高山寺とともに三尾の名刹と言われるお寺。 空海さんの甥の智泉(ちせん)が神護寺の別院として建立したと伝える、小ぶりなお寺です。「空海さんの神護寺」と「明恵さんの高山寺」の間に、椎間板のような存在感。いてくれてありがと…

栂尾山 高山寺(とがのお・こうざんじ・京都)

神護寺の近くにある高山寺へ行ってきました。神秘家列伝・第一巻にも登場した明恵さんのお寺です。 山村美紗サスペンス・エリアへ来たのは4年ぶり。京都の都会を離れたこのあたりは、なんだかほっとします。 ここで手にしたパンフレットで初めて知ったのです…

依存症の専門家さんたちの力を借りる

きのうに引き続き、今日は形成外科へ。わたしは付き添い。抜糸のスケジュールなどを決めてきたらしい。 診療中に、わたしはきのう教えてもらったことを実践すべく、地域の専門機関へ電話をした。 事情を話したら、本人に自覚が芽生えているいまのうちに依存…

緊急外来から呼び出されて、一日ゆっくり過ごした

今日は朝に病院から電話があって、父親が路上で倒れて救急車で運ばれ、歩行困難なので迎えに来てほしいとのこと。この時点で予定はいったんまっさらに。もうずいぶん、おどろくとか、ショックとか、そういう感情がなくなっている。 こういうことは初めてでは…

インドで考えたこと 堀田善衞 著

1956年(昭和32年)のアジア作家会議参加時のことを綴った旅行記。 詩人・小説家の文章なので、なにげないフレーズに突き刺さるものがある。 人は、自分の考えをかたちに見た、と思ったとき、嬉しくなることは出来ない。負担が重くなるばかりなのだから。 (…

御嶽山 播州 清水寺(兵庫県加東市)

以前紹介した兵庫県加西市の「一乗寺」と同じく法道仙人由来のお寺です。きよみずでら=京都だけではない。ここは、兵庫の清水寺。 627年に推古天皇勅願により根本中堂が建立され、725年に聖武天皇が行基菩薩に勅願して大講堂を建立したという、由来はかなり…

びべたんの昔の姿が、なんとなく法然

今日はインド人師匠のもとへ新しい雑誌が届いていたので、コソーリ盗み読み。 ヒンディなのかベンガル語なのか、わたしにはわかりません。 一冊目。 わ。ターバンないバージョンだっ☆ きゃぴ。カメラカメラ。 二冊目。 紙面が多い! ラマクリ師匠はいつもの…

ヨガの動作の傾向と、身体の癖

今日は以前紹介した手嶋昇さんの書かれた「姿勢保健均整法」を引用しながら、ヨガ目線でわたしの個人的研究考察を書きます。 身体均整法で見る場合は両脚を揃えて立たせ、目を閉じて全身の力を抜かせるという方法で、こうすると身体を維持することが困難にな…

仁和寺の宿坊 御室会館(おむろかいかん)

京都仁和寺の宿坊「御室会館」に一晩だけ泊まってみました。遣唐使廃止直前の時代に、宇多天皇によって開創されたお寺です。平清盛で阿部サダヲさん演じる「藤原信西」があこがれていた、遣唐使の時代にできたお寺よぅ。というと、あああの呪いの直前の時代…

コタキナバル旅行の予算と持ち物、まとめINDEX

インドやスリランカほど原始的ではないので、持ち物でこれは特有だなぁということはなかったです。 今回のテーマは「アジアのイスラーム文化」だったので、少し色合いが偏っているかもしれませんが、リーマンショック以前まではバッキバキにリゾート開発をさ…

動作でわかる筋肉の基本としくみ 山口典孝・左明 著 / 石井直方 監修

今日は最近よく参照している本を紹介します。 過去にも解剖学の本を何冊か紹介したことがありますが、わたしにとっては解剖学も身体論の一部という位置づけです。 脳からの指令、コントロールできない脳(こころや潜在意識)に引っ張られる動作、神経・血液…

従者マウントの書として再読「バガヴァッド・ギーター」上村勝彦 訳

この本は5年前に感想を書いているのだけど、再読しました。 初読みのときは、この本の章句を主に「カルマ・ヨーガの厳しくてイイ話」を、ヨガを続けるモチベーションに転化していた。そういう読み方をしていた。 はじめは、マヌ法典やウパニシャッドのありよ…

下流志向 ── 学ばない子どもたち、働かない若者たち 内田樹 著

2007年の本。すごく売れた本のようなので、「それ読んだ!」という人も多いかな。 「けしからん!」と思うことだけを並び立てるのではなく、そこから多面的に分解しつつ、「性根の考え方の方程式はこういうことであろう」「それは社会がこのように変化したこ…

比叡山登山と延暦寺散策

比叡山に登ってみました。今日の大河ドラマ・平清盛でも思いっきり幅を利かせていた比叡山の山法師たちの感覚を少しだけ味わってみたくて。といっても、京都の真ん中からではなく、叡山電鉄の「修道院」登山口からです。そこは現代ルート。せめて法然の百万…

日本人なら知っておきたい仏教と神道とヨーガの歴史・関西編

8月に神戸三宮で「日本人なら知っておきたい仏教と神道とヨーガの歴史」漫談をやりました。関西は初遠征。 ここは平清盛でアツいエリア。仏教素地の高い地域ということもあり、関西版ではみなさんのお話もうかがってみたく、「1時間半の拡大版・超少人数でサ…

イスラームから世界を見る 内藤正典 著

先月出たばかりの本です。帯のとおりですが、ニュースを見ているだけではわからなかったことが「各国の宗教意識と政治の事情」という軸できめ細やかに書かれています。今後世界情勢のニュースを見るたびに参照することになりそうな一冊。 「こころのこと」が…

ごみ袋と長靴が教材になったときのこと

「あれれ?」「イテテ」「ほよよ」日常の身体動作から発生する違和感。ここに学ぶことがいろいろあるのですが、さっきちょうど長靴が教材になったので、先日のゴミ袋の件とあわせて書いてみます。 ■神経の細かいところを起きぬけにいきなり使うと首にくる あ…

宗教を学ぶときの視点(「インド思想史」とともに)

今はイスラームを掘り下げていますが、その前にヨーガを含むインド哲学、チベットや中国を経由して日本に伝わっている教えを中心とした仏教を、ちまちまと楽しみながら学んできました。そういうことをしていると、アジアや中東の宗教を比較したときに、いく…

ヨーガを楽しむ会 in ウィングス京都(協賛:ヨーガ禅道院)

先週は関西に居たのですが、土曜に佐保田ヨーガの「ヨーガを楽しむ会」に参加してきました。 桃山南口のヨーガ禅道院の出張版のような形で、親鸞の「女犯の夢告」でおなじみの六角堂近くにある「ウィングス京都」の音楽室で開催されています。 音楽室へ入る…

市立モスク(City Mosque)その5:ラマダーン日没編

概要編、食事編、運営編、談話編に続き、ラマダーン日没編です。 モスクの人に「いろいろな人が集まって面白いよ。日没後は中に入れるし」といわれたので、ラマダーン終了の日没のタイミングでモスクへ行ってみました。 いきなり楽しい。市立モスクの売店は…

ガーンディー聖書 エルベール 編 / 蒲穆 翻訳

ガンディー(ガンジー)がエラブダ(Yeravda)の獄中から弟子たちに送った一連の書簡と、出獄後に書かれたスワデーシ(Swadesi)の一書をエルベール氏が1937年に抜粋編集したもの。岩波書店から1950年(昭和25年)に発行されています。 <現代版は「ガンディ…

市立モスク(City Mosque)その4:談話編

概要編、食事編、運営編に続き、談話編です。 市立モスクでは運営者のかたとお話がはずみ、「ちょっとオフィスで話しましょう」ということなりました。SYEDさん(このモスクのマネージャーさん。BENDAHARIというらしい)が話してくれたことがものすごく面白…