うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

比叡山登山と延暦寺散策

比叡山登山と延暦寺散策
比叡山に登ってみました。今日の大河ドラマ平清盛でも思いっきり幅を利かせていた比叡山の山法師たちの感覚を少しだけ味わってみたくて。といっても、京都の真ん中からではなく、叡山電鉄の「修道院」登山口からです。そこは現代ルート。せめて法然百万遍のあたりから歩けばよかったんだろうな。
高野山のときはそもそも考えも準備も装備も甘く途中で断念したうちこですが、比叡山はそこまでしんどくなく登ることができました。
高野山は、イメージとしてソフトクリーム。ぐるっと回る感じで日なたを歩く。登山というよりも歩み苦行。
比叡山は、トムとジェリーのチーズ。角度はそこそこあるのだけど木陰の中をグングン進む。登山ぽい。わたしは登りしかしませんでしたが、ここから下山する道程には「下りてきてやった感」「下りてこなければいけなかったんだ感」があっただろうなと思う。



わたしが感じてみたかったのは、この感覚の、「脚」(脚だけ・笑)。


普段ヨガができていれば、運動不足めの女子でも4時間あれば登ることができそうです。
わたしは8時15分に「修道院」駅から登山口へ向かい、山を登り、山王院堂に11時に到着しました。ちょいちょい休憩しました。高野山はひとりで行ったのですが(厳密には同行二人)、今回は目に見える人間として東京と京都のヨガ女子が同行してくれました。うちひとりは56歳の健脚ヨギ。




出町柳から電車を降りたら、線路の反対側の道をまっすぐ進み、突き当りを左折します。
まったく登山口への案内がないので、そのへんを歩いている人に「きらら坂」から登山をしたいのですが、と聞きながら歩きましょう。




真っ直ぐ進むとこんな小さな川沿いの道があるので、そこで右折。ひたすら突き当りまで歩きます。
けっこう長い道のりです。




小さな看板は、あるんですけどね。「雲母坂」と書いて、きらら坂。





ここまでくると、やっと登山な感じです。





道中は基本的に「水曜スペシャル」です。そんなにやさしい道ではありません。が、





緩急ある感じなので、ほどほどに休めます。よくできたルート。




途中でちょいちょい「登ってる感」も感じられる。





名前はかわいいんだけどねぇ。しっかり登山です。




ロープウェーを使えばすぐつきます。なかの人たちが「うわぁ! 歩いて登ってる」と。手を振る。






この辺から、滋賀から登ってくる「坂本ケーブル」のルートと合流する。スキー場跡を歩く。






もうすぐ延暦寺エリア、というところで、景色を楽しむスポットがある。




根こそぎ倒れそうで倒れない。ナバーサナ中っぽい。




ここが、広い延暦寺(ここだぜ! って寺がある感じではなく、山全体で延暦寺)の大きく3つに分かれるエリアの分かれ道。いずれにせよ、ここに戻らなければならない。到着してからも、山なのです。




こっからは比叡山スナップなのですが、そもそも比叡山東京ディズニーランドどころではないくらい、スターが多すぎます。
僧侶の○○が修行した場所、というのがたくさんあるのですが、その○○がいちいちビッグネームです。法然親鸞日蓮栄西、一遍、道元……、って! という状況です。
仏教を学んでいる人ほど「きりがねーな、おい……」ということになるので、感覚的に楽しみながら廻りましょう。「今日は親鸞スペシャルで」などのテーマを決めて何度も楽しむのもよいですね。





中でひとりの僧侶による読経が聞こえてきた山王院堂。




三鈷杵かな、五鈷杵かな。ざっくりでわからん。






最澄さんが眠る浄土院はメインのエリアから離れている。学長さん、という感じなのかな。
高野山のような、奥の、奥の、奥の院に眠っておられますー、という大師信仰の雰囲気とちがって、さりげない。




普通だったらキャーッ! っとなるのだけど、遠くのミッキー見てたらすぐ後ろにミニーがいたよ、というようなこの山では、だんだん麻痺してくる。ぜいたく病になる。





止観道場とか、普通だったら大興奮なんだけど。




そんななか、ここはグッときた。



長野から比叡山入りした800年〜859年の僧「恵亮」修行の地。当時の修力霊験で最も優れていたといわれた人。妙法院の開基は最澄とされているけど、恵亮さん創建なのだそう。
こういうのは、行ってみてわかる話。この山の中でも「さりげないけどちゃっかりいい場所」にある。霊験って、こういう使い方をするんだわ、きっと。






ひとおり歩いたのですが、「椿堂」は、「そりゃねぇぜ……」という気がしたりする。
聖徳太子が入山したおりに……、って、ブッダジャイナ教をのみ込もうとするヒンドゥー教のそれと同じかほり。
「とにかく権威のありそうなありがたい系は盛っておけ」という時代があったんでしょ。あったんでしょあなたたちっ! という気になったりします。






ちょっと冷めてくる。





でも歩いていると、楽しい!




ここは楽しかった!「根本中堂」



20人以上から申し込める法話があって、わたしが入ったときにちょうど開催されていました。
400人くらいを相手にした仏教漫談技術にめちゃくちゃ刺激を受ける。袈裟で割り増し効果があるにせよ、老人のハートをつかむ話術は、さすが日本一の仏教エリート輩出山。「豆まきは、魔(ま)を滅(めっ)する」とか、ちゃっかりメモしてみた(笑)。





智慧文殊楼。ボケませんように。最近、僧侶の名前がぜんぜん出てこない。




そうそう、比叡山紀貫之ファンにもたまらんスポットなのね。
紀貫之のアンサイクロペディア」はなかなか愛があっておもしろい。こういうネット・カルチャーはきらいではない。
実物はめちゃくちゃモテたんだろうなと思う、歴史上の人物。




大講堂の中にたくさん絵があったのだけど、わたしのメモにはこうありました。
暑くてちょっと疲れていたときのメモです。

  • 法然:四角いふくふく顔。金持ちっぽい(ちょっとがっかりした)
  • 親鸞:白マフラーすてき(かっこよかった☆)
  • 栄西:目がめちゃくちゃ細い(勝手にイケメンのイメージをもっていたら、ぜんぜん違った)
  • 一遍:やっぱり立ってる(そりゃそうだろ)
  • 龍樹はアリだなぁ(なにがどうアリなのか書いてない。忘れた)
  • アーナンダがイケメンに描かれていないのはなぜ(なぜ、だねぇ)

いろいろツッコミ続きで疲れたので、帰りはバスで下山しました。