京都仁和寺の宿坊「御室会館」に一晩だけ泊まってみました。遣唐使廃止直前の時代に、宇多天皇によって開創されたお寺です。平清盛で阿部サダヲさん演じる「藤原信西」があこがれていた、遣唐使の時代にできたお寺よぅ。というと、あああの呪いの直前の時代、というイメージがわくかな。
真言宗御室派のお寺で、「いつかは行きたい」リストに入っていました。朝のお勤め、法話のおもしろさ(ここ重要)がすばらしくよかった。
とにかく広い。世界遺産でもある。
入り口すぐのお土産コーナーに、うのちヨギ・アイテムが!
わー。文字が出てくるんだってぇ。久しぶりに物欲がわいてしまった。
夕食には間に合わないスケジュールだったので、朝食のみ。お勤めの後にゆっくり味わいました。
チェックインすると、朝6時からのお勤めへの参加のしかたを丁寧に教えてもらえます。「お勤め」をしっかりメインにおいていることがよく伝わってきます。ここ、重要。「宿坊宿泊だわっ」という雰囲気だけでなく、「お勤めあっての宿坊宿泊」であることがしっかりとしたサービスになっている。
お泊りのお部屋から本堂まで、5分くらい(もっとかな)歩きます。とにかく広い。
この散歩がすごく気持ちよい。朝の塔の涼しげなたたずまい、たまらん。
理趣経も、菩薩明王の真言オンパレードも、とにかく声が最高! 抜群の安定感。雑さがない。
これまで、高野山の宿坊、新年の護摩法要などでいくつかのお寺で参加してきましたが、トータルで過去最高です。細かく言うと、高野山東京別院のメインボーカルは低音が太くていいとか、そういう感想はいろいろでてきますが、すごくよかったです。
静寂と、建物の中での声の響きと、お坊さん自体のボーカル力と、いろいろ総合的に最高です。
わたしはやっぱりここに、寺の格が出ると思っています。
そして、
思わずすぐに友だちに話したくなる、オムロ・イイ話(法話)も良かった!
これずるいなー、ずるいよぉ。というコンテンツを持っているんです。
御室(オムロ)が「オムロンの社名の由来」であることを知っている人は多いかもしれないけれど、これをお寺の由来とともにほのぼの、いい声で朝に話されると、ありがたぁ〜い気持ちになります。ネタバレしてても、これが、いい。何度でも聞きたい。毎回「ほぉ〜」と言いたい。
あまりに印象に残ったので佐保田ヨーガのかたたちに話したら、ヨーガ禅道院の合宿もここで行なわれているらしい。なんと。
いい声の声明を聴いたあとは、お坊さんを見ると「あの人、メインボーカルの人かな。右に居た人かな」とか思ってしまう。でもほんとこのコーラス・バンドはいい。
御室ブラザーズ。スーパー・オムロ・ブラザーズ。ラッツ・アンド・オムロ。とか、いろいろ考えてみる。まだ頭が目覚めていない。
静かに座ってお祈りしたり。
塔の近くなのだけど、神仏習合な雰囲気があって
いい。蚊取り線香カラーにすこし白が混ざったこれ、おしゃれだわー。
さて。この寺には
これをイケメンとするかしないか
なんて話をするととても盛り上がりそうな菩薩様がいらっしゃいます。
確実に見落とされがちな目立たないスポットなのですが、「女どうしで朝からするどうでもいい話」にぴったりな案件なので、ぜひ紹介したく。
この角度で見ると、その顔幅が気にならなくなり、
さらに持ち物とムドラー(印・手指の形ね)が妙にイイもんだから
混乱する!
なんというか、トータルでの雰囲気で男性を好きになる人は、「イケメン」と言いそうな気がします。この金剛華菩薩さんは、「いい感じ」「いいか?」の「ド真ん中」の、とっても微妙な立ち位置、ではなく座り位置にいらっしゃいます。
雰囲気として、
ふっくらした橋幸夫
もしくは
闘争意欲を失った白鵬
という印象を受けました。親子くらいの歳の差の女性同士で見ても、世代感の差がでておもしろそう。わたしは20歳くらい年上のヨガ仲間と一緒だったので、ここで軽く盛り上がっちゃいました。みなさんもぜひ話題にしてみてください。
いろいろな視点でおすすめポイントの多い「泊まれるお寺」でした。
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