「あれれ?」「イテテ」「ほよよ」日常の身体動作から発生する違和感。ここに学ぶことがいろいろあるのですが、さっきちょうど長靴が教材になったので、先日のゴミ袋の件とあわせて書いてみます。
■神経の細かいところを起きぬけにいきなり使うと首にくる
ある日の朝。ゴミをまとめるときに、先に次のゴミ袋を取り出しておこうと思って、起きてすぐに薄いフィルムをかがんで1枚取ろうとしたら、寝違いのようになりました。
やった!
わたしはめったに寝違いをしないのですが、ヨガの後輩でしょっちゅう寝違いをする子がいて、そのたびにいろんな話をきいたり、呼吸で緩和する方法を一緒に探ったりしていました。「彼女の気持ちがわかるチャンス、キター!」と観察しまくっていたのですが、
目覚めていない身体にいきなり繊細な動作を要求すると、首の神経にくる
ということが起きた。
寝違いの相関関係を考えてみると、もしかしたら寝ている間に指先を動かして、それがたまたま「繊細な動き」と同じだったとか、そういうことなのかもしれません。首の不調は時間をおくごとに下に下がってゆき、最終的にはダウンドッグで背中を広げるときに響くようになります。ここまでくると、最終段階。
寝違いリピーターの彼女とわたしの身体を比べると、明らかに彼女は首が細くて長い。頚椎の間隔もいくぶん大きそうなバランスです。わたしは首は普通なのだけど、頭の幅が小さいとよく言われます。円周でいうと普通なのですが。幅が小さい分、左右に振れたときの負担が少ないのかもしれません。
■長靴を脱ごうとしたら、ふくらはぎが思いっきり上がって硬直
いわゆる「こむら返り」。長靴を脱ぐ動作も、よくよく考えると足首と足先の動かし方が繊細です。
今日はものすごい雨だったので、長靴をはいていてもそのなかの靴下に湿気があって(汗もあるね)、脱ぎにくかった。そこで、あれこれしたんですね。
アキレス腱を伸ばして膝に体重をかけたら数秒で回復したのですが、久々にやった! と思いました。(マゾですよ、はい)
よくバッタのポーズで足がつる人が多いいアレです。
わたしはかねがね
- 脳味噌から遠いところに本音が出る
- 脳味噌から遠いところが起点になっている身体反映ごとは、あとから意識で上書きしようと思ってもかなわない
と思っていて、ヨガは外側から言うと
- 筋肉→関節→神経・血液(手足)
- 筋肉→肋骨→内臓→血液(胴体)
- 皮膚→体液→骨→神経(表体)
といういくつかのマトリョーシカ(層構造)でとらえています。
今日の話で言うと手足なのですが、たとえば長靴の件で言うと、神経が「やべっ!」となったら、関節を通り越していちばん外の筋肉が起動する「ホットライン」がある。
ゴミ袋の件で言うと、血液が準備できていないのにいきなり神経に仕事をさせたために、「まだ仕事しないで!」とばかりに脳の手前のところで「ちょっとそこで止めといてくれる?」と交通整理をされる。
「前かがみ」であることとの因果関係は、まだまだ確信が「夢の途中」というかんじ。
あくまでわたしの身体観ベースでの話ですが、こういう「イタタ」とか「ギックリ」とか「あれれ?」は、「随意」でやるべきことを「不随意」のラインにお願いしちゃったことによるものではないかなと。
わたしはこういうとき
「あわてなくていいからさ、意志を持って動かしてくれる?」
という身体のボヤきが聞こえてきたような、そんな気がします。