うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

2019-01-01から1年間の記事一覧

ドロップイン仕様の「DuckDuckGo」を使い始めた

しばらく前からスマホでのウェブ検索に「DuckDuckGo」という検索エンジンを使うようになりました。 アヒルのゆるキャラっぽいマークが目印で、なんとなく引越センターにアクセスするような気分になるアイコンです。 「DuckDuckGo」は検索履歴を保持しないの…

射幸心を刺激しないという自制

ヨガのなかにある教えについてここに何かを書くときや対面で話すときに、いつも気をつけていることがあります。それは「射幸心を刺激しない ←(でも)→ わくわくする」のグラデーションの見極めです。よくある広告表現規制の定番に、こんなフレーズがありま…

杜子春(とししゅん) 芥川龍之介 著

たとえば「疑心暗鬼」のようなダークとされる心のはたらきを止めることは可能かということと、感情を持たずに生きていくことは可能かという問いがイコールではないことは、もちろんそれはそうなのだけど、そうなのだろうけど・・・、そこについてひとりで突…

連れていきたい場所があれば、引っ込み思案な人でもリーダーシップはとれる

今年の夏に、学生時代からの友人がヨガクラスに参加してくれました。彼女はわたしとの練習のあと、自分が普段ヨガの練習に行く場で気に入っている別の先生を思い浮かべていたようで、その人とわたしのクラスの共通点を話しながら探っているようでした。「そ…

地獄変 芥川龍之介 著

これはすごいな…。わたしはニュースを見るとき、いまは基本的に情報を信用しずらくなっているから「これは誰の視点か」「これは誰が得をする伝え方か」「どんな感情を煽る演出になっているか」というのを類推しながら見るのだけど、この小説はものすごくよい…

おとなのきほん 自分の殻を破る方法 松浦弥太郎 著

わたしはこの人のことが好きなんだな、ということに気づく瞬間は、その人の「ぶれ」を見たとき。自分の中でその「ぶれ」をすぐさま肯定的にねじ曲げようとするとき、わたしのなかで発動している火はあきらかに「好き」が火種。この本を読んでそんなことに気…

カルカッタの殺人 アビール・ムカジー著 / 田村義進(翻訳)

歴史ミステリーってこんなにおもしろいの…。というくらい、まるでドラマの「相棒」を見るかのように楽しめる。舞台がコルカタ(旧:カルカッタ)で、出てくる人がイギリス人とアイルランド人とインド人とそのハーフと…。しかも事件の起こる時代はローラット…

うちこの五十肩日記

この現象にうっすら気づいたのは今年の6月。デビューしたの! お待たせしました! 「おまっとさんでした!」ってフレーズを、そろそろわたしも使っていいかしら。 40代なら四十肩というのかもしれないけれど、五十肩と書いているのはラジオCMで生島さんがそ…

親しみのふしぎ

先日、一年ぶりに東京で読書会を開催したら初対面のかたが二名おいでになり、実物のわたしを想像よりもマイルドと感じられたようで、そのことを話してくださいました。 文章ではカタいイメージだったけれど会ってみたら違ったというようなことは以前から言わ…

世にも奇妙なマラソン大会 高野秀行 著

旅先で起こる理不尽でのっぴきならない事態を、ただの理不尽では終わらせない。旅をおもしろく語る人の魅力って、そこにあるんだよなぁということをありありと感じさせてくれる本でした。メインの中篇「世にも奇妙なマラソン大会」もおもしろかったけれど、…

そういう音を出せる唇・舌・喉のある楽器になろうとすること

読み書きとともに「発音」にフォーカスするようになってから、なかなかその確認練習へ行けていなかったのですが、ゴールデン・ウィークにインドで練習をして以後、マントラやシュローカを唱えています。いつもだいたい15種類前後、すべて1回ずつ唱えるのでも…

自分の価値観てなんだろうと思ったときに、たとえばこんな10冊

やるからにはこんな結果が出なければみじめだと漠然と思いながら二の足を踏む。結果の善悪は社会環境や時代とともに変わっていくもの。だから基準は自分できめる。そうしたほうがいいと頭ではわかってるつもり。そして、そうこうしているうちに日々は過ぎて…

断罪的になる心の性向を「みぎわ化」と呼んでアンガー・マネジメントをしている

少し前に「今日もほんとうのことが話せてしあわせ」というのを書きましたが、あれはヨガの先生バージョン。今日は日常バージョンです。わたしが友人と話した近ごろのトピックの結論に、こんなのがありました。 花沢さんはセーフ。みぎわさんはアウト。 だか…

魔術 芥川龍之介 著

離欲について考えています。この本を読んでしまったからです。インドの教えに触れると毎回この角度から自我のありようを見つめるべく追い込まれますが、それにしてもたいそう楽しい読書時間でした。 この小説のような、こういうのは今では二次創作というのか…

ハッサン・カンの妖術 谷崎潤一郎 著

どこまで事実でどこまで創作なのかわからないのだけど、いずれにしても抱く感想は「あなたもインド人に出会ってちゃぶ台をひっくり返すどころか畳ごと剥がされたような、頭をぐっちゃぐちゃにされる目に遭ったのね! 同士☆ハグ♡」という思い。谷崎潤一郎本人…

ヨガでいろんな動きをするのは、恥ずかしい?

恥ずかしいという感情って、ふしぎですね。今日の話は、以前ヨガクラスの参加者のかたとお話したことをベースに書いています。ヨガをするのが恥ずかしいと思う人って、どういうところが恥ずかしいのだろう…と目の前にいる人たちにきいてみたら、脚を開いたり…

ナマステ・インディアという代々木インド物産展へ初めて行ってきた(東京・代々木公園)

初めてナマステ・インディアへ行ってきました。東京都内を転々としながら暮らして20年以上になりますが、代々木公園のイベントともなれば人がいっぱいなのだろうと、なんとなく足が向かずにいました。少し前にナンディニという南インド料理店へ行ったらポス…

人間ガンディー ― 世界を変えた自己変革 エクナット・イーシュワラン著/スタイナー紀美子(翻訳)

おもに後年のガンディーを伝える内容の本です。末尾に年表もついています。写真がたくさん載っていて妻のカストゥルバイ・ガンディーさんも多く掲載されているのですが、想像以上にかわいらしい人で驚きました。これまでは小さな写真でしか見たことがありま…

玄奘三蔵 谷崎潤一郎 著

生きているとこういうことがあるのだから困る。読んでびっくり。内容はなんと玄奘三蔵のガンガー・サイド旅行記。現ウッタル・プラデーシュ州、ウッタラーカンド州で三蔵法師が見たものとは! じゃじゃーん。ヨーギーのクリヤ行法!!! えー。なにその展開。 …

インド・東南アジア紀行 ― エロスの神々を訪ねて 宗谷真爾 著

今年はかねてより気になっていたシャクティ信仰について知りたくて、このジャンルの本を読んでいます。1986年の本(わたしの手元にあるのは文庫版)です。この時代に書かれた日本人によるインド旅行記はおもしろいですね。解説を松村剛さんというかたが書か…

今日もほんとうのことが話せてしあわせ

練習に対するストイックな気持ちと 他者を断罪したい気持ちって どうにも食い合わせが良くて 食い合わせがよいものだから 困るんですよね。 経験から、わたしの経験から感じたことを話しています。 このことを掘り下げようとすると ここから掘り下げて話そう…

愛と復讐の大地 青山圭秀 著

あまりに壮絶な話で、読んで驚きました。よく生きて帰ってこれたな…と思うほどのインド旅行記で、しかも新婚3ケ月の夫婦の旅行。末尾にこのあとインドへの入国ビザが降りなくなったとあり、わたしの知っているさまざまな「インドでのひどい経験談」の最上級…

気おくれはしても人見知りはしない、の感覚

前に以下のことを書いたら、そのきっかけになったNさんが読んで連絡をくれて、「わたしは気おくれよりも、人見知りをする」と話してくれました。 Nさんと話しているうちに、わたしのなかでだいぶ前から「人見知り」という概念自体が薄くなっていることに気…

近代インド思想の源流 ― ラムモホン・ライの宗教・社会改革 竹内啓二 著

今年の前半に読んだ「インドの顔」でラーム・モーハン・ローイの存在を知り、「ヒンドゥー教 ― インドの聖と俗」という本でその呼び名がベンガル語の発音でラムモホン・ライと綴られることがあると知り、この本にたどり着くことができました。 ラムモホン・…

この仕様になって一年が過ぎた「うちこのヨガ日記」 

昨年の9月半ばに「はてなダイアリー」から「はてなブログ」へ移行して一年がたちました。 最初の3か月はテンプレートや計測ツールの設定をあれこれをしていて、半年くらいまでは記述の方法が新旧で違ったりして慣れるのに時間を要し、ここ数か月でやっとこの…

理性のゆらぎ 青山圭秀 著

20年以上前のベストセラー本です。超エリートなのにチャーミングでハートフルな著者のキャラクターがすばらしく、エリートのほうに寄せてしまえば「知性のゆらぎ」「認識のゆらぎ」になりそうなところが、チャーミングでハートフルゆえに「理性のゆらぎ」と…

クーラ・シェイカー(Kula Shaker)世代のわたしがあらためて気づくこと

ビートルズのことはここで何度も書いてきたけれど、わたしが世代的にど真ん中でキャーッとなっていたクーラ・シェイカーの曲名をいま見るとサンスクリットが多くて驚きます。 ▼ビートルズとヨガについてはこちらにまとめてあります Kula Shaker 登場時のイン…

拝啓、本が売れません 額賀澪 著

1990年生まれの小説家の人って、こんなふうに自分の立場と出版業界を見ているのかと思いながら読みました。厳密には「拝啓、紙の小説が売れません」という内容で電子書籍や図書館の話が出てこず、紙の本が読み手に届くまでのことに焦点を向けたものでした。…

頭の中を「有意義」で埋めようとして、くるしそう

"有意義" から脚抜きできなくなっている人を見て、くるしそうだなと思うことがある。瞑想の練習をしても、きっと空白を空白で埋めるのはむずかしいだろうなと思う。 空白を "有意義" で埋めようとする 空白を "いいこと" や "有意義なこと" で埋めにいかない…

自分で「始めた」女たち  「好き」を仕事にするための最良のアドバイス&インスピレーション グレース・ボニー著

自分で「始めた」人の話はおもしろい。観察したり予測したりするだけなく、鉱脈を感じたら掘ってみる人は行動的でおもしろい。こういう人たちの話はまったく同じ流れでなぞることができないからノウハウにならないのだな…と思いながら読みました。この本はわ…