うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

2019-01-01から1年間の記事一覧

自己防衛を謙遜でコーティングする雑な技巧にいいかげん自分でもうんざりしてる

わたしがここに書いたことをきっかけに、たまに友人と緊急反省会が始まることがあります。「ちょっと昨日うちこちゃんがブログに書いてた話なんだけどっ!」と、友人が自分でもやめたいと思っている自己防衛について話してくれました。その友人は外国で働き…

蜘蛛の糸 芥川龍之介 著

少し前に「魔術」という児童向けの物語を読み、続けて「杜子春」を読み、そこからの「蜘蛛の糸」です。こんな話だったっけ。こんなに短かったっけ。読んでみてびっくりしました。 こういう話への読書感想文を読んで、学校の先生はどうするのだろう。一筆添え…

Govinda の空耳情報がインドから届きました

早いものでもう来年の予定の話がチラホラ聞こえはじめました。今年はなにをしたっけ。今年もいろいろあったな。くだらないことが!(←これ重要) そんな「くだらないけれども大切にしたい思い出」のひとつに、今年はなぜか意外な方面で、しかも複数の方面で…

普慶寺・粟島大明神(山口県柳井市)

柳井でとてもすてきな場所を見つけました。「ふけいじ」と読みます。なんと入り口で鐘を打つことができ、しかも境内は大スター揃い。愛染明王と千手観音と韋駄天という取り合わせ。なんたる夢の競演でしょう。ひろみ・秀樹・五郎くらいの、カックラキン級の…

柳井天満宮、国木田独歩旧宅、湘江庵周辺を歩く(山口県柳井市)

柳井の町はどの道を歩いてもレトロで、まるで尾道や九度山町のよう。小さな曲がり角を曲がるたびになつかしみが襲ってきます。木造の家がたくさんあって冬はそうとう寒いだろうに、雪の日はどうすんだろ…などと考えるのだけど、ここは山口県。雪国じゃない。…

プロカウンセラーの共感の技術 杉原保史 著

書店で立ち読みをはじめたら止まらなくなった本。わたしは「共感」「親近感」という言葉の意味は「発し手×そのとき」で毎回違うと思っていて、「共感します」「親近感がわきます」の半分くらいは「便乗します」のような、そんなふうに感じることがあります。…

僕らはそれに抵抗できない 「依存症ビジネス」のつくられかた アダム・オルター著 / 上原裕美子(翻訳)

なんでも依存症で片づけてしまうのは仕掛ける側の都合のいい論理。だからこそ、ときどきさまざまな角度で振り返っておきたい。たとえばこのブログ。わたしはここに予告・計画話や裏話・暴露話を書かない。だれかとの思い出を名指しで大々的に写真付きで語る…

寄生している罪悪感から解放されたいという欲望

寄生というのは共生に含まれるもの。だから子どもが親に負担をかけていることを気に病まなくていいのかもしれないけれど、気に病む気質の人間は子どもの頃から気に病む。わたしよりも少し若い人の書いた小説を読むと、似たような感覚の描写があってどきどき…

東京ディワリフェスタ西葛西2019へ行ってきた(西葛西新田6号公園)

今日は東京のリトル・インディアと呼ばれている西葛西で開催された「東京ディワリフェスタ2019」というのに行ってきました。代々木のナマステインディアよりも小規模でまったりとしたローカル版といった風情でありつつも、ナンディニやモティなど東京都内で…

ミライの授業 瀧本哲史 著

これは14歳向けに書かれた本。子どもの頃は大人に「なんで勉強しなくちゃいけないの?」という質問をすることができたけれど、 中年になると自分自身への問いが「なんで勉強し続けなきゃいけないの?」になって、その答えは「たのしく生きていくためだよ」に…

駅前から川を越えて歩くだけでワクワクした柳井の町(山口県柳井市)

柳井という文字列で多くの都会人はユニクロやファーストリテイリングを想起すると思うのだけど、まったく関係ないやと思ったらユニクロは山口県が本社なんですね。山口県に多い苗字のようです。そんな話はさておき。柳井駅はシンプルながら必要な情報にアク…

柳井津・白壁の町並み・醤油の香る道を歩く(山口県柳井市)

山口県の柳井市へ行ってきました。岩国よりも少し北九州寄りにある、海に面した地域です。柳井は室町時代に栄えていた大内氏の要港で、元禄時代以後の典型的な町屋造りの町並みを見ることができる場所だそう。 駅から数分歩くと白壁の景色になり、JR柳井駅周…

晩菊 林芙美子 著

北九州の門司港を歩いていたら「旧門司三井倶楽部」という建物でこの作家の名前を目にし、以前友人がこの小説の映画版の話をしていたのを思い出して読んでみました。門司出身のかたなんですね。 この短編は登場人物が三人。たった半日ほどの出来事を書いてい…

意見も主張もないけど視点がある。ここに自分がいるから

少し前のことになりますが、このブログで「アガスティアの葉」という本を知り、気になって読んでみましたというかたがいらっしゃいました。そのときに、おもしろいことを言われました。そのかたはアガスティアの葉に書いてあることを知れるものなら知りたい…

「読みやすい本」「本が読めない」という、よく聞くフレーズや心情について

もう10年近く前のこと。当時本が読めなかったわたしはもちろん長い小説など読めず、それでもヨガやインドなど興味のある分野の本なら読めるようになってきて、たまに本を貸してくださるかたがいました。 わたしは本の感想をここ(ブログ)に書いているので、…

わたしはこの身体に乗って九州へ行った

先月初めて福岡でヨガクラスをしたときに、「大人の遠足」でお会いしたみなさんにこの話をしました。 この身体は好奇心を乗せて、"わたし" を運んでくれる。 先日の福岡のクラスでは、6年前に東京でお会いしたかたが入口近くで向かい合って太陽礼拝している…

大正ロマンの香り。門司港はインドのムンバイに似ていた(福岡県北九州市)

山口県から海路で北九州市に入りました。5分の連絡線に乗るだけなんですけどね。到着したのは門司港。もんじと書いて「もじ」と読みます。字を覚えるために心の中で「もんじ」と唱えていたので口でも「もんじ 」とつい言ってしまうのですが、門司港レトロは…

下関駅から徒歩で唐戸港へ。そこから船で門司港へ(山口県下関市)

九州へ船で渡ってきました。下関駅で電車を降り、そこから徒歩で唐戸港まで歩くと3キロ弱。写真を撮ったり参拝をしながら、ゆっくり1時間くらい歩きました。 きいろい電車で着きました。 下関駅の海側に港があります。 なるべく港に近い道を歩くことにしまし…

センス・オブ・シェイム 恥の感覚  酒井順子 著

このご時世において、ずいぶんハッキリ書いたものだね!というすがすがしさのあるコラム集。なかでも「中年とSNS」はリアルに身近な友人と話すようなことが書かれており、自慢話をしている人に「すご~い」「さっすが~」と合いの手的リアクションをするのは…

超一流主義 斎藤澪奈子 著

ミス・ミナコ・サイトウ。ミス・ミナコ・サイトウを読んで!友人がわたしの部屋の本棚を見てこのマントラのようなワンフレーズをつぶやいたとき「誰それ?」と思ったのだけど、この本を読んだ後にわたしの頭の中で「ナカムラ・テンプウ ノグチ・ハルチカ オ…

五十肩は漢方とサプリでしのいでいる

少し前にわたしの五十肩について書いたら「ヨガをしているのに?」と言われたり、逆にヨギーのみなさまからその後の展開バリエーションについて伝授いただいたり、さまざまな情報が集まっております。「六十肘」などと聞くと「野球肘」を思い出しますが、み…

博多の櫛田神社周辺を歩く。屋台専用駐車場を発見!(福岡市)

福岡では大名町から天神を通り、そこから中州を越えて呉服町のほうまで歩いてみました。 博多座周辺 博多座の周辺から、なんだか雰囲気が出てきます。 これが博多座 これはどこかのスイーツ屋さん 大崎周水堂。上川端町というエリアにあります。書体がたまら…

福岡の大名町と天神でビルヂングを眺めてニヤニヤしてきた(福岡市)

福岡は過去に二度行ったことがあったのですが、初回は仕事の出張でまったく土地勘がつかず(そのわりにはちゃっかりマイソールへ行ってみたりしていたのですが)、イカがおいしかったことだけ覚えて帰ってきました。 二回目は10時間だけの弾丸滞在。そのとき…

ジョーカー(映画)

話題の映画を観てきました。物語の本筋や結末には触れないように書きますが、さまざまな場目・状況の連鎖に思うところの多い映画です。これから観る予定の人は「この場面でそんなことを感じたのか」というふうに読むほうがおもしろいと思うので、今日のとこ…

怪魚ウモッカ格闘記 インドへの道  高野秀行 著

先日読んだ「世にも奇妙なマラソン大会」の心理描写がとてもおもしろくて、さっそくもう一冊読みました。インド旅行の話です。特定の魚を見つける目的を達成するための渡印で、学習する言語も準備もとびきり独特。その魚がいるという海のある地域で話される…

足フェチの人から耳の疲れについて教わった

移動の多い日々を過ごしていました。九州まで行っていました。帰京後にマッサージを受けたいと思い、フット・マッサージのお店に入ってみました。そうしたらそこにいたのは、専門家と言えば専門家だけどその話し方はフェティッシュとしか言いようがないとい…

すごいインド ― なぜグローバル人材が輩出するのか ― サンジーヴ・スィンハ著

インドは国土が日本の8倍くらいある大きな国。とてもひとことでは語れない。この本は「すごいインド」というタイトルをつけるだけあって、だんだんモディ首相万歳みたいな内容になっていくのですが、序盤はここ数十年で都市化するところはめきめき都市化して…

広島駅の東側でノスタルジックが止まらない(広島市)

先週は広島にいました。いまも路面電車が走っていて街もゆったりした広島駅の東側を歩いてみたら、味わい深い建物がたくさんありました。 マンホールは坊や。 わたしは昔の病院のブロックガラスが好きです。 猿の惑星と桃太郎がまざったようなこれは、どうい…

むらさきのスカートの女 今村夏子 著

存在感がうすく仕事もできないが妄想力は逞しく行動力もある。この行動力の源はどこにあるのだろう。こんな人には会ったことはない。そのくらい、よくよく読むとありそうでありえない話ではあるのだけど、その行動力の源が気になってしょうがない。 人の行動…

シッダルタ ヘルマン・ヘッセ著 手塚富雄(翻訳)

同じ作品が訳によってこんなに違って感じられるのかというくらい、先に読んだ草思社文庫の「シッダールタ」とはまた別の性格を感じる主人公でした。ひとことでいうと、こっちのシッダルタのほうが 「やなやつ」です。これまで意識高い系という言葉はいまひと…