うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

2017-03-01から1ヶ月間の記事一覧

日本をダメにしたB層の研究 適菜収 著

途中まで「すごい煽りかただなぁ」と思いながら読んでいたのですが、前半にマーケッターとしてエリック・クラプトンを「この手の商売が上手い」と評している部分があり、いやほんとそうだよ…としみじみうなずいてしまいました。 この考えでいくと、わたしが…

おしゃべりや不機嫌のこと

以前ヨガ講師をしている人から「年齢や性別を制限をするのって、どう思う?」という相談を受けたことがありました。理由を聞いたら、リトリートで参加者がほかの参加者に指摘のような説教のようなことをする場面があったとのこと。 まぁ人がふたり集まったら…

オリジナルの感情と経緯を記録しておくこと

まえに紹介した「山本七平の日本の歴史(上)」のなかにこんなことが書かれていて、ほんとうにそうだよなぁ、としみじみ思いました。 私が日本の歴史において、最も興味を感ずる対象は、北畠親房、新井白石、勝海舟といったタイプの人物である。いわば実務・…

清澄庭園(東京都江東区・清澄白河)

東京の庭園では過去に「六義園」「旧古河庭園」へ行ったことがありましたが、ここも下町。 上の写真は秋の風景ですが、先日また行ってみたら梅が咲き終わったくらいの感じでした。 夕方に行くとさまざまな表情が見られ、続々と景色が変わっていきました。 以…

酸素系漂白剤だけで洗濯槽を洗うやつをやりながら、腸内洗浄を思い出した

先日、白いシャツにベージュのヨゴレをみつけました。しかも、襟ではなく背中。常日ごろファンデーションをシャツにつけないように気をつけているのに、おかしいなぁ…と思いつつハッとし「これは、もしやあれをやるときでは!」となり、いよいよやってみまし…

おとなになるってどんなこと? 吉本ばなな 著

いっけん高校生や大学生へ向けてのメッセージのようでありつつ、おとな向け。 おとなと言われる年齢になっても、100%おとなの人って、ほとんどいない。そういうもんだ、ということが書かれています。 かといってなんでもかんでも肯定しますよ抱きしめますよ…

出会いに別れに、桜が咲いたりするけれど。わたしひとりだけ、ついていけてないと感じることもあるけれど。

春ですね。 わたしのお仕事周辺でもそうですが、桜の話題のほかにも転職などで別れがあったり、人が動くので出会いや再会もあったりして、なんとなくざわついたりするこの頃。そんななか、わたしは同時に「あのことは相変わらず、わからないのに」という思い…

江利子と絶対 本谷有希子文学大全集  本谷有希子 著

もうやめたほうがいいとわかっているのに手を出してしまう。 わたしはヨガのセンセイなどをしているのだから、新宿とか池袋とか下北沢とか中央線ぽいのはもうどっかに封印しておいて、中目黒とか代官山とかそういう…、そういう…、と思っているのに、読む。も…

睡眠時間を増やしたけど戻し中。理由は「しんどい夢」を見るから

昨年の終盤からいろいろ身辺の固定環境の見なおしをしています。インターネットの接続環境を変えるとか、飲み物でリピートする銘柄を決めてしまうとか、そういう地味なことをコツコツやっています。わたしはこういうことを「ジョブズ化する」と称し、スキン…

言葉を使いこなして人生を変える はあちゅう 著

しばらく重かったり激しかったりする本ばかり読んでいたので、久しぶりの息抜き読書。 「半径5メートルの野望」の頃よりも、おそろしく癒やし度があがっていてびっくり。恋をしている様子がかわいい。 ・・・なんだけど、そのなかに差し込まれる「怒りのエネ…

私たちが姉妹だったころ カレン・ジョイ・ファウラー 著 / 矢倉尚子 訳

ぜひ予備知識なしに、1ページ目から読んでみてください。できるだけ事前情報を入れずに。(以下は読んでも大丈夫なように書いています) 筆者の吐露を追っているのは自分なのに、自分の過去のなかにあるエゴや悲しみをズルズルと引き出されていくような、「…

花粉症なのだろうけど、自分も咲いている気がする

鼻水が出る。目がかゆい。たぶん花粉症だ。あとでクシャミがすごいことになるのに走りに行くなんてマゾだ。でも、晴れているのに鼻腔がおだやかな日もある。他の人はつらそうなのに、自分はそうでもない日がある。ふしぎ。 先日、自分で立てた仮説に対して「…

生きてるだけで、愛。 本谷有希子 著

先日はじめて読んだ「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」がおもしろくて、これもまたイッキ読みしてしまいました。 女の中二病といったらそれまでになってしまいそうな精神状態の描写のなかにたまに挿入される "自分で自分を信用できない感じ" がたまらない。…

自分を粗末にしている感じ(「すべて真夜中の恋人たち」読書会より)

ここで何度もこの本の感想を書いているせいか、たまに「すべて真夜中の恋人たち」を読んでみたという人のつぶやきを耳にする機会が増えています。 そのなかに『この冬子さん、わたしだと思うところが多くて…。「コンビニ人間」を読んだときもそうだったので…

地方創生大全 木下斉 著

地方創生のためにありがちなボトルネックは些細なイベントでもあてはまる。 結局あってもなくてもよかったかのように感じるイベントにありがちな経緯集のよう。いろいろなことを嫌われても引き受けない人は、きっとこの本にあるような考え方をしているのじゃ…

腑抜けども、悲しみの愛を見せろ 本谷有希子 著

身近な人が怖い。家族が怖い。親族が怖い。この恐怖の描写はすごい。 話がおもしろい。どうしてこんな設定と展開を思い浮かぶのだろう。マンガのようでマンガでない。 思い込みという怖さでいったら江戸川乱歩の怖さと似ているのだけど、勢いはタランティー…

その反応の気持ちの種は、よい方向へ影響するものかと考える

わたしはたまにヨガ講師やヨガに関する事業をやっている人から「なんでこういうふうにしないのか。みんなそうしているのに」というトーンで質問をされることがあるのですが、自分が場を設ける練習については、いろいろ判断基準があります。 わたしの考えてい…

そういうOSとメモリを積んでいるのだね

ここ数年でいろいろな年代・バックグラウンド・常識を持った人と交流があり、それが積み重なっていっかいメモリがショートしたのは先日書いた通り。 わたしが近ごろ混乱していたことの要因には、世間の大きな流れに沿ったものがあって、それは物件余剰。いま…

そのときそのときしっかり個体認識をしているけれど、忘れてしまう

人のことを覚えていられる数がディスク容量をオーバーしたのか、会ったことのある人にも(しかも一度待ち合わせて一緒に出かけたのに…)「はじめまして」と言ってしまったことがここ1年で2回ありました。あとで言われたり気づいたもので2回なので、実際はも…

ネットで「つながる」ことの耐えられない軽さ 藤原智美 著

読んでみると前半から中盤までに「言語」の歴史について興味深いことがたくさん書かれていました。なんでこんなタイトル付けたんだろ…もったいない、と思うほど。最後のほうになると妙に悲観的すぎるようにも見えたりして、ゆらめきのある本でした。 この本…

忙しいと余裕がなくなるのは、ほんとうか

「忙しいと余裕がなくなる」というのはおおむね同意だけど、「そうかな」と思うこともある。 手順や物事のすすめかたの面で信頼している人からの問い合わせは、予定がたくさんある時でも負担にならない。 余裕には2種類あるみたい。 細かい意識でディテール…

日本式では三つの身体

わたしはヨガを続けるようになってから、人には三つの身体があると感じるようになりました。 三つの○○というのはインド思想によくあるもので、たとえば三大神(ブラフマー・ヴィシュヌ・シヴァ)やトリグナ(純性・激性・鈍性の三つの要素)、三苦というのも…

コンビニ人間 村田沙耶香 著

この気持ち、書いちゃうんだ…。と思いながら読みました。新書のように読めてしまう小説。読みながら「みなまで言うな」という気分になりました。 ここまで書かれていることに驚きつつ、現代人の職業への差別感情の切り取りかたが露骨すぎてしんどい。 わたし…

文は一行目から書かなくていい ― 検索、コピペ時代の文章術 藤原智美 著

わたしは雑になんでもがちゃがちゃと書いてしまうので、文章が書けないという人の気持ちがあまりよくわからなかったのだけど、もしかしたら嘘を軽くつけるか否かの違いなのかもしれない。自分の軽薄さが身に沁みる。 終盤にある、ネットの「キュレーション」…

コーラン (名著誕生)  ブルース・ローレンス著 / 池内恵 (翻訳)

10年くらい前の本をいま読むとその経緯に少しだけ追いつける気がする、最近そういう読書が続いています。 キリスト教の人たちがイスラームを理解しようとするときのさまざまなあり方について、とても微妙なところが伝わってきます。 この本はコーランの成り…