わたしは雑になんでもがちゃがちゃと書いてしまうので、文章が書けないという人の気持ちがあまりよくわからなかったのだけど、もしかしたら嘘を軽くつけるか否かの違いなのかもしれない。自分の軽薄さが身に沁みる。
終盤にある、ネットの「キュレーション」への指摘は完全に予言状態。
わたしには、以下がとても心に残りました。
急いで自分のなかに取り込んだ言葉は消化不良のまま使うことになりかねず、文章がかえってわかりにくくなってしまう。言葉というのは、繰り返し見聞きするうちに自然に自分のなかに定着していくものです。
(第1章 あなたは9歳の作文力を忘れている ボキャブラリーは本当に必要か より)
同じひとつの単語でもさまざまな色合いがあるから、絵の具の色を一つ理解するのと同じくらい、前後の言葉と組み合わせたらどうなるかを想像できるまで落とし込んだほうがよいのですよね。
文章を書くことについて前向きになれる本です。
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文は一行目から書かなくていい: ビジネスの文章からメール、ブログ、Twitterまで (小学館文庫プレジデントセレクト)
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