うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

2016-07-01から1ヶ月間の記事一覧

対話のレッスン 日本人のためのコミュニケーション術 平田オリザ 著

1997年〜2000年に書かれているので出てくる題材に時代感はあるものの、課題はこのまま進行していて、ただいま2016年。さて。と思いながら読みました。 「甘えの構造」「日本人の思惟方法」に書かれているような、驚くほど変わっていないコミュニケーションの…

アウェイ感と疎外感について考えた

まえに読書会の流れで雑談から発展した、孤独感とも疎外感ともちがう感情の話。 わたしは「アウェイ感」という表現をよく使うのですが、その日は参加者の人も同じように「アウェイ感」という表現を使っていて、ほかの人の口から発生した言葉を聞いてふと掘り…

愛の夢とか 川上未映子 著

短編集ですが、なかでも長めの作品に引き込まれました。 二度読んだのは「お花畑自身」という物語。社長夫人の50代主婦が30代の独身女性に脳内で毒づくのだけど、毒づかれている女性は自分でめちゃくちゃ稼ぐ自立型の成功者。これはタイトルの設定も含めて途…

組織の掟 佐藤優 著

こうやって組織の中の人間というのは感覚がマヒしていく、という事例をどしどし紹介していく内容。外務省の中の人が読んだら本人が特定できそうな具体的な話ばかり。 この本にある事例は官僚社会でしたが、そうでなくても組織が巨大化していく過程では「その…

味処・民宿 まつや(島根県松江市美保関町宇井)

鳥取の境港市と島根の松江市はちょっと油断すると県境を越える。 中村元記念館(松江市)から鳥取の境港へもどった中村元ファンクラブのわれわれは、そこからまた松江市の美保関というところまで移動し、「味処・民宿まつや」に泊まりました。 境港駅から歩…

中村元記念館(島根県松江市八束町)

島根県松江市にある「中村元記念館」へ行ってきました。島根県ですが、鳥取から行きました。 この八束町は仙骨と腸骨の間にある仙腸関節みたいな感じで、松江といえば松江なんだけど鳥取の境港からも近い。 行き方も境港(鳥取県)と松江(島根県)のどっち…

JR境線・鬼太郎列車で米子と境港を往復(鳥取県米子市・境港市)

鳥取へ行ってきました。用事があったのは島根だったのですが、限りなく鳥取寄りの島根だったので米子空港から入りました。 いったん米子駅を観光し、そこから境港まで「JR境線・鬼太郎列車」に乗りました。この電車は各駅にふたつ名前があって、旧来の名前と…

学問の開拓 中村元 著

生誕100年のときに復刊された、もとは1986年の本です。研究や翻訳に対するさまざまな思いやエピソードが綴られています。 まえに「ニヤーヤとヴァイシェーシカの思想」のなかで、「玄奘訳は玄奘訳。漢字をあてはめたもの」と、受動的すぎる読みの態度への指…

帰ってきたヒトラー(映画)

この映画は予言っぽくなってしまって、いまはコメディ感が薄まっているかも。ポスターのコピーのとおりになっちゃってる。 イギリスが「国民投票で」EU離脱を決めたというリアルな出来事を見た後にこの映画を観ると、群集心理や投影のメカニズムはこういうこ…

魂の退社 稲垣えみ子 著

テレビの「情熱大陸」を見たという友人の激しいすすめにより、読みました。 この本は「退社」のメンタル面が主題なのかなという感じがする。語りかけるように書くのが上手な人なので、2時間くらいでいっきに読んでしまった。 エピローグで自分の傾向に気づき…

寺町と加茂川と商店街とサンロード(鳥取県米子市)

米子では自転車であちこちを走り、先日は町の南側の港のほうを紹介しましたが、今日は北のほうの古ぅ〜いエリア。 港のほうはなんとなく広島っぽいのですが、今日紹介する寺町のほうは盛岡に似ていました。なんでこっちはこんなにレトロなの?! 地図を上から…

湊山公園と米子港(鳥取県米子市)

鳥取へ行ってきました。主目的は島根県にあったのですが、合流する人が京都からやってくるので米子で待ち合わせました。 京都から米子へ、一番早くつくバスが13時15分。いっぽう、わたしは飛行機。わたしのほうが先に着きました。暇なので駅前のレンタサイク…

日本エレキテル連合単独ライブ「電氣ノ社 〜掛けまくも畏き電荷の大前〜」

いつか行きたいと思っていた日本エレキテル連合の単独ライブへ、新宿まで出かけてきました。 「電氣ノ社 〜掛けまくも畏き電荷の大前〜」というライブで、古事記にある物語をモチーフにしつつ、テレビでは絶対に無理な内容のオンパレード。 これインターネッ…

大街道と銀天街から松山駅前まで歩いた(愛媛県・松山市)

飛行機の出発まですこし時間があったので、道後温泉から路面電車に乗って、多くの人が降りる「大街道」でわたしも降り、なりゆきで歩いていったら松山市駅まで着いちゃった。コンパクトで、楽しいです松山! 先日友人からこのブログに出てくるのは「るるぶ」…

祐介 尾崎世界観 著

信じたいけど決して信じてはいけないことを知っています。という心の状態を表現する歌をこれまで聴いたことがなかったわたしは、はじめてクリープハイプを聴いたとき、すごく驚きました。知ったきっかけは「百円の恋」という映画でした。 この小説は曲を聴い…

はたらくおじさんは、おじさんでよいのでは

わたしが子どもの頃、「はたらくおじさん」というテレビ番組があったのですが、Wikipediaを見たら 女性差別を解消するためにタイトルから「おじさん」を外し 「みんなのしごと」 になり、さらに 「はたらくひとたち」 になっている。 ここまでが1984年までの…

腰・肩・ひざは「ねじって」治す 魔法のリセット・トレーニング 山内英雄+島泰三 著

わたしがまだ学生の頃、いまほどメジャーになる前のDHCのチラシには、手書きの「喜びの声」みたいなのがたくさん載っていました。この本は、そういうノリといったらわかるかな。「先生のゴッドハンド、すごい!」みたいな文章が多くて、ボディ・ワークのほう…

大人が教えられない本当の「経営」のはなし 久保田克彦 著

よいテキストだなぁと思いながら読みました。若者向けの本なのですが、内容としては「パラサイト・ミドルの衝撃」に似たところがあります。amazonにある著者からのコメントに、こんなフレーズがありました。 辛抱できないのは、若者に原因があるのですか? 違…

新・目白雑録 もっと、小さいこと 金井美恵子 著

職業に「◯◯さん」とつけて呼ぶことについてのさまざまなひっかかりを、こんなふうに的確に長く書いてくれますか! という文章がいくつもあり、その部分を読んでいるときのわたしは二宮金次郎の石像みたいに固まっていたのではないかと思う。以下の部分を読ん…

短く深く熟睡する法 内藤景代 著

あいかわらず安定感あるおもしろさと読ませる内容で、ほかのヨガの先生が書かない分野のことをばっちり書いてくださっています。 羊を数えるとき、シープとスリープは韻を踏んでいるから暗示になるけど、「ひつじ」って言っててもムダという話など、至極納得…

石手寺の洞窟エリア(愛媛県・松山市)

先日、石手時の通常エリアを紹介しましたが、このお寺には「地底マントラ」というのがあり、それは神奈川県大船にある「田谷の洞窟」と似ています。 久しぶりにまた洞窟へ涼みに行きたくなりました。梅雨が明けると、洞窟シーズンだもんね。 石手寺の洞窟は…

石手寺の通常エリア(愛媛県・松山市)

道後温泉からバスに乗って真言宗豊山派の寺院「石手寺」(いしてじ)へ行ってきました。四国八十八箇所霊場の第五十一番札所だそうです。 距離感がわからないのでバスに乗りましたが、レンタサイクルでも歩いても行ける距離でした。このお寺には通常エリアと…

共感とツッコミ、オリジナルと引用。その感情を紐解く

わたしは「読書会」と称した場で、参加する人から事前に簡単な宿題として書いてもらった文章を題材にテキストをつくり、一緒に話をすることがあります。 ほとんどの人は自分の表面の下にある思いを表明する機会が少ない毎日を送っていて、自分が相手に言葉に…

イカスミソフトを食べながらふと考えた

先日イカスミのソフトクリームを食べながら、イカの墨が体内で生成・補充されるというのはなんだかすごいなぁと思ったのですが、わたしもああいう機能が欲しい。 わたしは墨を出す生物以外にもカレイやカメレオンなど、身を守る機能をそなえた生物に興味があ…

創造力なき日本 アートの現場で蘇る「覚悟」と「継続」 村上隆 著

なにげなく手に取ったらおもしろくてイッキ読みしてしまいました。理論的な根性論。 大衆芸術と純粋芸術の背景をきちんをわけて認識し、歴史背景ルールをしっかり学んで創り、その環境を組織として運営していく。純粋芸術のクライアントは大金持ちだから、求…

男性不信 池松江美 著

辛酸なめ子さんの自伝的エッセイ風小説。なんじゃこりゃ?! と思っているうちに一気に読み終わる。そして読後も、なんじゃこりゃーー!となる。 自伝なんだろうけど本人けっこうかわいいよね…という印象だったので、これはコストをかけてのかわいさなのか? …