うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

読んだ本

スッタニパータ(光文社古典新訳文庫) 今枝由郎 翻訳

『スッタニパータ』をはじめて読みました。対話調のものがあったり、物語になったものがあったり、現代語訳が読みやすいです。 バラモン教が主であった時代に、そこに意見するブッダの思想がどのように正直かつ異端であったか、そして没後に仏典が編纂される…

パルバティ・バウル 歌舞いボディワーク/書籍「大いなる魂のうた」

先週末に、インド・ベンガル出身の吟遊行者パルバティ・バウルさんから歌やステップ、ボディワークを学ぶワークショップに参加してきました。 寺院のなかで、畳の上でステップを踏みました。 この映画を観て参加されたかたが多いようでした。 久しぶりに会っ…

お目出たき人 武者小路実篤 著

少し前に画家・中川一政さんの随筆を読んで、話によく登場する作家の小説を読みました。 わたしはこのブログをはじめる前に(たぶん20年以上前に)『友情』という小説を読んだことがあって、ものすごく面白かったことを記憶していて、だけどその頃は「この話…

出世と恋愛 近代文学で読む男と女 斎藤美奈子 著

読みながら何度も声を出して笑ってしまう本に久しぶりに出会いました。 いやー、これはおもしろい。開放感がある。 だって、わたしも読みながらずっとそう思っていたんだもの。 著者の話についていきたくて、もっと笑いたくて、評されている小説を全部読みた…

そら頭はでかいです、世界がすこんと入ります 川上未映子 著

最新のエッセイを読んでここにも感想を書いたのだけど、読みながら内容になんともいえぬ窮屈さを感じて、昔の文章を読んでみました。 2003年から三年間綴られたブログが書籍化されたものです。 これがどうにも、自由すぎて面白い。なかでも『キャロルとナン…

母という呪縛 娘という牢獄  齊藤彩 著

どの書店でも目立つところに置かれているので、気になっている人の多い本ではないかと思います。 2018年に医学部を9浪した娘が母親を殺害した事件のノンフィクション作品。 もっと後で文庫になってから……と思っていたのですが、よくよく考えると「物」として…

随筆 八十八  中川一政 著

古本屋さんで買って手元に置いていた本を、この秋に少しずつ読みました。 著者の中川一政さんのお名前を尾崎士郎記念館で知り、昨年の夏に真鶴の美術館へ行きました。その前に、絵だけは何度も目にしていました。向田邦子作品の本のカバーやドラマのタイトル…

ブッダが説いた幸せな生き方 今枝由郎 著

紀伊国屋書店が開催するイベントで著者の今枝さんがお話しされている内容に触れてすっかりファンになり、さっそくこの本を読みました。 これまでに著作を4冊読んだことがあり、その題材のセレクトから、おもしろい人なんだろうな……と思っていました。 お話…

ブルーハワイ 燃え殻 著

わたしの人生にエピソードが少なくなった気がするのは、外でお酒を飲まなくなったからなのか、夜中まで出歩いたりしなくなったからなのか。 この本を読みながら、ふとそう思った。すぐにどんどん読み進めてしまう。読んでいると懐かしい感じがする。前半を読…

女性のこころをつかむマーケティング ブリジット・ブレナン著/谷川漣 (翻訳)

今年の初夏にウェブ・マーケティング関連のちょっとしたテストを受ける機会があって、そのために立ち寄った書店のビジネスフロアでちらっと開いて読みはじめたら目が釘付けになり、昔の本ですが手元に置きたくて買いました。自分をいたわるために買いたくな…

おいしいごはんが食べられますように 高瀬隼子 著

わたしはこの「つながってる」に気持ちを合わせられないな・・・。 と、ヨガをはじめた頃に、フレンドリーなワークショップの独特な雰囲気に怯んでしまったことが何度かありました。 それから何年もヨガを続けて40代になった頃には、そう思う気持ちを分解で…

クリシュナムルティの日記 J.クリシュナムルティ著/宮内勝典(翻訳)

とてもよい本です。 「正気って、どういうことだろう」と思ったときに手にするのに、とてもよい本です。 ヨガの教えは いちいち作為的に捉えて意味づけをして、苦しんでるのね。 おつかれさま。 さて、それはさておき。 という意識の切り替えと視座を与えて…

深く、しっかり息をして 川上未映子エッセイ集

雑誌『Hanako』の連載をまとめたもので、ほんとそれ! と思うトピックがたくさんあったけれど、読んでいてなんだかきつく感じたものもあり、これはわたしが著者の小説を読みすぎているせいだろうか。 特定の部位の美容談義にアクセルべた踏みの巻ちゃんみた…

タイ式マッサージ ― タイ伝統医療の理論とテクニック リチャード・ゴールド著

今年の年始にタイでマッサージを受け、それからタイの文化を勉強していた流れで、この本も読みました。 身体内の気の流れの考え方はヨガや中医学と共通しているけれど、マッサージの目的やあり方が逆なところが興味深くて。 タイのマッサージは仏教の瞑想と…

清作の妻(1965年の映画/増村保造監督・新藤兼人脚本) 原作:吉田絃二郎 著

すばらしい映画を観ました。 こんにちは。水野晴子です。 いやほんと、素晴らしかったの。 日露戦争の頃の庶民の話です。清作という農夫とその妻の話なのですが、愛憎の苦しさと美しさがギュッと濃縮されていて、印象が何日も後を引きました。妻役の若尾文子…

客観性の落とし穴 村上靖彦 著

客観性や統計の結果、数値的なエビデンスを求める学生が増えていることをきっかけに、大学の先生がまとめられた本です。 書店で手にして、これは今まさにわたしの身近で起こっていることだっ! と思い、読みました。 数年前からわたしはこのブログに「更年期…

私は「うつ依存症」の女/原題『Prozac Nation』 エリザベス・ワーツェル著/滝沢千陽 (翻訳)

少し前に読んだ『運動脳』で、かつてアメリカで大ヒットしたというこの本の存在を知りました。 著者のアンデシュ・ハンセン氏はうつ症状に対して、海外ではプロザックなどの処方がビッグ・ビジネスになりすぎていて、運動を勧めてもそこにスポットを当てるメ…

私は女になりたい 窪美澄 著

なにかのPodcastで聞いて興味を持ってこの本を読んだのだけど、それがなんだったか思い出せなくて(最近こんなことばっかり!)、恋愛ドラマを見るように読みました。 自分の居場所をつくるために背負いこんで荷重オーバーしたり、それで周りが敵ばかりに見…

パニック/巨人と玩具/裸の王様/流亡記  開高健 著

『巨人と玩具』という映画を観て、それがとても面白かったので原作小説を読みました。 小説作品の発表から8ヶ月後に映画が公開されており、いまでは考えられないスピードです。昭和33年といえば、わたしの親世代が小中学生の時代。 この物語はキャラメルを…

メンタルは食事が9割 宮島賢也 著

ページをめくりながら「そこかー」とか「これかー」とブツブツ頷きながら読みました。 とてもアーユルヴェーディックな視点で、まるで生活ヨガのおさらい本のようです。 わたしはここ数年で、野菜のおかずを中心とした自炊率が増えてはいるのですが、どうし…

運動脳 アンデシュ・ハンセン著/御舩由美子 (翻訳)

著者は精神科医。運動の目的を気分転換ではなく “脆弱性が強化されないための防御策” として見てまとめられています。 ストレスというのは脳の仕組み上、完全にはなくならないもの。 だから受容する脳の側で「闘争か逃走か」の二択に暴走しないためのブレー…

(再読)インテグラル・ヨーガ ― パタンジャリのヨーガ・スートラ スワミ・サッチダーナンダ/伊藤久子 訳

15年ぶりにこの本をじっくり再読しました。 主要な節を参照するために何度も開いたことはあったけど、最初から最後までじっくり読んだのは15年ぶりです。(2008年の感想はこちら) 再読したら、これまでの自分を知ることが多くて驚きました。 え、こんな本だ…

サンダカン八番娼館 山崎朋子原作/映画:熊井啓監督

今年の夏に映画館で『サンダカン八番娼館 望郷』という映画を観ました。1974年の映画です。 帰国後の "からゆきさん" を演じた田中絹代さんは、この作品でベルリン国際映画祭最優秀主演女優賞を受賞されたそうです。 冒頭の取材者(原作著者)との出会いのシ…

くよくよマネジメント 津村記久子 著

なんとなく手にとって読み始めたら自分が過去に考えた問題が序盤にあって、のめり込むように読みました。 著者が20代後半〜30代前半で仕事もプライベートも大変なときに書かれたようで、当時でなければこんな言葉にはならなかったであろう濃さを感じます。 …

やっぱり私は嫌われる ビートたけし 著

『教祖誕生』という映画を観てその原作小説を読んで、そこから著者の死生観や宗教観に興味を持ち、いくつか本を読んできました。 このエッセイには『オレでなきゃ言えない「医療費」』という章があり、若い頃に親の病院付き添い・泊まり込み介助をされた経験…

ブラジャーで天下をとった男 ワコール創業者・塚本幸一/北康利 著

おもしろかった~。この社長の伝記を読むのは二冊目です。 この本は今年の6月に出版されたばかり。キーパーソンとなった女性社員への取材から書かれた話もあり、ただの過去ログの寄せ集めじゃない充実の内容です。ぶ厚い本なのに毎日お昼休みのこの読書が楽…

ポリコレ棒を振り回し、身内の内情を暴露する。芥川龍之介による週刊文春的な「猿蟹合戦」「桃太郎」

あの立場のかたのお気持ち、この立場のかたのお気持ち。 四方八方のお気持ちに配慮したらなにも言うことがなくなる世の中で、最強のお気持ちは無敵の人だけが持っている。 いったいなんてこった。 わたしの立場は、わたしの視点は、わたしの心の味覚はどこに…

江戸の女子旅 ― 旅はみじかし歩けよ乙女 ―   谷釜尋徳 著

めちゃくちゃ面白い本を見つけました。 江戸時代には、好奇心・財力・コネの合わせ技でこんな旅をした女性たちがいた。 その足跡を一般人の旅日記や記録、絵図から解析した結果が綴られています。 わたしは以前、伊勢神宮の駐車場から参道へ向かう地下通路で…

悲観する力 森博嗣 著

わたしの周囲に何人か「長生きしちゃうかもしれないからヨガをしている」という人がいます。 これ、すごくわかるんですよね・・・。とても前向きでいいなと思っています。 こういう前向きな悲観力ってある。 「長く生きるかもしれないから」というのは、なに…

夫婦善哉 織田作之助 著/映画・1955年 豊田四郎監督

名前だけは聞いたことのあった有名な『夫婦善哉』というお話を、映画で観てから原作小説を読み、その内容を知りました。 そもそも夫婦の話ではない(既婚者と愛人の話)ことが序盤でわかり、あれよあれよとその世界に巻き込まれました。男のクズっぷりにムカ…