うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

自分の小さな「箱」から脱出する方法 アービンジャー・インスティチュート著/金森重樹(監修)冨永星(訳)

20代の頃のあの人との関係、30代で客観視できなかった傲慢な自分、40代でも論理の使いかた以前のところに課題がある自分。誰かとの関係や、あのとき、あの場所。

自分の反省材料を思い出しながら読んで、今日は人生で一番若い日なのだから、今日読んで良かったと思った。

もっと早く読めば良かったのは言うまでもないけれど、この先の自分の精神がどうありたいか、どんなふうに成長したいかを考えるタイミングがここ数ヶ月の間に何度もあって、反省材料が溜まっていた状態で読んだ。

 

 

読んでいて耳が痛いという感想を多く目にする。わたしもそうだ。

同時に、これまで自分を箱の中から外へ連れ出してくれたいろんな人の顔が浮かんできて、感謝の気持ちで泣けてきた。

 

 

  *   *   *

 

 

自己欺瞞」というたった四文字の言葉の意味を説明するのに、一冊まるまる費やされている。

理解しようと思った瞬間に自己正当化が立ち上がる仕組みを内包している概念だから、なるほどこれくらいにもなる。

 

 

ものすごい陽キャと言われるような人でない限り、箱に入っているのがデフォルトだ、くらいに思って読めばいい。

ふわっと箱の外に出られる人間関係を得やすい体質に、少しずつしていけばいい。わたしもずっとそのスクワットを続けている。

 

 

この本は企業の研修でも使われているようだけど、プライベートな「ひとり反省会」に、すごくいい。「夜中に赤ちゃんをあやしに行かなかった自分」という例がすごくいい。

将来の精神の健康問題を考える上で、一日でも若いうちに読んで良かった。

有名だけど読んでいなかった本で、なぜもっと早く読まなかったか自分! と思う本がこれまでに何冊かある。

ぱっと思い出す似た存在の本が、『アルジャーノンに花束を』。

こういうマイルドな体裁の本に手を出さなかったのは、まさに自分が小さな箱に入っていたから。こういう読書はありがたく、気持ちがいい。