うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

家族で過ごすDiwari(2002/11/04)

この日はステイ先の家族とたくさんお話をして、食事をして、家族のお祈りなど、ごく当たり前の生活に混ぜてもらいながら過ごしました。ディワリは日本で言うお正月のような感じで、出かけなくてもいろんな人が家に来て、おしゃべりを楽しみました。
印象的だったのは、親戚のおばさんのひとりの人に、挨拶の時に「あなたは仏教徒かしら? 私たちは、ブッダのこともとても尊敬していますよ」と言われたこと。日本の伝統行事の中で暮らしていて、無宗教というわけではないけれど、やはりこの挨拶にはハッといろいろなことを思いました。ヒンズー教と仏教はとても親和性の高いものと思っている人が多いそうです。

さて、ここからは原稿に忠実に写真とともにこの日の暮らしを紹介します。

▲ステイ先のシャルマ家のアイドル、アクソ君。好物はカリフラワー。シャルマ家は完全ベジタリアン犬までベジタリアンでびっくり。こんなに生野菜を嬉々として食べる犬は初めて見ました。
インドでは、女性の洗濯物の下着は布で覆って隠します。なので、下にこっそり隠れています。




▲神棚のあるお部屋。ガンガー(ガンジス河)で汲んできた水など、ひととおりのキットがそろっています。色鮮やかで、かわいいです。この前で、みんなで大真面目にお祈りをします。



▲家族みんなと。左上がお父さんのデヴィさん。真ん中がお母さんのカムレシュさん。カムレシュ母さんは超ファッショナブル。デヴィ父さんは超心配性。黒いTシャツが長男のラフル。白いTシャツが次男のロヒト。手前の女の子が、末っ子で長女のサプナ。
うちこがきているサリーは、サプナが手持ちの中から選んで着せてくれました。
サプナ自身は断然洋服派。「最近ニューデリーにもマクドナルドができたの!」なんてキャピキャピ話す女子高生。背が高くて、でもグラマーで、お兄ちゃんたちよりもきれいな英語を話す才女っぷり。会話の内容も、落ち着きっぷりも、ぜんぜん年下に感じませんでした。




▲夕食時には、息子たちのはからいで、4人でビールパーティ。「こらこら、いいのかい?」と聞いたら、「シャルマさん(父さん)とマミー(母さん)は見てみぬふりをしてくれているんだ。今日はお祭りだから、特別。隠れてこっそりやろうとしているようにするのが、リスペクトなんだよ」とのこと。ふーん。




▲夜は家の外に人がいっぱい。私たちも外に出て、花火と爆竹を楽しみました。



▲近所の子。「オトナコドモ」といったいでたちが、なんともカワイイ。お祭りや大事な日にこうゆう格好をするそうなんですが、ちびっ子のサラリーマン・コントみたいで笑えます。



▲「シャルマさんちに、日本人が来てるんですってよ!」と聞きつけて遊びに来た向かいのおうちの子たち。めちゃくちゃかわいいでしょ。こちらをチラチラみながらちょっとずつ近づいてきて、「一緒に写真とろっか」といったら硬くなっちゃってヒジがピンと伸びてます。インドの子どもたちの笑顔は、本当になんともいえない愛らしさ。



▲その後もベランダやお部屋の中で、それぞれが親睦を深めました。うちこの母はこの頃まだ超カタカナ英語だったのですが、かえって母の英語のほうがむこうの両親には通じていました。お父さんは、巻き舌の英語を話します。口数は少ないですが、ものすごくいろんなことをよくしようとしてくれているのが伝わってきます。お父さんが着ているのは、「クルタ」というパジャマみたいなインドの服。二人の服装が似ていて笑えます。
★あとで調べたら、パジャマの語源はインドで、お父さんが着ている上下セットの着こなしは「クルタ・パジャマ」。クルタが丸首の上着で、パジャマがズボンなのだそうです。


この日は、初めてインドで家族の一員として過ごして、日常生活で「なるほど、こうやって暮らしているんだなぁ」と思うことがたくさんありました。

【家の広さ】
この家は集合住宅の2LDKに5人で暮らしています。リビングは6畳くらい。神棚のある部屋も6畳くらい。もうひとつの子ども部屋は8畳くらい。あとはベランダと台所とお風呂とトイレ。以上、なんです。
私たちが滞在している間、いちばん広い部屋で兄弟が寝て(泊まっていく親戚もそこで寝てました)、神棚の部屋で父さんと母さんとサプナが寝てました。いちばん広い部屋を譲ってもらっている生活が申し訳ないくらいでした。

【お風呂】
シャワーは、ざーっと出るシャワーではなく、バケツにくんだお水をチョロチョロかけ流して体を洗います。私たちには、お父さんが朝たくさんのお水を特別に汲んで用意してくれていたのですが、なるべくミニマムな量でやってみたら、小さなバケツ1.5杯くらいの水の量でした。インドに行ってから、水を大事に使うようになりましたが、また当時のことを鮮明に思い出してきたので、明日以降はもっと大事に使おうと思います。

【トイレ】
トイレは水洗。私たち用にトイレットペーパーを用意してくれていたのですが、事前に現地のやりかたを教わっていたので、初回以降は使わずに現地式で過ごしました。日本に戻って私が引越しをしたときに母が手伝いに来てくれたのですが、トイレットペーパーがもう少しでなくなりそうなとき「手があるし、いいやねー」なんて感じでした。

【水】
水道は蛇口がどこも二つあって、両方ともお水なのですが、午前と午後で蛇口を使い分けます。供給されるお水のタンクが違うそうです。旅の間中、水の節約度のすごさを感じました。

【食事】
旅のあいだ中、常に大勢の家族親戚と食事をしましたが、すべて男性のみ。最初「マミーとサプナも一緒に食べようよ!」と何も知らずに言ってしまったのですが、女性は男性と一緒に食事をせず、食べるところも見せません。台所で食べてました。

【調理】
旅のあいだ、うちこ母娘は台所でよくカムレシュ母さんのお料理を見せてもらったり、チャパティを焼かせてもらったりしました。台所は、たくさんのスパイスがある以外はほとんど何も目につくところにないくらい整頓されていました。カムレシュ母さんとは、ほとんど台所で話していたような気がします。
普段お父さんは基本的に台所にはあまり来ないのですが、私たちがキャッキャと楽しそうにしているとやってきて、いきなり「俺にもインド文化を語らせろ!」とばかりに「おいしいチャイの作り方」講座を始めたりして、面白かったなぁ。
食事については旅の最後に切り出すはみ出し版でじっくり書きます。