前屈の話です。
サンスクリットでは、パスチモッターナアーサナ*1と言います。
座って足を伸ばした前屈です。
ヨガの場合はストレッチよりも神経に働きかけるので、脳と生活に根付いたものとしてやります。
朝、昼、夜。それぞれのモード
上から朝、昼、夜です。
朝は他のポーズで動いた後に、身体を活動的にする前屈をします。
昼は仕事中にカチコチになった腰の下の方を労った状態で前屈をします。
夜は太ももと肋骨がペッタリ触れることでリラックスする前屈をします。
朝の前屈
朝はいきなり前屈をするのではなく、立位で体側を伸ばしたりして、前屈は全体が伸びやすくなってからやります。
「アクティベーション」の前屈です。
朝タイムの心がけと目的
- お腹を引こうとしています(内臓を活動的にしようとしています)
- かかとを出そうとしています(ひざ関節の裏やふくらはぎも伸ばして血流を活動的にしようとしています)
- 頭を前に伸ばそうとしています(背骨全体を伸ばそうとしています)
- 足の指を引っ張っています(末端の感覚を目覚めさせようとしています)
昼の前屈
気分を切り替えたい時や、お腹が空きそうなのか、そうでないのかわからない時にやります。
昼タイムの心がけと目的
- 膝は無理に伸ばしません(曲げて座ってた状態からなので、膝を伸ばすと腹が引きにくいため、腹優先で)
- 脚同士もそんなにぴっちり揃えません(膝の間に頭を入れる感じにします)
- 頭を横に振ったりします(首の疲れもほぐしたいので)
- つま先にツンと触れます(全身の感覚をつなぐため)
夜タイムの心がけと目的
もう全部TODOは終わり。という、やることのないモードのときにやります。
表面から力を抜いていって、胸の奥までゆるめます。
身体が硬いんだよーという人は膝の下に枕やクッションを入れたり、さらに太ももの上に枕やクッションを入れるとよいですよ。
夜タイムの心がけと目的
- 脚と腕はリラックスする(筋肉・関節を緊張させない)
- 膝を曲げて、胸を預ける(胸をゆるめる)
- お腹は吐く息のぶんだけ自然に凹むだけ(脚と腕をゆるめているので、そんなに引けない)
- 頭皮をゆるめる(頭を使って疲れた部分をケアする)
- 顔の筋肉を緩める(視神経もゆるむ)
* * *
ヨガをはじめた頃に、わたしはこんなことに驚きました。
- 気づけば息が止まっていることがある(考えていると呼吸が止まる)
- 指令を送るとその部分はゆるむ
ヨガは同じポーズもそのあとの予定や日々の過ごし方に合わせて変えていくことができます。
朝はおにぎり、昼はチャーハン、夜はおかゆのように、お米の食べ方を変えるのと同じくできるます。
わたしは朝がおかゆで、夜はチャーハンよ、って人も多いと思います。
本当に、こういう感じでやればいいの。
運動量の多いヨガも、後半ではこのようなポーズを挟んで、そこからオフのモードへ切り替えてくつろぎます。
ヨガ=身体を柔らかくする、というイメージがありますが、内臓の働きを目覚めさせたり、神経を鎮めたり、散漫になっている意識を中心に集めることが重視されています。
<わたしからのお知らせ>
ヨガを始めてみようかな、再開しようかなと思ったかた、どうぞおいでください。一回単位で参加できます。
東日本橋駅や浜町駅近くの、東京の静かなエリアでヨガクラスを開催しています。
ヨガ経験者のかたは日曜・水曜どちらでも。これからヨガを始めたいかたは、水曜夜がおすすめです。人それぞれ力の入りやすい(硬くなりやすい)部分を見て、動かし方の提案をしています。
気楽にはじめましょう。