今日は、足首・膝・股関節、すべての柔軟性を要するスカンダ・アーサナについて書きます。
ヨガのポーズ(体位=アーサナ)の名前には、その形に似た動物がついていたり、神様や聖者の名前がついたものがありますが、この「スカンダ」は神様の名前です。
ヒンドウー教ではシヴァ神の子「スカンダ」ですが、仏教を通じて「韋駄天」という名前で日本にも入ってきていて、『走れメロス』の比喩にも登場しています。
メロスは幾度となく眩暈を感じ、これではならぬ、と気を取り直しては、よろよろ二、三歩あるいて、ついに、がくりと膝を折った。立ち上る事が出来ぬのだ。天を仰いで、くやし泣きに泣き出した。ああ、あ、濁流を泳ぎ切り、山賊を三人も撃ち倒し韋駄天、ここまで突破して来たメロスよ。真の勇者、メロスよ。今、ここで、疲れ切って動けなくなるとは情無い。
ここまで来れた、ものすごい脚力をあらわす比喩に使われています。
体育の準備運動の伸脚とよく似ています
こういうふうに行くやつね
あー、あれか。と思いますでしょ。
これは体育の準備運動と同じように、四股を踏む形でつま先を外に開いたような状態から、ゆっくり、ゆっくり、片脚を深くしていきます。
で、ヨガなので
こういう感じになります。
なんですけど、かなり大変なポーズです。お尻の穴を下に向けて背骨の軸をまっすぐにして手のひらを中心にもってくるのが大変で、この写真のわたしもちょっと前かがみです。
前かがみになっちゃう、上体が起こせないとき
このポーズは、アキレス腱・足首・膝・股関節のすべての柔軟性が増してくる胸を起こしやすくなり、お尻の穴を下に向けて頭も起こせるようになります。
が、いきなりできるものでもありません。
けっこう、めげちゃうの。
そんなときは・・・
ヨガブロックをですね
お尻の穴の真下に、横に敷きます
ニン♪
足首が柔らかくなるまではブロックを置いて、これでも曲げている足のかかとが浮いちゃう場合は、かかとの下に丸めたタオルなどのクッションを置いて、しんどすぎて息が止まってしまう状態から抜け出しましょう。
膝が過伸展しちゃう場合
わたしは膝が過伸展しやすく、このポーズでは特に、膝の裏の沈みやすさが如実に出ます。
ぐいーんと、どこまでも伸びてしまう。
ふくらはぎの肉をクッションにできてしまうくらい、沈んでしまいます。
そんな、わたしのような人は・・・
ここです。ここに入れます。
手の甲で、しゃっと膝裏に滑り込ませます。
このほうが、骨盤底筋を使うことになります。
伸ばしている側の足のつま先も、より天井へ向きやすくなります。
関節の付きかたは人それぞれ、千差万別です。
なのでブロックを使う場面も、補助目的だけでなく、骨盤底筋を休ませないための使い方になるケースが多々あります。ヨガの奥深さは、まさにこういうところ。
実はブロックがないほうが楽なんかーい! というのは外から見ているとわからないのだけど、自分の体内を観察していると「実はラクチン」が見えてくるようになります。
<ヨガクラスのお知らせ 一緒に練習しましょう♪>
できるようになりたいことがある方は、クラス開始の前に教えてください。
それはさておき、スッキリしたいかたもどうぞ。楽しく一緒に練習しましょう。