うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

心が揺れがちな時代に「私は私」で生きるには  高尾美穂 著

昨年読んだ『いちばん親切な更年期の教科書』がとてもためになり、エッセイ集のようなこの本を読みました。

音声配信されているコンテンツをテキスト化されたものだそうです。

 

高尾先生はヨガをされているので、その視点とスタンスが参考になります。

ヨガを続けている人はどうしてもナチュラル志向、自然派志向になりやすく、なんとなく抗生物質やピル、ホルモン補充療法、ワクチンなどに抵抗がある人も多いので、現代における正しい西洋医学的な情報を分かりやすく伝える取り組みも行なっています。

産業医として、女性が元気に働き続けるための仕組み化を より)

高尾先生のこのスタンスが好きです。

わたしも例に漏れず周囲にナチュラル思考の人が多いので、必要のない罪悪感をインストールされがちです。コロナで在宅仕事ができるようになったのをきっかけに布ナプキンへ移行した際に、「布ナプキンは、こういうペースで生活できる人のものだ」と身をもって知ったというのが現実です。

なので、社会生活全体のリズムやパフォーマンスに侵食するほどのプレッシャーを生み出すナチュラル志向・自然派志向に対して立ち止まれる、思考の調整弁のようなことをしてくださる存在をありがたく感じます。

 

 

この本にはたくさんの相談への回答が書かれているのですが、なかでも以下の箇所に頷きました。

 ざっくりいうと「明るい人になりたい」というご相談かと思いますが、私は、明るい人でいるというのは「決意」だと思っています。

(明るい人になりたい方へ より)

陰気を垂れ流していれば陰気な人として見られ、それなりの結果になっていく。ただそれだけのことなのだけど、性格の悩み相談への回答にも工夫があって、読んでいてためになります。マイルドな瀬戸内寂聴さんみたい。

 

音声コンテンツは静かなところでないと中身が入ってこないので、書籍化されなければこのコンテンツの存在に気づくことはありませんでした。巻末に音声配信コンテンツの番号と紐付けた目次があり、とても親切な本です。