今年の夏に、ちょっと興味深い夢を見ました。
直近で気になっていたことを終わらせにいくような内容でした。
実際その後は気になっていた出来事を脳が蒸し返さなくなって、夢というのはこうやって記憶と心の整理をしているのだなぁと、しみじみ感じました。
夢のきっかけは、こんな出来事でした。
少し前の週末に、20年以上前に同じ会社で働いていた人たち(二人連れ)とたまたま電車の車両で一緒になりました。わたしが気づいたのが遅く、すぐに電車が混んできて話しかけることがないまま終わりました。ほんの数十秒の出来事です。
その人たちと、夢のなかで久しぶりにお酒を飲みながら話していました。
久しぶりに会ったら調子を取り戻すのに噛み合わない雰囲気があって、頭の中で(まあ、そうだよなぁ~)、と思っている夢でした。
で、あたりまえなんですが
夢のなかの相手のリアクションは、自分で創作しています
(噛み合わないなぁ。まあ、そうだよなぁ~)、と思っているあたりから夢を創作している自分を感じ、「そうか、わたしはあのとき電車のなかで、なんかチャンスを逃しちゃったな~と思っていたんだ。で、いまこんな場面設定をしているのか」と思いながら目覚めました。脚本家の視点から監督の視点に移っていく段階が、夢からの目覚め。
あのとき実際に話しかけたとしても、こんな感じになってたと思うぞという別バージョンを自分で映像化していました。
わたしはこの日の朝、映像の中で相手のことを “もはや話の通じない人” と決めつけていなかったことを嬉しく思いました。次にもし街で見かけることがあったら、今度こそこちらから明るく話しかける自信があります。
夢の中ではほんとうにお互いに、さぁて、どこからどう距離を取り戻していいやら・・・という雰囲気で、小津映画のように、微妙な笑顔の相手の顔が画面いっぱいに映っていました。
わたしは夢のなかで、こういう場面でも相手に気づかいをさせない雑談力を身につけなくちゃ、と思っていました。夢で「ひとり反省会」をしていたのです。
脳っておもしろいことをしますね。